ニュージーランド移住記録:日記「さいらん日和」

2004年に香港からニュージーランドに移住した西蘭(さいらん)一家。子育て終了、仕事もリタイア。好きに生きる記録です。

NZの利下げ

2008-07-24 | 経済・政治・社会
今朝9時、NZの利下げが発表されました。
政策金利は経済先進国中いっちゃん高い8.25%から8.00%に。
(・・・っていまだに断トツ高いんですが´~`A)丸1年ぶりの8.00%。
まだまだ「ありえない~><;;」高水準です。

「0.25%の利下げでガタガタ言うなって!高金利が羨ましいよ~」
と「個人資産たんまり+低金利」のニッポン人に叱られそうですが、
この国、利下げはなんと5年ぶり。
今朝の利下げはひとつの金利サイクルというか、その背後にある景気サイクルが完全に一巡したことを内外に知らしめる起床ラッパのようなもの。

キウイたちは(含む:自分)しっっかり目を覚まし、頭を切り替え、これから起きる少なくとも過去5年間にほとんど経験しなかったようなことに“心して”臨まないと・・・・。これからしばらくの間、ほんっといろんなことが起きると思います。

「え~?でも利下げっていいことなんでしょう?住宅ローンの負担も軽くなるしぃ???なんで“心して”なの?」
というご質問も出るかも? ここでは詳しい答えははしょりますが、
「5年間の利上げでも、これだけ好景気が続き、家の値段もバンバン上がったのだから、利下げでは逆のことが起きる
とでも言いましょうか。

例えばこんなチャート↓↓↓  (写真が暗くてスイマセン)

「この折れ線グラフがなにか`。´?」
という向きでも、真ん中でスッコーンと落ちているのがお分かりかと思います。この落ちた起点が利下げ発表時の朝9時です。赤線が対円、黒線が対米ドルでのNZドル相場です。どっちの通貨にも対しても激しいNZドル安になっています。この急激な反応からみて、いかに市場が「今日の利下げを予想していなかった」かがうかがえます。(市場は「9月利下げ説」を見込んでたみたいです)

パニック売りのあとやや持ち直したりもしてますが、けっきょくのところズルズルズルズル売られ、今の時点では半年ぶり安です。対豪ドルに至っては2000年以来の約8年ぶり安(((@@)))
8年前なんて、ワタクシまだ30代、善なんか3歳!!!
(まあ、対豪ドル安は今日1日で起きた話ではないんですが・・・)
どんだけ弱いってぇ~´ー`ゞ

準備銀行(中央銀行)は今後の利下げを強~く示唆してるし、通常の経済動向から考えても、
今日は利下げサイクルの始まりの日
だったようで、これから一連の利下げがあるでしょう。それを先取りするようにNZ安が進むでしょうから、まだまだ下がるでしょうね~。

ここで問題になるのがインフレです。
いわゆる輸入インフレ、ですね。
一瞬にしてこれだけ弱くなってしまった通貨でこれまでどおり輸入を続ければ、当然ながら店頭価格はその分ハネ上がります。

上のチャートでガガガ―――ンと下げた分が、 
商品価格にガガガ―――ンと上乗せされてくるわけです。

こんな価格差、輸入業者や小売業者が吸収できるわけないっス。

ということは、2ドルショップの中国雑貨から、100%海外から入ってくるクルマ、オーストラリアからガシガシ買っている食品(お米とか)、すでにお手上げ状態のガソリンまで、
どこかの時点でガガガ―――ンと値上がりすることでしょう。

利下げで住宅ローンの負担が下がっても、その減少分以上に食品やガソリンの値段が上がったら、家計への負担という意味ではどっちがいいか?? ローンがない人や収入が決まっている年金生活者などはインフレの影響だけをもろにかぶるわけです。金利生活者はさらに受け取り金利も減っちゃいますしね~><;

やっぱり“心して”かかりましょう!
しかも今日は、西蘭家移住4周年の日。(イエ~イ´▽`v)
うちも新しいサイクルに突入なのかな~?

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