京都大学生態学研究センターの高林教授らは、植物の放つ青臭さを人工的に強めて、害虫の被害を減らす実験に成功した。青いにおいが強まると害虫の天敵が多く集まってくる。また、病気への抵抗力が増すことも分かった。
植物に備わる防御力を高める手法で、農薬の使用減につながる新たな防除として注目されそうだ。
(10/31日本経済新聞夕刊より抜粋)
現在「食の安全性」がメディアで大きく取りあげられ、現代社会の一テーマになりました。明らかに狂牛病がことの発端にあるが。そんな中、狂牛病にならんで中国産ほうれん草に代表される残留農薬が問題となっています。以後、農薬に対する日本国民の意識は「農薬は悪だ」という方向に進んだように思われます。日本政府もポジティブリスト制度や有機JAS法のように、ますます農薬を減らす方へ誘っているのだから仕方がないのでしょうが。
そこで、今回の発見を考えてみたいと思います。この発見自体はすごく画期的だと思う。寄ってきた虫を手で払うこともできない植物体が、自身に害虫を寄せ付けないようにする働きがあるというのだから、生命力というものに感心してしまう。
しかし、害虫防除法としてはどうでしょうか。青臭さを「人工的に強める」というのは結局のところ、今(別の意味で)流行の遺伝子組み換え技術によります。防除できるという事実はあるのでしょう。けれど、「食の安全性」を考えた「農薬削減」のための「遺伝子組み換え」には疑問を感じえません。「農薬はいやだけど遺伝子組み換え作物ならいいや」という考えの人にとっては良いかもしれないですが。
それでも、大規模農業では植えっぱなしで防虫いらずなら労働効率も良いし使われかねないと思うと、ちょっとした不安ですね。これからもこういった技術が出てくるにちがいありません。そういう意味で今後の動向に注目です。
(太田)
新聞記事の内容ですが、京大のニュースリリースにも載っていました
http://www.kyoto-u.ac.jp/notice/05_news/documents/061031_1.htm
詳しい内容を知りたい方はどうぞ
(小川)
植物に備わる防御力を高める手法で、農薬の使用減につながる新たな防除として注目されそうだ。
(10/31日本経済新聞夕刊より抜粋)
現在「食の安全性」がメディアで大きく取りあげられ、現代社会の一テーマになりました。明らかに狂牛病がことの発端にあるが。そんな中、狂牛病にならんで中国産ほうれん草に代表される残留農薬が問題となっています。以後、農薬に対する日本国民の意識は「農薬は悪だ」という方向に進んだように思われます。日本政府もポジティブリスト制度や有機JAS法のように、ますます農薬を減らす方へ誘っているのだから仕方がないのでしょうが。
そこで、今回の発見を考えてみたいと思います。この発見自体はすごく画期的だと思う。寄ってきた虫を手で払うこともできない植物体が、自身に害虫を寄せ付けないようにする働きがあるというのだから、生命力というものに感心してしまう。
しかし、害虫防除法としてはどうでしょうか。青臭さを「人工的に強める」というのは結局のところ、今(別の意味で)流行の遺伝子組み換え技術によります。防除できるという事実はあるのでしょう。けれど、「食の安全性」を考えた「農薬削減」のための「遺伝子組み換え」には疑問を感じえません。「農薬はいやだけど遺伝子組み換え作物ならいいや」という考えの人にとっては良いかもしれないですが。
それでも、大規模農業では植えっぱなしで防虫いらずなら労働効率も良いし使われかねないと思うと、ちょっとした不安ですね。これからもこういった技術が出てくるにちがいありません。そういう意味で今後の動向に注目です。
(太田)
新聞記事の内容ですが、京大のニュースリリースにも載っていました
http://www.kyoto-u.ac.jp/notice/05_news/documents/061031_1.htm
詳しい内容を知りたい方はどうぞ
(小川)