昨日の新聞に外国のファッションデザイナーの記事が載っていました。
ファッションにはそれほどの関心はないのですが、デザインには多少の関心があります。
読んでみたら、ファッション界にも自然、シンプルといった潮流があるのだとか。
有名デザイナーの、装飾過多だったり新奇を狙っただけのようなファッション。
それらを見て、いったいどこの誰がこんなもの着るんだ、と思うことがよくあります。
とても街の中では着てあるけないような衣装・・・・注目されるにはいいのでしょうが。
そういうファッションから、普通でさりげないファッションへ。
その発想を日本の伝統工芸から得た、というところが面白いと思いました。
きらびやかではないけれど、素朴とも思える魅力、それが日本の伝統工芸品にはあります。
ファッションでも建築物でも、デザインというのは独立してあるものではありません。
あくまでも、暮らしの中、生活の中に溶け込んでこそ意味を持つものだと思います。
彼は、新しい時代に欠かせないキーワードは、普遍性と多様性だと云います。
なるほどね、とは思いますが、ある意味で相反する二つを両立させるのはすごく難しい。
ふだんの暮しの中でふつうに着られて、しかもふつうでない印象を与える。
衣装でいえばそんな感じ・・・・それを実現させるのがデザイナーのセンスなのでしょうが。
彼の言葉で気に入った言葉がもう一つあって、未来とは現在。
どうしても、過去、現在、未来と並べて考えますが、それは一種の幻想かもしれません。
未来とは現在・・・・もっと言えば、過去も現在。
明日ありと思う心の・・・・です。どうやら、そうした考えにも日本の伝統があるようです。