日本語の「は」と「が」について。

象は鼻が長い=∀x{象x→∃y(鼻yx&長y)&∀z(~鼻zx→~長z)}。
とりあえず「三上文法」を「批判」します。

(748)「不思議な恒真式(Pならば、Pでないならば、Pである)」について。

2020-10-28 12:52:01 | 論理

(01)
 ―「冪等律」の「証明」。―
(ⅰ)
1(1)P   P
 (2)P∨P 1∨I
(ⅱ)
1  (1)P∨P P
 2 (2)P   P
  3(3)  P P
1  (4)P   12233∨E
従って、
(01)により、
(02)
①   P≡Pである。
② P∨P≡Pであるか、または、Pである。
に於いて、
①=② は、「冪等律」である。
然るに、
(03)
(ⅱ)
1  (1)   P∨P P
 2 (2)  P   P
 2 (3)~~P   2DN
 2 (4)~~P∨P 3∨I
  5(5)    P P
  5(6)~~P∨P 5∨I
(ⅲ)
1  (1)~~P∨P P
 2 (2)~~P   P
 2 (3)  P   2DN
 2 (4)  P∨P 3∨I
  5(5)    P P
  5(6)  P∨P 5∨I
1  (7)  P∨P 12456∨E
従って、
(03)により、
(04)
①     P≡Pである。
②   P∨P≡Pであるか、または、Pである。
③ ~~P∨P≡Pでない、でないか、あるか、または、Pである。
に於いて、
①=②=③ は、「冪等律」である。
然るに、
(05)
 ―「含意の定義」の「証明」。―
(ⅲ)
1     (1)  ~P∨Q   A
 2    (2)  P&~Q   A
  3   (3)  ~P     A
 2    (4)  P      2&E
 23   (5)  ~P&P   34&I
  3   (6)~(P&~Q)  25RAA
   7  (7)     Q   A
 2    (8)    ~Q   2&E
 2 7  (9)  Q&~Q   78&I
   7  (ア)~(P&~Q)  29RAA
1     (イ)~(P&~Q)  1367ア∨E
    ウ (ウ)  P      A
     エ(エ)    ~Q   A
    ウエ(オ)  P&~Q   ウエ&I
1   ウエ(カ)~(P&~Q)&
          (P&~Q)  イオ&I
1   ウ (キ)   ~~Q   エカRAA
1   ウ (ク)     Q   キDN
1     (ケ)  P→ Q   ウクCP
(ⅳ)
1  (1)    P→Q  A
 2 (2) ~(~P∨Q) A
  3(3)   ~P    A
  3(4)   ~P∨Q  3∨I
 23(5) ~(~P∨Q)&
        (~P∨Q) 24&I
 2 (6)  ~~P    35RAA
 2 (7)    P    6DN
12 (8)      Q  17MPP
12 (9)   ~P∨Q  8∨I
12 (ア) ~(~P∨Q)&
12 (イ)  (~P∨Q) 2ア&I
1  (ウ)~~(~P∨Q) 2イRAA
1  (エ)   ~P∨Q  ウDN
従って、
(05)により、
(06)
③ ~P∨Q
④  P→Q
に於いて、
③=④ は、「含意の定義」である。
従って、
(06)により、
(07)
③ ~P∨Q
④  P→Q
に於いて、
 P=~P
 Q= P
といふ「代入(Substitution)」を行ふと、
③ ~~P∨P
④  ~P→P
に於いて、
④=⑤ は、「含意の定義」である。
従って、
(04)(07)により、
(08)
①     P≡Pである。
②   P∨P≡Pであるか、または、Pである。
③ ~~P∨P≡Pでない、でない、であるか、または、Pである。
④  ~P→P≡Pでないならば、Pである。
に於いて、
①=②=③=④ は、「冪等律・含意の定義」である。
従って、
(08)により、
(09)
①    P≡Pである。
② ~P→P≡Pでないならば、Pである。
に於いて、
①=② といふ「等式」を、「冪等律・含意の定義」とする。
然るに、
(10)
 ―「排中律」の「証明」。―
1 (1) ~(~P∨P)  A
 2(2)   ~P     A
 2(3)   ~P∨P   2∨I
12(4) ~(~P∨P)&
       (~P∨P)  13&I
1 (5)  ~~P     4RAA
1 (6)    P     5DN
1 (7)   ~P∨P   6∨I
1 (8) ~(~P∨P)&
       (~P∨P)  17&I
  (9)~~(~P∨P)  18RAA
  (ア)   ~P∨P   9DN
従って、
(10)により、
(11)
③ ~P∨P≡Pでないか、または、Pである。
といふ「論理式(排中律)」は、「恒真式(トートロジー)」である。
然るに、
(12)
(ⅰ)
(1)~P∨P TI(排中律)
(2) P→P 1含意の定義
(ⅱ)
(1) P→P TI(同一律)
(2)~P∨P 1含意の定義
従って、
(12)により、
