温泉にゃんこのネコ散歩

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淳さま☆サイン会

2005-05-18 20:25:06 | 文学の話
大好きな作家の渡辺淳一先生のサイン会に行ってきた。開始時間の30分前に行ったにもかかわらず、すでに50人あまりの列ができている。前の方に並んでいる背広姿の男性諸氏は、渡辺先生にかかわっている編集者ばかりのようだ。一般人は、初老期のお上品な男性、金持ちそうな高齢マダム、負け犬世代の女性、世田谷在住と思われる母娘などの姿が多い(0^; やっぱ読者層「濃い」よねぇ~。にゃんこの前には背広姿の若い男性が…、と、開始直前になると彼の携帯が鳴り、ほどなくスゴイ衣装を着た3人のオナゴが現れて彼とチェンジした。
「ギョエッ???この普通じゃない感じ、何者????」
一番スゴイのは、ほとんど腰までスリットが入ったロングドレスに黒いシースルーのショールを掛けた、お人形さんのように小顔のウルトラ美女。同じ生き物とは思えない…。衝撃の中よく考えたら、ここは銀座。そうか、銀座の夜の蝶の方々に違いない!松本清張の「黒革の手帖」で銀座のママを演じた、釈由美子ちゃんや米倉涼子さんよりも強烈なオーラを放っている。

サイン会が開始され、淳さまはいつもの通り毛筆でファンの名前と自分のサインを丁寧に書き、落款を押して下さる。淳さまはいつも、その時出た新刊本の雰囲気に合わせたいでたちでサイン会に登場する。「シャトウ・ルージュ」の時は黒いスーツにボルドーカラーのシャツ、「かりそめ」の時は銀ねず色の紬、今日は今回の軽いエッセイに合わせたブラウンのジャケットにノーネクタイのラフな姿。でも、胸元にさりげなく覗いているポケットチーフがお洒落である(^^ 順番が近づいてくるごとにドキドキ感が高まるが、何せすぐ前にこの3匹の蝶だ…ついてないなぁ。案の定、この方々、銀座の文壇バーのホステスさんたちだった。
「ああ、来てくれたのか。○○はNo.1になったんだって?」
などという会話が聞こえる。ひとしきり華やかな空気を振りまいて、蝶たちは通り過ぎていった。その後に、丸顔の日本猫である。淳さまのお好みは、か弱気な細い肩&透き通るような白い肌の激烈に艶っぽい女性。ああ、真逆な己の姿が悲しい(TT)とは言え、淳さまは丁寧にサインをして握手をして下さる。これでまた、ファン度アップしてしまうのよね♪

超多忙なベストセラー作家にもかかわらず、自分の名前だけでなく、ファンの名前まで丁寧に書いてくれるのは珍しい。その作品の魅力ばかりでなく、こういう気配りがヒット作を出すひとつの要因のような気がしてならない。でもね、今回のエッセイ「懲りない男と反省しない女」は、丸ごと1冊男と女の話で、しかも冒頭から過激?! 恋多き上に不埒を提唱する大人の淳さまは、男という存在を赤裸々に生々しく語っている。こういうの読むと、経験以上に男性をわかり過ぎちゃうのよね(><; コマッタモンダ(苦笑)とか思いつつ書店を出たら、たそがれの銀座の街には、同伴出勤と思われる人々の姿が見え隠れし始めていた。シャネルに入って行くふたり連れが多い。ううむぅ~、こういう世界があったのね…(ノ××)ノ

PS)5月になってからの冷え込みを、北海道では「リラ冷え」と言う。これ、「リラ冷えの街」という淳さまの小説から来ていると、今日のTVで言っていた。久しぶりに、渡辺先生の初期の作品を読んでみようか…。