沖縄Daily Voice

沖縄在住の元気人が発信する

のこのこせそこ~アートの似合うまちぐゎーから~ vol.7 瀬底芳章

2009年10月19日 | 月曜(2009年9~10月):瀬底芳章さん
みなさんこんにちは。
のこのこせそこ第7回目です。

今日ご紹介するのはシーサーアーティストの天才光男こと宮城光男さんです。



天才光男さんはテレビや雑誌、新聞等のメディアにたびたび出演するような
売れっ子シーサー作家ですし、沖映通りにMITSUOシーサー美術館というビルも
あるのでご存じの方も多いかもしれません。
彼については色々なエピソードがありますが、まずは作品をいくつか見て頂きたいと思います。





上2つは伝統的素材である漆喰を使ったシーサーです。


こちらは厨子甕(平くいうと骨壺)版のシーサー。




こちらは京都の安楽寺で展示した際の画像。お寺の本堂にシーサーが並ぶ景色は
圧巻の一言です。


パワフルで迫力のある表情のなかにどこか愛くるしさを秘めた魅力的な作品です。
天才光男さんのすごさは、シーサーの存在感にもありますが、漆喰で巻き毛を作る
など高度な技術的に立脚した制作力にもあります。また、研究熱心な方でもあるの
で、シーサーのルーツにも詳しいです。彼が言うには、シーサーの起源はスフィンクスであり
エジプト文化というか獅子像文化の最終地点が沖縄のシーサーと日本の狛犬だそうです。
実際にライオンを見ることのできた環境にいた人からライオンを見たことのない人たちへと獅子像文化が
伝わっていく訳ですが、その過程にはライオンのイメージの伝言ゲームがありその果てにシーサーがあるといのは
面白い話です。また、シーサーの巻きが獅子のたてがみだけではなく色々なところに生えているのも伝言ゲームの結果だろう
というということです。現代のシーサー作家の中でも一、二を争う知識と故国吉清尚さんの元で学んだ伝統に裏打ちされた確かな技術。そういった骨太のバックボーンがあってこそ、他に類を見ないシーサーを作ることができるのでしょう。
東京や京都、益子焼で有名な栃木やフランスでも制作や展覧会を開催し評価を受けているのも偶然ではありません。

また、「シーサーは形ではなく精神だ」と天才光男さんは常々発言しています。
そんな天才光男さんが最近作っているのが下の2つ。
シーサーをモチーフとしたアクセサリーとシーサーをキャラクターとしたシーサーマン。




アクセサリーの方は、シーサーをいつでも身に付けていられるように、シーサーマ
ンはシーサーの概念、精神性をより多くの人に分かり易く伝えることを考えて産み
出したそうです。
伝統工芸という重厚な歴史と価値の中にいれば安定した評価を得られるところを、
常に新しい可能性を模索していくところが天才光男さんがシーサー職人ではなくシ
ーサーアーティストである所以なのでしょう。


おまけ、天才光男さんはYouTubeでこんなこともやってます。



シーサーマンの国宝級 ~カラカラ編




ちなみに"天才光男"という名前も彼自身が勝手に名乗ったのではなく、ちょとした由来があります。
気になる方はMITSUOシーサー美術館で彼のオリジナルシーサーを物色しながら聞いてみてはいかがでしょうか?


↓は天才光男さんの作品、グッズが買えるMITSUOシーサー美術館のHP。
http://homepage2.nifty.com/mitsuo-m/




(画像は本人の許可を得て掲載)



text:瀬底 芳章




              ★沖縄観光の旅行雑誌を作る会社が素顔の沖縄を紹介するサイト

最新の画像もっと見る

コメントを投稿