(13)
① ~P∨P≡Pでないか、または、Pである(排中律)。
②  P→P≡Pであるならば、  Pである(同一律)。
に於いて、
①=② である。
然るに、
(14)
(ⅰ)
  (1)~P∨P      TI(排中律)
2 (2)~P        A
2 (3)~P∨(~P→P) 2∨I
2 (4) P→(~P→P) 3含意の定義
 5(5)   P      A
 5(6)   (~P→P) 5冪等律・含意の定義
 5(7)~P∨(~P→P) 6∨I
 5(8) P→(~P→P) 7含意の定義
  (9) P→(~P→P) 12458∨E
(ⅲ)
  (1) P→(~P→P) TI(定理導入の規則)
  (2)~P∨(~P→P) 1含意の定義
3 (3)~P        A
3 (4)~P∨P      3∨I
 5(5)    ~P→P  A
 5(6)     P    5冪等律・含意の定義
 5(7)  ~P∨P    6∨I
  (8)~P∨P      23457∨E
従って、
(14)により、
(15)
①     ~P∨P ≡Pでないか、または、Pである(排中律)。
③ P→(~P→P)≡Pならば(Pでないならば、Pである)。
に於いて、
①=③ である。
従って、
(13)(15)により、
(16)
①    ~P∨P  ≡Pでないか、または、Pである(排中律)。
②     P→P  ≡Pであるならば、  Pである(同一律)。
③ P→(~P→P)≡Pならば(Pでないならば、Pである)。
に於いて、
①=②=③ である。
従って、
(16)により、
(17)
「番号」を付け直すと、
① P→( P   )≡Pであるならば、Pである(同一律)。
④ P→(~P→P)≡Pならば(Pでないならば、Pである)。
に於いて、
①=④ である。
然るに、
(08)により、
(18)
もう一度、確認すると、
①     P≡Pである。
②   P∨P≡Pであるか、または、Pである。
③ ~~P∨P≡Pでない、でない、であるか、または、Pである。
④  ~P→P≡Pでないならば、Pである。
に於いて、
①=②=③=④ は、「冪等律・含意の定義」である。
従って、
(17)(18)により、
(19)
①( P   )≡ Pである。
④(~P→P)≡(Pでないならば、Pである)。
に於いて、
①=④ であるが故に、必然的に、
① P→( P   )≡Pであるならば、Pである(同一律)。
④ P→(~P→P)≡Pならば(Pでないならば、Pである)。
に於いて、
①=④ である。
従って、
(18)(19)により、
(20)
④ P→(~P→P)≡Pならば(Pでないならば、Pである)。
といふ「恒真式(トートロジー)」が、「奇異」に感じられるのは、
①( P   )≡ Pである。
④(~P→P)≡(Pでないならば、Pである)。
に於いて、
①=④ であるにも拘らず、
①=④ であるやうには、思へないからである
然るに、
(21)
④ P→(~P→P)≡Pならば(Pでないならば、Pである)。
に於ける「ならば」を、「質料含意(material implication)」と言ひ、「質量含意」の場合は、「含意の定義」により、
(ⅰ)「P」が「偽」であるならば、「PならばQである。」は「真」であり、
(ⅱ)「Q」が「真」であるならば、「PならばQである。」は「真」である。
従って、
(21)により、
(22)
①( P   )
④(~P→P)
に於いて、
① P が「真」である。
② P が「真」である。
とすると、
①( 真   )
④(~真→真)≡(偽→真)
に於いて、
① は「真」であり、
② も「真」である。
(23)
①( P   )
④(~P→P)
に於いて、
① P が「偽」である。
② P が「偽」である。
とすると、
①( 偽   )
④(~偽→偽)≡(真→偽)
に於いて、
① は「偽」であり、
② も「偽」である。
従って、
(21)(22)(23)により、
(24)
④ P→(~P→P)≡Pならば(Pでないならば、Pである)。
に於ける「ならば」を、「質料含意(material implication)」であると「決めた、結果」として、
①( P   )
④(~P→P)
に於いて、
①=④ である。
といふことになり、更に、「その結果」として、
① P→( P   )≡Pであるならば、Pである(同一律)。
④ P→(~P→P)≡Pならば(Pでないならば、Pである)。
に於いて、
①=④ である。
といふことになる。
従って、
(24)により、
(25)
① P→( P   )≡Pであるならば、Pである(同一律)。
④ P→(~P→P)≡Pならば(Pでないならば、Pである)。
に於いて、
①=④ である。
といふことを、「否定」したいのであれば、
(ⅰ)「P」が「」であるならば、「PならばQである。」は「真」であり、
(ⅱ)「Q」が「」であるならば、「PならばQである。」は「真」である。
といふ「質料含意(material implication)の定義」を、「否定」しなければ、ならない。