今回は先月観た映画の簡単な感想です。観た映画は14本で、全て劇場で観ました。
『一ヵ月に新作映画を14本』と言うのは私の今まで人生で最多記録だと思います。それだけ6月は観たい映画の公開が多かったと言う事でしょうね。
ただし、14本も観たせいか、先月は今年初めて平均点(☆3つ)以下の作品にも巡り会ってしまいました。
5月に観た『くちづけ』のように何の事前知識もなしで観る映画もたまにありますが、私が観る映画のほとんどは、劇場で上映される予告編と、WOWOWで毎週放送されている『ハリウッド・エクスプレス』で事前に何らかの映像を観てから劇場に足を運ぶので、スカを掴む確率は低いのですが、今回は予告編の出来の良さに騙されてしまった感じです。私もまだ未熟ですね。
さて、先月私が観た映画と評価は以下の通りです。
1.オブリビオン ・・・ ☆5
2.グランドマスター ・・・ ☆3.5
3.リアル・完全なる首長竜の日 ・・・ ☆2.5
4.エンド・オブ・ホワイトハウス ・・・ ☆3
5.華麗なるギャツビー ・・・ ☆4
6.箱入り息子の恋 ・・・ ☆4
7.二流小説家・シリアリスト ・・・ ☆2
8.俺はまだ本気出してないだけ ・・・ ☆3
9.インポッシブル ・・・ ☆3.5
10.イノセント・ガーデン ・・・ ☆3
11.アフター・アース ・・・ ☆3
12.100回泣くこと ・・・ ☆3
13.欲望のバージニア ・・・ ☆3
14.真夏の方程式 ・・・ ☆5
☆5つを付けたトム・クルーズ主演の『オブリビオン』と福山雅治さん主演の『真夏の方程式』、☆4つを付けた星野源さんと夏帆さん主演の『箱入り息子の恋』の3本は本当に面白かったですね。完成度が高いと思います。
現在の日本の非婚者の増加問題を真面目&コミカルに描いた『箱入り息子の恋』は☆5つでも良かったのですが、私は、「この後の展開はご想像にお任せします・・・。」と言う感じのエンディングが大嫌いなので、☆を1つマイナスしました。
本作は2月に観て☆5つをつけた『世界にひとつのプレイブック』と同じように私の好きな恋愛映画の1本に加わりました。本作は劇場に張ってあるポスターに惹かれて観た作品(予告編は観ていません)だったのですが、本当に観てよかったです。『くちづけ』と同じように少し重い話も入っている作品ですが、老若男女の全ての人にお薦めできる作品だと思います。
次に『オブリビオン』ですが、色々な過去のSF映画のエッセンスが詰まっている感じで何か懐かしい感じがする作品でした。評価は分かれているようですが私は大好きです。伏線の回収も見事なのでエンディングでは思わず声を出して笑ってしまいました。地味な作品ですが多くの人に観て頂きたい映画ですね(トム・クルーズのサービスカットの入浴シーンもありますし・・・)。
映画版ガリレオの2作目の『真夏の方程式』も伏線の回収が見事でした。前作の『容疑者Xの献身』では早い段階でオチが判ってしまったのですが、今回は最後の方までオチが判りませんでした。やはり、ミステリー物はシナリオが命ですね。
そんな伏線の回収が見事だった2本と比べてトホホな出来だったのが、佐藤健さんと綾瀬はるかさん主演の『リアル・完全なる首長竜の日』と、上川隆也さん主演の『二流小説家・シリアリスト』の2本の邦画でした。
両作品とも色々なアイデアを思いついているのは偉いとは思うのですが、そのアイデアが中途半端で伏線にもなっていないので、物語が全く盛り上がらない感じでした。「早く終わらないかなぁ。」と思いながら観た作品は今年はこの2本だけですね。特に『二流小説家・シリアリスト』はキャスティングを見ただけで犯人が予想できる(しかも予想が当る)と言うミステリー映画では致命的な作りをしていたので☆2つの評価は仕方ないですね。両作品ともに原作小説の評価が高くて予告編も面白そうだったので、この出来は残念でした。
☆4つを付けたレオナルド・デカプリオ主演の『華麗なるギャツビー』は映像の豪華さと、哀しい物語が後に残る良作でした。
