犬蓬

2012年02月26日 | その他植物





2009年9月後半写真。

 イヌヨモギ(犬蓬)。


やや乾燥した丘陵や林縁に自生する、キク科の多年草。
生育環境にうるさいのか、地味だがあまりお目にかかれない草。

草丈は30~80センチほど、互生する葉にはおおざっぱな鋸歯があり、裏面は綿毛で覆われる。
葉表にも微毛が生えるが、光沢があり肉眼にはほぼ無毛に見える。
オトコヨモギは葉が裏表ともに無毛。

8~10月ごろ、茎の上部に筒状花だけの頭花を、下向きに多数つける。
ヨモギに比べて花のつき方はまばらだが、ひとつひとつの粒は大きい。

「犬蓬」は、ヨモギに似るが役には立たないことから。


 キク科 ヨモギ属
属名のArtemisiaは、ヨモギのラテン古名で、ギリシア神話の月の女神・アルテミスが由来。婦人病に効能があるとされたからという。
種小名keiskeanaは、江戸末期から明治期の植物学者・伊藤圭介の名にちなんだものか。