「求められるのは創造性よりも、既存のものを活かす創意である」
ふと目に触れた新聞のコラムの言葉です。
音楽学者の言葉で「発明することでなく、発見することである」とも書いてありました。
創造性ということばには憧れますが、おいそれとできることではありません。
新しいものといっても、既知のものの組み合わせの仕方が新しいものということ。
新技術にしても、すでに知られた技術の組み合わせ方が今までと違う場合がほとんどです。
人は、ゼロからは何も生み出せない。
すべては先立つものの中から生まれてくるのだから、それらを今の時代にどうやって活かすか。
発明ではなく発見・・・さらに踏み込めば、発見でもなく再発見。
企業の人事考課でもそう。
能力評価で、創造力という言葉はほとんど使いません。
使われるとしたら、業績評価として、仕事に創意工夫があったかどうか。
前例に倣い、同じことを繰り返していればよかった時代はすでに終わっています。
といって、むやみに新しいものを求めても何かが生まれるわけでもない。
温故知新。過去に忘れてきたものごとを真摯に振り返ることが大事なのかも。