鬼百合

2011年08月24日 | その他植物







2010年&2011年8月写真。

 オニユリ(鬼百合)。
別名・テンガイユリ(天蓋百合)

東アジアに分布する、ユリ科の多年草。
野趣に富んだ美しい花を咲かせることから、広く観賞用に栽培される。
野生のものも見られるが、古くに食用として大陸から持ち込まれた帰化植物とされる。

草丈は1~2メートルほど、茎には白毛がまとわりつき、互生する葉の付け根にはむかごがつく。
よく似たコオニユリはむかごを出さない。

7~8月ごろ茎の上部に、橙色の地に黒紫の斑点を散らした花を咲かせる。
オニユリはたいてい三倍体とのことで、結実することはほとんどない。
むかごを土に埋めておくと簡単に発芽するので、繁殖は容易。

鱗茎は百合根として食用になり、地上部が枯れたあと掘りあげる。
コオニユリ、ヤマユリも同様で、栽培品の百合根はほとんどがコオニユリの鱗茎とのこと。

「鬼百合」は、似たような色の花を咲かせるヒメユリ(姫百合)に対して、大型で荒々しいことから。あるいは花を赤鬼に見立てて。
「天蓋百合」は、下向きの花を天蓋に見立てたもの。


 ユリ科 ユリ属
属名のLiliumは、ケルト語のli(白)を語源とするギリシア語leirion(白)が由来で、ヨーロッパ原産のマドンナリリーの花色から。