失敗作のそのワケは

2009年03月26日 14時42分00秒 | B地点 おかか

 

 

(実は、久し振りに、「課長 おむ耕作」シリーズの新作を構想していたのです。……しかし、かれこれ数週間、苦吟していたのですが、結局、まとまりませんでした。)
(今回、おむさんには、社長おむ耕作の役をやってもらうことにしたのです。)
(社長おむ耕作は、不況のため、経営に行き詰まってしまい、ひどく悩んでいます。)
(そこで、腹心の部下、部長おかか豊作に、相談をします。)
(すると、部長おかか豊作が、自信ありげに、ずいっと身を乗り出しました!)

「一つだけ方法があります! 最後の手段ですが……」
「何!? 最後の手段だと!?」
「私にお任せ下さい……!」

(そもそも、おかか先生のこの姿が、いかにも「お任せ下さい」と言っているように見えたので、そこから発想がふくらんだのでした。)
「い、一体、どんな方法かね!?」
「いさぎよく諦めるのです! このように!」

ガクッ
(社長おむ耕作はムッとして、グサッと来る決めゼリフを放ちます。例えば、「君の賞与をカットして、人件費を浮かせるって手もあるぞ!」とか何とか。)
(で、おかか先生が最後にもう一度ガクッとなる、と、そういうオチまで考え、ほぼ完成していたのですが……。)

(しかし昨今の社会情勢に鑑み、どうも穏やかでないと思われたのです。平たく申しますと、シャレにならない、後味が良くない。で、結局、このお話は、ボツにしました。もうちょっとヒネッて、楽しいお話にしないとね。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


そんな映画もあった

2009年03月25日 17時51分00秒 | B地点 おむ

 

 

たいした雨でもなかった
待っている間に、僕はまどろんだ
目覚めると、雨はもう上がっていた
「ん」
「止んだようだな」
「……お前、今、眠っていたろう?」
「ええ。ちょっと」
「……あれっ?」
「なんだか、いい香りがする」
「でも花の香りじゃない。雨の香りでもない」
「何だろう?」
「何の香りだろう?」
「わからない」
「わからない……」
「夢の香りじゃないのかい……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


平凡な奇蹟の軌跡

2009年03月25日 17時02分00秒 | B地点 おむ

 

どうってことない、スナップ写真
ただの猫の、ありふれた振る舞い
けれど、これまでの経緯に、イキサツに、様々な出来事に、「歴史の重み」に、思いを致す時、
この猫が今ここにこうしているということは、ほとんど奇蹟に近い、希有な出来事だと思える
何度か書いたことだけれど、日常が奇蹟で、奇蹟が日常なのだ

(私は何の信仰も持たないけれど、もし信仰心が芽生えるとすれば、恐らく、こういう思いが起点になるだろう)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


雨滴の記憶

2009年03月25日 16時21分00秒 | B地点 おむ

 

「雨が降ってきたよ」
しとしと しとしと
「色んなことを思い出すよ……」
ぽたぽた ぽたぽた
「ね、先生! 去年の今頃、ちょうどこんな日があったでしょ! 憶えてるでしょ?」

「ん?」
「そりゃあ、もちろん」
「……忘れた」
「……」

「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ふさふさ、ふさわしい

2009年03月24日 14時03分00秒 | B地点 その他

 

 

初見である
ふさふさである
……ふさふさ過ぎて、なんだかよくわからない
うおっ!?
……素晴らしい
まだ若い
体に汚れがない
飼い猫かもしれない
ボランティアさんにも尋ねてみたが、
恐らく近所の飼い猫だろう、とのことだった
いい眼をしている
この時以来、会えない