ニュージーランド移住記録:みたび

移住は帰らなくてもいい終わりのない旅。人生そのものも旅。そして気づき始めたあの世への旅。旅と夢限定ブログ

夢見:崖の黒豹

2019年08月16日 | 浅き夢見し

「私」は岩がゴツゴツした
細い山道を登っています。
1人で、手ぶらで、
家着のような軽装です。


右側は岩が切り立った崖で
道を作るために削ったのか
縦に無数の傷ができています。


左側は底が見えないほど
垂直の深い深い谷でした。
周囲は木の1本すらなく
人工的なものもありません。
相当標高の高いところに
感じられました。


見上げても見下ろしても
視界いっぱいが茶色の岩で
恐ろしく殺風景な場所で、
人気(ひとけ)はありません。


一歩でも踏み外せば命はない
道でしたが、幅が3、4mあり
「私」は気持ち右に寄りながら
左の谷をのぞかないように
ゆっくり上っていきました。


突然、行く手に男が倒れて
いるのに気づきました。
同時に左の谷に浮かぶように
突き出た岩の上に、大きな
黒豹がいるのが見えました。


「黒豹にやられたんだ
状況からそう判断しました。
岩は木の枝のように道の下から
宙に突き出ており、表面が平らで
黒豹のための舞台のようです。


黒豹はそこに寝そべり
こちらをうかがっている



はずでしたが、通り抜けなければ
ならない「私」は平静を装い
「目を合わせてはいけない」
「走ってはいけない」
と自分に言い聞かせながら、
黒豹も男も目に入らないかのように
それまで同様に歩いていきました。


まず、男の横を通り過ぎました。
男はポケットのたくさんついた
カーキ色のベスト、半ズボンに
厚手のソックスと登山靴という
典型的な探検家の服装をしており
帽子を被ったまま絶命していました。


体格のいい大柄な西洋人で
遺体のそばにメモがあり
英語ではなかったものの、
policieだかpoliciaだったかの
文字があり、
「すでに通報済み」
と書いてある気がしました。


黒豹は「私」がどう反応するか
じっと見つめているようでした。
視線を感じ続けていましたが、
「私」は前だけを見ていました。


その時、前方にもう1人の男が
倒れているのが見えました。
手前の男と同じような服装で
2人とも探検家のようでした。


「私」は緊張していましたが、
逆に腹が座ってしまったのか、
怖くはありませんでした。
「豹といっても所詮はネコ科だし」
30年近く猫を飼ってきた経験が
「私」を落ち着かせていました。


とうとう突き出た島のような岩
まで来ました。岩は道から2、3m
離れており、人間には渡れませんが
黒豹なら軽々飛べるのでしょう。


前を見たまま通り過ぎたとたん、
後ろでドンっと鈍い音がして
黒豹が道に飛び移ってきました。


(つづく)