昨年11月の旅行記もとうとう最終回
(※なせばなる)
雨が降り出したので、モナコを出てホテルに戻りました。
「ねぇ、このホテル、虫かなにかいるかもよ」
「まさかー」
夜の外出のために着替えている時、足首の虫刺されに気づき
朝その辺が痒かったことを思い出しました。
私はその日1日、ジーンズにショートブーツを履いており、
とてもブーツの中に虫が入る状態ではありませんでした。
しかも、雨で濡れたコンクリートの道ばかり歩いていました。
なんとなく不安を感じ、部屋履き用に持ってきたサンダルをやめ
部屋の中でもブーツを履いて歩き回っていました。
ともあれ着替えて
ホップグッズへ
唯一知っていたホテルがオネスト・ロイヤーなら
(※メルキュールも知ってたかな)
唯一知っていたレストランがホップグッズでした。
最後の晩を飾るに相応しいネルソン一のレストラン
(※トリップアドバイザー評)
ドアを開けると若いウェイトレスに迎えられました。
予約があることと名前を告げると、
「では、ここへ。」
と通されたテーブルに絶句
ドアの目の前のテーブルで、これだけの店だったら
ここにはテーブルは置かないのでは?
というほどドアに近い、人の出入りの多い場所でした。
そこから奥まで壁に沿って5、6つのテーブルが並び、
奥の2テーブルは埋まっていましたが、手前は何席も空いています。
私たちが通された一番手前の最低の位置よりもいい席です。
「このテーブルではダメですか?」
通されたテーブルと女性客がいた間の空席を指すと、
耳を疑うような返答が・・・・・
「あっ、そこは予約が入ってます。」
「私たちも2週間前に予約してるんですけど。」
と思わず返答すると、ウエイトレスは明らかにムッとして
私たちをさらに奥に案内しました。
そこは小部屋で壁沿い、部屋の中央にいくつもテーブルがあり
すでに何組かいましたが、半分以上は空いていました。
今度は奥のテーブルの壁際の席に案内されました。
「ここ」
思わず声に出してしまうと、再び耳を疑う
「ここが一番いい席です。」
という返答。
「このトイレの入り口が?」
こんなにテーブルが空いているのに、どうして最低な席ばかり。
「このレストランでは店の前の席がいい席なんです。
一番いい席にご案内したのに、気に入らなかったんですよね?
だから奥の一番いい席をご案内したんです。」
私は若いウェイトレスを穴が開くほど見つめながら
なぜ彼女が堂々とそう言い切れるのか、良心的に考えていました。
「この人は一度も給仕されて食事をしたことがないんだろうか?
ネルソン一の店に勤めているのに?」
「常識で考えてもこれから店が一杯になるまで人が出入りする
出入り口やトイレの入り口の席が『いい席』だと思うだろうか?」
いくら若くても高校生のアルバイトではあるまいし、どういう了見?
ぱっと見回しても、この店にはフロント・オブ・ハウス的な
マネージャーが見当たらず、ファミレスのように来た客を
ウェイトレスが順番に席に案内しているようでした。
ぜひシニアなスタッフがいたら話してみたかったのですが
思っていた以上にカジュアルな店だったようです。
私たちが案内された席に座らないので、
「好きなテーブルを選んだらどうですか?どれでもいいですよ。」
と言い出し、私たちは消去法で部屋の中央に座りました。
私は大概のことには腹を立てずに穏便に済ませる性格で、
ガッカリしてその晩を台無しにするぐらいならスルーする方です。
ただし、不可抗力や対応する側の能力、経験、キャパ不足の場合で
このときのように、
「私たちだけにそうしているのではないか?」
という理不尽さを感じたときには、その限りではありません。
なぜなら、ドアの目の前の席もトイレの入り口の席も、
その後何組お客が入ってきても、決して案内されることがなく
相当経って奥の部屋が満席になって、やっと埋まりました。
ドアの目の前の席は、2時間近くかかった私たちの食事が
終わる頃になって、やっと1組が席に着きました。
時間も遅く、その晩その席に着いたのはあの2人だけでしょう。
その頃には席も空き始め、予約のない客も案内されていました。
食事は丁寧な作りで、評判どおりだと思いました。
しかし、フロント・オブ・ハウスとバック・オブ・ハウスの
