武士の情け容赦ない

2010年10月29日 16時33分53秒 | B地点 おかか

 

 

オムイ外伝 第五部(人情濃厚篇) 第44話


いつもは強気な追忍が、今日はなぜか、一目散に逃げてゆく。
それを追う、オムイ。
「うわッ、オムイ! 命ばかりは助けてくれい!」

「おいおい……? 今日に限って、どうしたんだ?」
「何かあったのか? わけを話してみろ」

「じ、実は……」
「今日は、体調が良くないんだ……」
「ほら見てくれ。このザマさ……」
「う~む。そうだったのか」
「よしッ! 武士の情けだ」
「そら、この眼軟膏を使うがいい」
「えッ!? 薬かい?」
「かたじけない! さっそく使わせてもらうよ!」

ぬりぬり

←眼軟膏を塗布している
「いや~、助かった!」
「オムイ、礼を言うよ。ありがとう!」
「な~に。礼には及ばん」
「さて。金を払ってもらおうか」
「ええッ、か、金を取るのか?」
「当然だ。五百両!」
「そんなあ~ッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ゴージャスなカップル

2010年10月29日 15時22分34秒 | B地点 その他

 

 

ピアス二世グレ太です。
グレ太はアメショ系でしょうか。

たいへん美しい猫です。俗に言うイケメンですね。
ピアス二世も、美猫です。

ふさふさの長毛です。
そんな二人は、仲良しなのです。
関係ありませんが、こんな花が咲いていました。

何の花か、知りません。
こんな実も成っていました。

何の実か、知りません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


ミニ失踪譚

2010年10月27日 18時30分12秒 | B地点 おむ

 

 

   この日、おむさんが、姿を見せなかった。
  雨天時は別として、いつもの時間・いつもの場所に、おむさんが現れないというのは、ここ数ヶ月なかったことなので、私(筆者)は大いに心配した。
  ケガなどしていなければいいが。

事故になど巻き込まれていなければいいが。
  私は、「おむさんが来ない、見かけたら知らせて欲しい」とボラさんにメールを送った。

すると、まもなく、当のボラさんが、車で現地に来てくれた。
  だが、聞いてみると、私のメールを見て来てくれたわけではなくて、まったくの偶然なのであった。

そして ―― なんと、たった今、おむさんをバス通りの向こうで見たという。
  やや離れた所にあるバス通りは、交通量が多い。猫にとって、横断するのは、たいへん危険である。

私としては、おむさん(達)に、その道路を渡って欲しくないのである。
  バス通りの向こうの住宅街へ行って、合図の口笛を吹くと、 ―― おむさんが現れた。

驚いた。

そんな所でおむさんの姿を見るのは、初めてである。

要するに、おむさんはこの日、なぜか遠出をして、バス通りを越えてしまったのである。
  おむさんが「いつもの場所」へ帰るためには、当然、またバス通りを横断しなければならないわけだが、しかし、上記の通り、それはたいへん危険なことである。
結局 ―― 私は、(或る聡明な人物と相談し、協力して、)おむさんをしっかりダッコしてバス通りを渡り、安全な「いつもの場所」へと、連れ帰ったのである。

おむさん(達)は、立春の頃に、失踪する。


※参照、「プチ失踪譚」

春だけでなく、秋にも、失踪するのだろうか?

  後で知ったことだが ―― この日、10月27日は、この秋一番の冷え込みだったそうな。

夜が明ける前から、「木枯し1号」が吹き荒れていたという。

(ちなみに、この地方で10月に「木枯し1号」が吹くのは、10年振りのことだという。)
 

猫たちも、突然の寒さに、とまどったのかもしれない。

 

―― というわけで、この日は、事件に満ちていたのであった。

おかか先生がバッグに入り
よっちゃんが久し振りに現れ
そして、おむさんはミニ失踪したのである。
  そんな秋の日 ―― いや、「冬の始まりの日」であった。