温泉にゃんこのネコ散歩

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関根修友禅染展

2005-05-09 22:05:40 | アートの話
大宮氷川神社横の、行きつけのギャラリーカフェ「あっぷるはうす」で、友禅染展が開かれている。東京友禅染工芸師の関根修氏は、19歳から親方(師匠)に弟子入りし修行の道に入ったという。最初は下職回りという染屋や糊置屋などに足を運びその工程の勉強、問屋・呉服屋・材料店への顔出しという市場調査や営業のようなことも修行のひとつだったとか。工房では親方の一挙手一投足を盗み見て、他の弟子より早く覚えよう、ものにしようと必死で仕事をしていたとも…。

この道46年になる関根氏であるが、和服の需要が減りその腕を発揮しずらくなっていた。が、和服のみにこだわらず「友禅画」という形で作品を発表し続けている。この3ヶ月、体調を崩して入院生活を送っていたのだが、Drも驚くほどの奇跡的回復をみせて、この個展を開催できることとなった。「匠」ゆえの意地が、この回復をみせたのかもしれない。展示されている数多くの友禅画は、花をモチーフにしたものばかり。優雅さや繊細さはもちろんのこと、なぜか力強さも感じさせる。病を乗り越えた、氏の心意気が入っているようだ。牡丹、枝垂れ桜、芍薬、菊、薔薇…が咲き乱れて、雅な世界に誘い込まれる。

関根氏は着物の注文を受けると、その人の年齢や体型、雰囲気から柄を考え描いて下さる。にゃんこなら、どんな図柄になるのだろうか?着物という日本の伝統文化がだんだん遠くにいってしまっている昨今、この良さをわかってもらえるように非力ながら着物を着て、馴染みのない人にもその楽しさをわかってもらえたらと思う。でなければ、こういう素晴らしい技を継承する人が途絶えてしまうのだから…。窓の外はむせかえるような緑、その中を歩いて優美な世界に踏み入れてみてはいかがだろうか?

関根修友禅染展 5/1~/15 12~20時(11日のみ休・最終日16時まで)
「カフェギャラリーあっぷるはうす」 048-644-9925