落差が大きすぎ、これだけの店ならばマネージャーを置いて、
きちんと目配りさせるべきではないかと感じました。
昼間のトレッキングのままの恰好で来ているお客もいて
ファインダイニングではないという意識もあるのかもしれませんが
あれだけの食事を出しながら、あのサービスは非常に残念でした。
なにもなければぜひ再訪したいところでした。
最後の夜ということで、砂を噛む思いでした。
翌朝は
「帰れる」
と嬉々とした思いでした。昨夜のことは忘れ、日常に帰ろう
ところが、夫は私と真反対で、
「もしかしたら、やられたかも」
と言い出し、何かと思ったら虫刺され
噂には聞いていたもののベッドバグ(ベッド虫)と言われる
宿泊施設のベッドにいるノミだかダニだかにやられたよう
見せられたところが、ほんのり赤くなっていましたが
空港に行く時間も迫っていたので、そのままチェックアウト。
コーヒー1杯だけ飲んでレンタカーを返して空港へ。
機上の人となりました。
自宅に帰ってよく見ると、夫は全身あちこちに虫刺されがあり
経験したことのない痒さに大変苦しみました。
私も脚に新しいのが2ヶ所ほどありましたが、夫とは比べられず
彼1人が集中砲火を浴びてしまったようです。
写真を撮り、ホテルにクレームするつもりでした。
NZではそこそこ大きなチェーン系ホテルだったのに
そこで生涯初のベッドバグを体験するとは
痒がる夫も気の毒で、私たちの個人的なネルソンの印象は
地に落ちてしまいました。
「エイベルタスマンは良かったけど、ネルソンはもういいや。」
と2人でしみじみ思ったものです。
その翌日の夜、カイコウラ地震が発生しました。
ネルソンも被害を受け、ホテルへのクレームは見送りました。
いつか、こうした記憶が全て薄らぐことがあれば再訪します。
エイベルタスマンやゴールデンベイはぜひ
これにてネルソン・モトゥエカ旅行記、終了
(※ぃやったぁぁあ旅行記もいよいよ年越しです)
長い間お付き合いありがとうございました
(※なせばなる)
雨が降り出したので、モナコを出てホテルに戻りました。
「ねぇ、このホテル、虫かなにかいるかもよ」
「まさかー」
夜の外出のために着替えている時、足首の虫刺されに気づき
朝その辺が痒かったことを思い出しました。
私はその日1日、ジーンズにショートブーツを履いており、
とてもブーツの中に虫が入る状態ではありませんでした。
しかも、雨で濡れたコンクリートの道ばかり歩いていました。
なんとなく不安を感じ、部屋履き用に持ってきたサンダルをやめ
部屋の中でもブーツを履いて歩き回っていました。
ともあれ着替えて
ホップグッズへ
唯一知っていたホテルがオネスト・ロイヤーなら
(※メルキュールも知ってたかな)
唯一知っていたレストランがホップグッズでした。
最後の晩を飾るに相応しいネルソン一のレストラン
(※トリップアドバイザー評)
ドアを開けると若いウェイトレスに迎えられました。
予約があることと名前を告げると、
「では、ここへ。」
と通されたテーブルに絶句
ドアの目の前のテーブルで、これだけの店だったら
ここにはテーブルは置かないのでは?
というほどドアに近い、人の出入りの多い場所でした。
そこから奥まで壁に沿って5、6つのテーブルが並び、
奥の2テーブルは埋まっていましたが、手前は何席も空いています。
私たちが通された一番手前の最低の位置よりもいい席です。
「このテーブルではダメですか?」
通されたテーブルと女性客がいた間の空席を指すと、
耳を疑うような返答が・・・・・
「あっ、そこは予約が入ってます。」
「私たちも2週間前に予約してるんですけど。」
と思わず返答すると、ウエイトレスは明らかにムッとして
私たちをさらに奥に案内しました。
そこは小部屋で壁沿い、部屋の中央にいくつもテーブルがあり
すでに何組かいましたが、半分以上は空いていました。
今度は奥のテーブルの壁際の席に案内されました。
「ここ」
思わず声に出してしまうと、再び耳を疑う
「ここが一番いい席です。」
という返答。
「このトイレの入り口が?」
こんなにテーブルが空いているのに、どうして最低な席ばかり。
「このレストランでは店の前の席がいい席なんです。
一番いい席にご案内したのに、気に入らなかったんですよね?
