どんぴんからりん

昔話、絵本、創作は主に短編の内容を紹介しています。やればやるほど森に迷い込む感じです。(2012.10から)

かしのきホテル

2014年08月15日 | 絵本(日本)
復刊絵本セレクション 2 かしのきホテル  

     かしのきホテル/作・久保喬 絵・駒宮緑郎/フレーベル館/1976年初版

 

 森の中にどっしりとかまえるカシの木。
 多くの鳥や虫たちが泊まって?います。

 たまむしのおじょうさんのそばに、ミノムシがくると、きたないみなりのひとがきたと、せみはほかのところへ引っ越ししていきます。
 さわぎをきいたむくどりやめじろも引っ越し。
 ふくろうのめがねやさんも、くも、あなばち、かえる、かぶとむし、こおろぎなども「ここはよくないらしい」と引っ越ししてしまいます。

 ところが、台風がやってきて、みんなが引っ越しした「かばのきホテル」「もみじホテル」は、木の枝がおれたりしてすめなくなります。
 みんなは、台風にも耐えた、かしの木ホテルにもどっていきます。

 よくないらしいという風評や、みてくれに魅かれて引っ越ししていく虫たちを通じて、何が大事なのか感じさせてくれます。

 「このホテルはどんなおきゃくもくべつをしないでとめますよ」というかしの木の姿勢と、見捨てて行ったものたちも暖かくむかえるふところの深い、かしの木です。


この記事についてブログを書く
« ぬすまれた月 | トップ | いのちは見えるよ »
最新の画像もっと見る

絵本(日本)」カテゴリの最新記事