購読紙に「興竜の実像」という中国に関するレポート記事が連載されていた。その中で、番外編として『抗日劇「鬼子」演じ続ける日本人』(上・下)というのがあった。
「抗日劇」とは、共産党の宣伝や歴史教育のため、日中戦争を背景としたテレビドラマで、中国大陸に攻め込んだ日本軍と共産党軍が交戦、日本軍が降参し、共産党が民衆を救う結末が一般的であるという。中国語で「鬼子」は主に戦前の日本軍人を指す。今も日本人の意味で日常的に使われるが、残虐、非道の含意があり、日本人には極めて不快な言葉である。靖国問題で日中関係がギクシャクしている今、興味ある内容だったので記事を要約してみた。
中国のテレビドラマで、この「鬼子」つまり軍人役を演じ続けている日本人俳優がいる。矢野浩二、大阪府東大阪市出身の30代。高校卒業後、映画のエキストラなどをやっていたが、中国の現代ドラマで日本人留学生を演じ、中国の撮影現場の活気に刺激されて北京へ語学留学、2001年から北京に移り住んでいるという。
中国では、日中戦争を中国側から描いた「抗日ドラマ」が毎日のように放送されている。矢野は中国語が少しずつ上達、今まで12作のドラマに出演したが、うち7作が日本軍人役である。中国人を怒鳴りつけ、殺害する軍人役を演じ続ける自分に嫌気がさした事もあるが、ただ、演じ続けることで中国人の間では話題になったという。新聞や雑誌の取材が相次ぎ、日本では無名だが、中国のドラマ界では最も有名な日本人俳優となり、評価も高まった。
中国では若い俳優たちにサインを求められることもある。「矢野さんは私の目標」だという少年もいるとか。ファンを集めたパーティーも何度か開かれた。だが、現場で差別を感じたこともあるという。中国の俳優から日本人の蔑称である「小日本」呼ばわりされたが、「役名で呼べよ」と反論すると、その俳優はバツが悪そうに黙り込んだという。抗日ドラマの制作者は必ずしも強い反日感情を抱いている訳ではない。高齢者を中心に安定的な視聴率が期待できるため、日本の時代劇のような感覚で制作される側面もあるという。むしろ強い反発は日本から来た。2004年12月に「記憶の証明」という抗日ドラマが放送され話題になったが、矢野が日本軍人を演じていることが伝わると、矢野のHPに「恥を知れ」「日本に帰ってくるな」などと書き込みが殺到したという。だが矢野は、今後も「鬼子」を演じ続けるつもりだ。そして、「日本人として、中国の芸能界で演技していることを誇りに思う」と言う。
必ずしも友好的でない中国で、日本人として立派に生きていることには、むしろ尊敬の念さえ覚え、HPへの書き込みは、日本人の心の狭さを表した恥ずべき行為だと思う。
もう少し話があるので、明日に続けることにする。
「抗日劇」とは、共産党の宣伝や歴史教育のため、日中戦争を背景としたテレビドラマで、中国大陸に攻め込んだ日本軍と共産党軍が交戦、日本軍が降参し、共産党が民衆を救う結末が一般的であるという。中国語で「鬼子」は主に戦前の日本軍人を指す。今も日本人の意味で日常的に使われるが、残虐、非道の含意があり、日本人には極めて不快な言葉である。靖国問題で日中関係がギクシャクしている今、興味ある内容だったので記事を要約してみた。
中国のテレビドラマで、この「鬼子」つまり軍人役を演じ続けている日本人俳優がいる。矢野浩二、大阪府東大阪市出身の30代。高校卒業後、映画のエキストラなどをやっていたが、中国の現代ドラマで日本人留学生を演じ、中国の撮影現場の活気に刺激されて北京へ語学留学、2001年から北京に移り住んでいるという。
中国では、日中戦争を中国側から描いた「抗日ドラマ」が毎日のように放送されている。矢野は中国語が少しずつ上達、今まで12作のドラマに出演したが、うち7作が日本軍人役である。中国人を怒鳴りつけ、殺害する軍人役を演じ続ける自分に嫌気がさした事もあるが、ただ、演じ続けることで中国人の間では話題になったという。新聞や雑誌の取材が相次ぎ、日本では無名だが、中国のドラマ界では最も有名な日本人俳優となり、評価も高まった。
中国では若い俳優たちにサインを求められることもある。「矢野さんは私の目標」だという少年もいるとか。ファンを集めたパーティーも何度か開かれた。だが、現場で差別を感じたこともあるという。中国の俳優から日本人の蔑称である「小日本」呼ばわりされたが、「役名で呼べよ」と反論すると、その俳優はバツが悪そうに黙り込んだという。抗日ドラマの制作者は必ずしも強い反日感情を抱いている訳ではない。高齢者を中心に安定的な視聴率が期待できるため、日本の時代劇のような感覚で制作される側面もあるという。むしろ強い反発は日本から来た。2004年12月に「記憶の証明」という抗日ドラマが放送され話題になったが、矢野が日本軍人を演じていることが伝わると、矢野のHPに「恥を知れ」「日本に帰ってくるな」などと書き込みが殺到したという。だが矢野は、今後も「鬼子」を演じ続けるつもりだ。そして、「日本人として、中国の芸能界で演技していることを誇りに思う」と言う。
必ずしも友好的でない中国で、日本人として立派に生きていることには、むしろ尊敬の念さえ覚え、HPへの書き込みは、日本人の心の狭さを表した恥ずべき行為だと思う。
もう少し話があるので、明日に続けることにする。
中国、韓国…ほんとに厄介なお隣サンですね、
それぞれ国益の上に操作され、小日本になったり親日になったりで、日本はイイ材料にもてあそばれている様に感じますが
これからも、日本を大好きにはなってはくれないでしょうから、日本も器用におつきあいするしかないな・・・なんて夏ばてオバサンは、非常に投げやりです(笑)
間近にせまったポスト小泉、決まったら決まったで、また日韓、日中問題が再燃するでしょうね。
いい加減にどこかで線引きできないものでしょうか?