だから奥の一番いい席をご案内したんです。」
私は若いウェイトレスを穴が開くほど見つめながら
なぜ彼女が堂々とそう言い切れるのか、良心的に考えていました。
「この人は一度も給仕されて食事をしたことがないんだろうか?
ネルソン一の店に勤めているのに?」
「常識で考えてもこれから店が一杯になるまで人が出入りする
出入り口やトイレの入り口の席が『いい席』だと思うだろうか?」
いくら若くても高校生のアルバイトではあるまいし、どういう了見?
ぱっと見回しても、この店にはフロント・オブ・ハウス的な
マネージャーが見当たらず、ファミレスのように来た客を
ウェイトレスが順番に席に案内しているようでした。
ぜひシニアなスタッフがいたら話してみたかったのですが
思っていた以上にカジュアルな店だったようです。
私たちが案内された席に座らないので、
「好きなテーブルを選んだらどうですか?どれでもいいですよ。」
と言い出し、私たちは消去法で部屋の中央に座りました。
私は大概のことには腹を立てずに穏便に済ませる性格で、
ガッカリしてその晩を台無しにするぐらいならスルーする方です。
ただし、不可抗力や対応する側の能力、経験、キャパ不足の場合で
このときのように、
「私たちだけにそうしているのではないか?」
という理不尽さを感じたときには、その限りではありません。
なぜなら、ドアの目の前の席もトイレの入り口の席も、
その後何組お客が入ってきても、決して案内されることがなく
相当経って奥の部屋が満席になって、やっと埋まりました。
ドアの目の前の席は、2時間近くかかった私たちの食事が
終わる頃になって、やっと1組が席に着きました。
時間も遅く、その晩その席に着いたのはあの2人だけでしょう。
その頃には席も空き始め、予約のない客も案内されていました。
食事は丁寧な作りで、評判どおりだと思いました。
しかし、フロント・オブ・ハウスとバック・オブ・ハウスの
落差が大きすぎ、これだけの店ならばマネージャーを置いて、
きちんと目配りさせるべきではないかと感じました。
昼間のトレッキングのままの恰好で来ているお客もいて
ファインダイニングではないという意識もあるのかもしれませんが
あれだけの食事を出しながら、あのサービスは非常に残念でした。
なにもなければぜひ再訪したいところでした。
最後の夜ということで、砂を噛む思いでした。
翌朝は
「帰れる」
と嬉々とした思いでした。昨夜のことは忘れ、日常に帰ろう
ところが、夫は私と真反対で、
「もしかしたら、やられたかも」
と言い出し、何かと思ったら虫刺され
噂には聞いていたもののベッドバグ(ベッド虫)と言われる
宿泊施設のベッドにいるノミだかダニだかにやられたよう
見せられたところが、ほんのり赤くなっていましたが
空港に行く時間も迫っていたので、そのままチェックアウト。
コーヒー1杯だけ飲んでレンタカーを返して空港へ。
機上の人となりました。
自宅に帰ってよく見ると、夫は全身あちこちに虫刺されがあり
経験したことのない痒さに大変苦しみました。
私も脚に新しいのが2ヶ所ほどありましたが、夫とは比べられず
彼1人が集中砲火を浴びてしまったようです。
写真を撮り、ホテルにクレームするつもりでした。
NZではそこそこ大きなチェーン系ホテルだったのに
そこで生涯初のベッドバグを体験するとは
痒がる夫も気の毒で、私たちの個人的なネルソンの印象は
地に落ちてしまいました。
「エイベルタスマンは良かったけど、ネルソンはもういいや。」
と2人でしみじみ思ったものです。
その翌日の夜、カイコウラ地震が発生しました。
ネルソンも被害を受け、ホテルへのクレームは見送りました。
いつか、こうした記憶が全て薄らぐことがあれば再訪します。
エイベルタスマンやゴールデンベイはぜひ
これにてネルソン・モトゥエカ旅行記、終了
(※ぃやったぁぁあ旅行記もいよいよ年越しです)
長い間お付き合いありがとうございました