アリのかぞく/島田拓・文 大島加奈子・絵/福音館書店/2022年(初出2017年)
先日、草刈していた地面のすぐそばで、無数のアリの卵をみつけてびっくり。今日あらためて地面をみたら、アリの姿はありません。今日は曇りで雨模様。雨が降っているときも、アリの姿は見当たりませんから、気候を感じとっているのでしょうか。考えてみると、このアリの生態についてはよくわかっていませんでした。
身近にいるアリの種類はわかりませんが、この絵本では、クロオオアリの女王アリが地面に巣を作り、卵を産み、幼虫を世話し、働きアリが誕生すると、今度は働きアリが女王アリや卵の世話をして、巣を広げていくようすが描かれています。
働きアリは、幼虫や繭の世話をし、巣を広げていきます。何らかの原因で巣を広げられないことがおきると、こんどは卵、幼虫や繭をくわえて引っ越しです。
女王アリは20年近くも生きて、卵を産み続けるというのですが、生涯何匹のアリを産むか、その数についてはふれられていないのが残念です。
時々、外国のアリが見つかったというのがありますが、もしそれが女王アリだとしたら、どんどん増え続ける危険性があることに納得。
地中の断面図が詳しく描かれているほか、「えさのくちうつし」「グルーミング」「かり」などが、豆知識風にまとめられていますから、アリの生態を知ることのできる第一歩になりそうです。