つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

「当世さじかげん」おなしな国・・・

2007-03-25 | Weblog
 わが岡山県に、医師で作家、また、仏門に帰依し寂照庵主でもある医学博士・赤枝郁郎先生が居られる。先生は大正12年生まれというから、85歳になられたか、しかし今なお講演・執筆活動に日々多忙を極めて、ますますお元気とか。
 地方紙に毎月1回掲載されるコラム「赤枝郁郎の当世さじかげん」というのがあり、3月号は「おかしな国」であった。至極ごもっともで愉快な文を、一部省略して紹介する。 
 『―前略―。そもそも日本はおかしな国だ。きちんと日本という名があるに、国際会議の名札にもJAPANなんぞと表示せり。オリンピックの入場もJAPAN・JAPANで行進す。およそ世界の国々は、己の国の呼称;なり。チャカポコチャカポコ、なんでかナ。―中略―。
 せめて役所の公文書、きちんと書いて然るべし。そのきちんにも物申す。お役人の石頭、きちん程度の度が過ぎて、お役所文書や広報紙、さっぱり読む気になりませぬ。簡単明瞭ひと目にて、周知徹底するような文章書きを、たまには講習なさりなさい。―後略―。
 次に書きたきお題目、社名とマークと子どもの名。以前は社名を聞いたなら、その商売が判ってた。シンボルマークを眺めたら、これまた意味が解ってた。当節新設会社名、おまけに老舗の会社まで、片仮名もしくはローマ字に、社名変更多々多し。これが時代の流行か、意味も判らぬ流行は、所詮その場の浮き草か。流れ流れて沈みなん。何商売をやっちょるか、予測もつかぬ店多し。フランス語からドイツ語崩れ、果てはイタリア、スペイン語、そのまた崩れの新造語。国籍不明で処置もなし。装飾店かと思いきや、スナックバーでありんした。ケーキ屋さんかと思いきや、美容院でありんした。マークも多くは意味不明、それを平気で胸につけ、平気でいるとはいと阿呆かいな。
 人の名前もいと可笑し。以前は男は太郎に次郎、女は花子をつけていた。今じゃ、そんなの古臭い。芸能人じゃあるまいに、よくぞここまで考えた。その割合に格がない。男は男、女は女、両親たるもの自覚して、格ある名前をつけなされ。そういや国技の相撲の四股名、昔は山に川なりき。今じゃインターナショナルで、当て字の呼び名が勢揃い、国技の根性、抜けたるか。ここらで木魚をポークポーク。次の念仏なんとしょう。
 国会中継見ていたら、予算の審議はそっち除け、なんとかという大臣が、女性軽視を言うたとて、勘弁ならんとボイコット。大人気ないこと限りなし。そもそも国会議員とは国政議するが役目なり。失言尻を責めるなら、懲罰委員会にでも引っぱり出して議しなされ。大体近頃議員ども、次の選挙を目論んで、見え見え質問する姿勢、あまり見上げたものでなし。選挙の気持ちも判るけど、国民そこまで馬鹿じゃない。内閣支持もだんだん低下、さりとて野党も頼りない。そこで国民大方は、支持党は無しという。これが平和というものか、それならそれで、それも良し。
 されどどっこいいい気な内に、わがまま放題横行し、以前は夢想だにせざる犯罪日々に横行す。そこで教育立て直し、基本法をば思案中。発表したる中味を見れば、お役人やら学者ども、およそ家庭をじっくりと守ったことも無きような、エリート女性が集まって、美辞麗句をば並べたり。こんな造花に花咲くか。筑波の蝦蟇じゃないけれど、まずはゆっくり鏡にて、己の姿勢を見なはれや。己の姿の醜さに、たらりと油、浮くならん。ここらで少し反省し、身の丈だけの幸せを、ちょっぴり反省するならば、世直しそんなに遠からし。阿呆駄羅経の3月号、ここらで一先ず一括り。ポクポクポクのナンマイダ、チン』。
 歯に衣着せぬ物言いに、至極ごもっともと納得すること多し。スカッとしたわいな。
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3 コメント

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Unknown (ヒキノ)
2007-03-26 23:29:32
この先生、元気がありますね。全く賛成なこともあり、賛成できないこともあるけれど、これだけ好きなことを言ってると聞くほうもスカッとします。
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Unknown (オールドレディー)
2007-03-27 08:45:05
 現在も、市内の榊原病院の常勤顧問として活躍しておられます。
 また、現役医師時代から人気があり、名医と言われていました。
 いいたいこと、したいことを我慢しない、元気の源がここにあるのでしょうね。
 
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山陽新聞十九日の記事について (森石武士)
2008-05-19 10:10:42
記事に大体賛成です。後期高齢者医療制度は、年寄りに早くいなくなってほしいような制度で、厚生労働省の若い連中がその場しのぎで考えたようで、賛成できません。皆さん怒るのは当たり前です。年金の少しの中からもぎ取るのは、無茶です。直してもらいたいです。
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