日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(1294)「少なくとも2つ」の「述語論理」の「説明」。

2023-05-02 18:39:10 | 論理

(01)
142 ∃x(Fx)├ ∃x∃y(Fa&Fy)
1 (1)  ∃x(Fx)    A
 2(2)     Fa     A
 2(3)     Fa&Fa  2&I
 2(4)  ∃y(Fa&Fy) 3EI
 2(5)∃x∃y(Fx&Fy) 4EI
1 (6)∃x∃y(Fx&Fy) 125EE
(E.J.レモン著、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年)
従って、
(01)により、
(02)
(ⅰ)
1 (1)  ∃x(Fx)    A
 2(2)     Fa     A
 2(3)     Fa&Fa  2&I
 2(4)  ∃y(Fa&Fy) 3EI
 2(5)∃x∃y(Fx&Fy) 4EI
1 (6)∃x∃y(Fx&Fy) 125EE
(ⅱ)
1 (1)  ∃x(Fx)    A
 2(2)     Fb     A
 2(3)     Fb&Fb  2&I
 2(4)  ∃y(Fb&Fy) 3EI
 2(5)∃x∃y(Fx&Fy) 4EI
1 (6)∃x∃y(Fx&Fy) 125EE
(ⅲ)
1 (1)  ∃x(Fx)    A
 2(2)     Fc     A
 2(3)     Fc&Fc  2&I
 2(4)  ∃y(Fc&Fy) 3EI
 2(5)∃x∃y(Fx&Fy) 4EI
1 (6)∃x∃y(Fx&Fy) 125EE
然るに、
(03)
(ⅰ)
①   Fa
② (Fa&Fa)
③ (Fa&Fa)∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)
④{(Fa&Fa)∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{(Fb&Fa)∨(Fb&Fb)∨(Fb&Fc)}∨{(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)∨(Fc&Fc)}
に於いて、
①⇒②⇒③⇒④ である。
従って、
(01)(02)(03)により、
(04)
{変域}={a、b、c}
として、
① ∃x∃y(Fa&Fy)
②{(Fa&Fa)∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{(Fb&Fa)∨(Fb&Fb)∨(Fb&Fc)}∨{(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)∨(Fc&Fc)}
に於いて、
①=② である。
従って、
(04)により、
(05)
②{(Fa&Fa)∨(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{(Fb&Fa)∨(Fb&Fb)∨(Fb&Fc)}∨{(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)∨(Fc&Fc)}
から、
②(Fa&Fa)
②(Fb&Fb)
②(Fc&Fc)
を「除く」と、
②{(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{(Fb&Fa)∨(Fb&Fc)}∨{(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)}
従って、
(04)(05)により、
(06)
① ∃x∃y{Fa&Fy&~(x=y)}
②{(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{(Fb&Fa)∨(Fb&Fc)}∨{(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)}
に於いて、
①=② である。
然るに、
(06)により、
(07)
{変域}={a、b、c}
として、
① ∃x∃y{Fa&Fy&~(x=y)}
を「否定」すると、すなはち、
②{(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}∨{(Fb&Fa)∨(Fb&Fc)}∨{(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)}
を「否定」すると、「ド・モルガンの法則」により、
②~{(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}&~{(Fb&Fa)∨(Fb&Fc)}&~{(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)}
然るに、
(08)
(ⅱ)
1 (1)~{(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)} A
1 (2)~(Fa&Fb)&~(Fa&Fc)  1ド・モルガンの法則
1 (3)~(Fa&Fb)           2&E
1 (4)~Fa∨~Fb            3ド・モルガンの法則
1 (5) Fa→~Fb            4含意の定義
1 (6)         ~(Fa&Fc)  2&E
1 (7)         ~Fa∨~Fc   6ド・モルガンの法則
1 (8)          Fa→~Fc   7含意の定義
 9(9) Fa                A
19(ア)    ~Fb            59MPP
19(イ)             ~Fc   89MPP
19(ウ)    ~Fb&~Fc        アイ&I
1 (エ) Fa→(~Fb&~Fc)      9ウCP
(ⅲ)
1 (1) Fa→(~Fb&~Fc)      A
 2(2) Fa                A
12(3)     ~Fb&~Fc       12&I
