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私が気にしている情報のメモ

中国が北朝鮮への石油輸出を削減って本当ですか?

2006-10-22 00:07:35 | 時事問題
日経ウェッブの次の記事を見て、心底驚いた。

「中国が北朝鮮への石油輸出を削減か
 【北京=飯野克彦】香港の人権団体・中国人権民主化運動情報センターは18日、中国で北朝鮮への石油輸出を担当する企業、中朝友誼輸油(本社・遼寧省丹東市)が16日から石油供給を削減していると明らかにした。北朝鮮の各事件に対する制裁措置との見方が強いが、老朽化による故障が原因の可能性も否定できないという。
 同センターによると、中国は1974年に北朝鮮向け送油設備を建設し、丹東の石油ステーションから延長約11キロのパイプラインで北朝鮮に送油してきた。中国政府は石油会社に補助を出す形で北朝鮮への石油支援を実施してきた。 (07:01)
http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=AT2M1802A%2018102006&g=G1&d=20061019」

朝日新聞ウェッブも同じソースから「中国、北朝鮮向け輸出を制限 石油や電気製品」という記事を書いている。くだんの中国会社側からの「この問題は秘密事項だ」という思わせぶりなコメントを引き出している。

北朝鮮が中国に石油をどれほど輸入しているのかに関して、朝日の記事は次のように伝えている。

「中国は北朝鮮に対して年間50万トン前後の石油供給を約束しているとされる。韓国の大韓貿易投資振興公社(KOTRA)によると、北朝鮮が04年に海外から調達した原油は61万トンで、うち8割以上を中国から得ている。石油輸出制限の実施が長期化すれば、北朝鮮経済に少なからぬ影響を与えるとみられる。」
(http://www.asahi.com/international/update/1021/001.html)

ここには書かれていないが、お値段も友好価格(割安)のはずだ。

これらの記事はどれほどの信頼性があるのか?

ソースである「中国人権民主化運動情報センター」とは、「中國人權民運信息中心」のことであろうか?これは盧四清という人物が運営している個人ベースの団体のようである(Wikipediaの"Information Center of Human Rights and Democracy in China"の項目)。そのホームページを覗いても、日経の記事の英訳の情報を見つけることができるだけである(www.hkhkhk.com)。このようなものすごい情報であれば、自分たちの団体の宣伝のために大々的に発信してもよさそうなものだと思う。もっともタダでは重要な情報を発信しないのかもしれない。(さらに私が団体の特定をあやまっているのかもしれない)

中国が北朝鮮に対する石油の供給を削減しているということが本当であれば、中国の北朝鮮に対する怒りも相当であることが裏付けられるのだが、ニュースソースの団体についてよく分からないので、私は何となくこのニュースに確信がもてない。

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【追加】
産経新聞ウェッブを見ていたら、「北への原油削減カギ 中国、食糧供給は継続方針」という記事があった。

「…中国から北朝鮮への主な援助物資である石油、食糧、肥料などは制裁品目に入っておらず、とくに食糧については「人民の生活に直結するため止める考えは、今はない」(同筋【中国筋】)という。ただ、北朝鮮の原油消費量の8~9割を占めるとされる中国からの原油供給がストップした場合、北朝鮮経済が受けるダメージは甚大だ。
 外交筋によると、中国は、北朝鮮が再び核実験準備を進めるなど、今後の対応次第では、原油の供給を削減する可能性が高いという。」(http://www.sankei.co.jp/news/061022/kok000.htm)

原油供給削減は、今後の可能性として考えられているという情報を伝えるものである。私はこちらの情報の方を高く評価したいと思う。



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