トニー・レオンが伝説の武術家のイップマンを演じたカンフー映画の『グランドマスター』は格闘シーンの映像が綺麗でしたが、中国の武術家の知識が少ない私には少し入り込めなかった感じです。
ジェラルド・バトラー主演の『エンド・オブ・ホワイトハウス』はツッコミ処満載のアクション映画でした。実際はこんなに簡単にホワイトハウスは陥落しませんよね。本作は必要以上にアメリカ人が犠牲になり、北朝鮮や韓国に対する描き方もひどいので、「これって朝鮮民族に対して何か言いたい人が作ったのかなぁ。」と妙な勘繰りを持ってしまった作品でした。来月に『ホワイトハウス・ダウン』と言う似たような作品が公開されるので本作と比較してみましょう。
漫画が原作で堤真一さん主演の『俺はまだ本気出してないだけ』は演技もしっかりしていて面白いのですが、『容疑者Xの献身』の時と同じで堤さんはミスキャストだと私は思いました。なんで原作では容姿がイマイチの役をかっこいい堤さんにオファーするんですかね。キャスティングって難しいですね。
2004年のスマトラ島沖地震による津波に遭遇した家族の実話をナオミ・ワッツとユアン・マクレガー主演で描いた『インポッシブル』は、改めて津波の怖さを教えてくれた考えさせられる作品でした。津波は単に人を流すだけではなく、漂流物がぶつかり、刺さり、切れてケガを負う、と言う事を詳細に表現していたので本当に怖かったです。その怖さの後に感動シーンも用意されていたので、そのシーンでは不覚にも号泣してしまいました。子役3人の演技は見事です。津波の映像を直視できない方が多いとは思いますが、本作も色々な人に観て頂きたい1本ですね。
私のトラウマ映画の1本の『オールド・ボーイ』を撮ったパク・チャヌク監督のハリウッドデビュー作の『イノセント・ガーデン』は怖いもの見たさで劇場に足を運んだのですが、今回はトラウマ映画にはなりませんでした。映像美の綺麗なミステリー映画でしたね。『オールド・ボーイ』よりもかなりソフトな作品でした(それでも十分エグい題材ですが・・・)。
ウィル・スミス&ジェイデン・スミス親子主演の『アフター・アース』ですが、本作は『シックスセンス』等で有名なシャマラン監督の作品だったんですね。映画を観るまで全く知りませんでした。やはり、評判が年々落ちているシャマラン監督の名前は前宣伝では出さない方がいいと言う判断だったんですかね。前作の『エアベンダー』は酷評されていましたしね(私の評価は☆2.5でした)。尚、映画自体は一人の少年の成長を描いたそこそこ面白いSF映画でした。シャマラン監督嫌いの人でも楽しめる作品だと思います。
桐谷美玲さん主演の『100回泣くこと』は初老の私が観る映画ではなかったようです。大病に立ち向かうカップルの話の本作を観ながら、「なんか古いな。この題材は見飽きたな。今の時代にニーズはあるのか?。」等と思ってしまいました。感受性の強い10代、20代の時に観ていたら感じ方は違っていたと思うんですけどね。悪い作品ではないだけに自分の年齢が恨めしかったですね。
最後はシャイア・ラブーフ主演の『欲望のバージニア』ですが、禁酒法時代に実際に起きた密造酒作り一家と警察の抗争劇を描いた本作は予想よりはドンパチの派手さがなかったのは残念でした。予告編を観て『LAギャングストリー』のようなギャングと警察の全面戦争的な物語を想像していたのですが、密造酒作り一家の三兄弟を丁寧に描いた比較的静かな物語でした(もちろんドンパチもあります)。その分、次男のトム・ハーディの静かな演技が光りましたけどね。『アイアンマン3』と同じように本作でも敵役を演じたガイ・ピアーズはマイアカデミー賞の助演男優賞の候補ですね。
以上、6月に観た映画の寸評でした。
これで上半期に観た映画の数は60本になりました。今年は年間目標100本が達成できそうな感じですね。
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