12(4)     ~Fb           3&E
12(5)         ~Fc       3&E
1 (6) Fa→~Fb            24CP
1 (7)~Fa∨~Fb            6含意の定義
1 (8)~(Fa&Fb)           7ド・モルガンの法則
1 (9)      Fa→~Fc       25CP
1 (ア)     ~Fa∨~Fc       9含意の定義
1 (イ)     ~(Fa&Fc)      ア、ド・モルガンの法則
1 (ウ) ~(Fa&Fb)&~(Fa&Fc) 8イ&I
1 (エ)~{(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)} ウ、ド・モルガンの法則
従って、
(08)により、
(09)
② ~{(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}
③    Fa→(~Fb&~Fc)
に於いて、
②=③ である。
従って、
(09)により、
(10)
{変域}={a、b、c}
として、
① ~∃x∃y{Fa&Fy&~(x=y)}
② ~{(Fa&Fb)∨(Fa&Fc)}&~{(Fb&Fa)∨(Fb&Fc)}&~{(Fc&Fa)∨(Fc&Fb)}
③   {Fa→(~Fb&~Fc)}   &  {Fb→(~Fa&~Fc)}  &  {Fc→(~Fa&~Fb)}
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(07)(10)により、
(11)
{変域}={a、b、c}
として、
① ∃x∃y{Fa&Fy&~(x=y)}
の「否定」は、
①{Fa→(~Fb&~Fc)}&{Fb→(~Fa&~Fc)}&{Fc→(~Fa&~Fb)}
に「等しい」。
然るに、
(12)
①{Fa→(~Fb&~Fc)}&{Fb→(~Fa&~Fc)}&{Fc→(~Fa&~Fb)}
② Fa&Fb&Fc
③ Fa&Fb
④ Fa&Fc
⑤ Fb&Fc
⑥ Fa
⑦ Fb
⑧ Fc
に於いて、
①&② は、「矛盾」し、
①&③ は、「矛盾」し、
①&④ は、「矛盾」し、
①&⑤ は、「矛盾」し、
①&⑥ は、「矛盾」せず
①&⑦ は、「矛盾」せず
①&⑧ は、「矛盾」しない
然るに、
(13)
「含意の定義」により、
①{ Fa→(~Fb&~Fc)}&{ Fb→(~Fa&~Fc)}&{ Fc→(~Fa&~Fb)}
②{~Fa∨(~Fb&~Fc)}&{~Fb∨(~Fa&~Fc)}&{~Fc∨(~Fa&~Fb)}
に於いて、
①=② である。
然るに、
(14)
②{~Fa∨(~Fb&~Fc)}&{~Fb∨(~Fa&~Fc)}&{~Fc∨(~Fa&~Fb)}
に於いて、
⑥ Fa=「偽」
⑦ Fb=「偽」
⑧ Fc=「偽」
であるならば、
⑥ ~Fa=「真」
⑦ ~Fb=「真」
⑧ ~Fc=「真」
であるため、
②{真∨(真&真)}&{真∨(真&真)}&{真∨(真&真)}
であるが、
②{真∨(真&真)}&{真∨(真&真)}&{真∨(真&真)}
であれば、
②{真}&{真}&{真}
であって、
②{真}&{真}&{真}
は、「真」である。
従って、
(11)~(14)により、
(15)
{変域}={a、b、c}
として、
⑥ Fa=「偽」
⑦ Fb=「偽」
⑧ Fc=「偽」
であるならば、
① ∃x∃y{Fa&Fy&~(x=y)}
の「否定」は、「真」である。
然るに、
(16)
②{~Fa∨(~Fb&~Fc)}&{~Fb∨(~Fa&~Fc)}&{~Fc∨(~Fa&~Fb)}
に於いて、
⑥ Fa=「真」
⑦ Fb=「偽」
⑧ Fc=「偽」
であるならば、
②{~真∨(~偽&~偽)}&{~偽∨(~真&~偽)}&{~偽∨(~真&~偽)}
である。
然るに、
(16)により、
(17)
~真=偽
~偽=真
であるため、
②{~真∨(~偽&~偽)}&{~偽∨(~真&~偽)}&{~偽∨(~真&~偽)}
であるならば、
②{偽∨(真&真)}&{真∨(偽&真)}&{真∨(偽&真)}
である。
然るに、
(18)
(真&真)=真
(偽&真)=偽
であるため、
②{偽∨(真&真)}&{真∨(偽&真)}&{真∨(偽&真)}
であるならば、
②{偽∨(真)}&{真∨(偽)}&{真∨(偽)}
であるものの、
②{偽∨(真)}&{真∨(偽)}&{真∨(偽)}
であれば、
②{真}&{真}&{真}
であって、
②{真}&{真}&{真}
は、「真」である。
従って、
(11)(16)(17)(18)により、
(19)
{変域}={a、b、c}
であるとして、
⑥ Fa=「真」
⑦ Fb=「偽」
⑧ Fc=「偽」
であるならば、
① ∃x∃y{Fa&Fy&~(x=y)}
の「否定」は、「真」である。
従って、
(12)(15)(19)により、
(20)
{変域}={a、b、c}
として、
⑥ Fa
⑦ Fb
⑧ Fc
の内の、「0個」が「真」であるか、
⑥ Fa
⑦ Fb
⑧ Fc
の内の、「1個」が「真」であるならば、
① ∃x∃y{Fa&Fy&~(x=y)}
の「否定」は、「真」である。
従って、
(20)により、
(21)
{変域}={a、b、c}
として、
⑥ Fa
⑦ Fb
⑧ Fc
の内の、「2個か3個」が「真」であるならば、
① ∃x∃y{Fa&Fy&~(x=y)}
の「否定」ではなく、
① ∃x∃y{Fa&Fy&~(x=y)}
の「肯定」は、「真」である。
従って、
(21)により、
(22)
{変域}={a、b、c}
として、
⑥ Fa
⑦ Fb
⑧ Fc
の内の、「少なくとも、2つ」が「真」であるならば、
① ∃x∃y{Fa&Fy&~(x=y)}
の「肯定」は、「真」である。
従って、
(22)により、
(23)
性質Fをもつ「すくなくとも2つの相異なる対象が存在する」ということを表現するするためには、われわれは符号を必要とする。
すなわち、
  ∃x∃y{Fa&Fy&~(x=y)}
― どちらもFをもつ同一でないxとyが存在する。
(E.J.レモン著、論理学初歩、竹尾治一郎・浅野楢英 訳、1973年、210頁)
といふ『説明』は、「正しい」。