つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

「インチキだらけの永田町用語」・・・

2012-09-27 | おもしろいね

 あるサイトに『衆院選前に知っておきたい“インチキだらけの永田町用語”』という記事があった。こんな言葉を使う候補者には要注意! だそうである。     
●「遺憾に思います」——決してよいこととは思わないが、だからこうするとまで言わなくてすむ、便利な言葉。たとえば、韓国の李明博大統領の竹島上陸を「遺憾」だと言ったら、「肯定はしません。だからといってどうするかという話は、今ここでは言わないし、言えない」ということ。
●「ただちに影響はない」——原発事故後、枝野幸男官房長官(当時)が会見でよく使っていました。これは最近の永田町用語。「近いうちに」と同様、いつかは分からない。先送り、責任回避の言葉です。要は「私にも分からないから、どうこう言われても困る。先のことまで責任は持てません」という意味です。
●「前向きに検討します」——「たぶん無理ですが、いちおう聞きましたよ」という意味。その場では相手の顔を立ててあげるときに使います。「前向きに善処する」は、少し希望を持たせる場合に使います。有権者の陳情を、にべもなく断って票を減らすわけにはいかないので、選挙が近くなると、政治家が空手形のように乱発する言葉。でも結局は、ほとんど善処なんてしません。
●「郷土を思う気持ちは誰にも負けません」——こういうことを言う奴は、あまり地元に帰らない議員に多い。元首相の大物議員がよく使う言葉で、「東京に大きな家を持っている」という意味でしょう。
●「粛々と」——真面目にやっていますが、誰も見てないので証明できない。つまり「本音はやる気はない」という意味です。 

 野田首相が言った「近いうちに」について、ある与党ベテラン議員は「永田町で『近いうちに』というのは、『永遠にない』に等しい」と言ったという。輿石幹事長も「“近いうちに”にこだわる必要はない」と言ったが、なるほどそういうことか? 
 先の民主党代表選で、候補者の1人だった原口元総務相は、行く先々で「私が総理になったら、何々をやります。このように変わります」と言った。今どき、こんな言葉を信じる人はいないだろうが、こういう人に限って何もできないのである。      
 
また、昨日、自民党新総裁になった安倍氏は「政権奪還は自民党のためではない。国民のため」と言ったが、勘違いしないでもらいたい。国民は自民党政権を望んでいるわけではない。今の最悪な日本を変えてくれるなら、正直なところ、どこの政党でもかまわないとさえ思う。   
 モノは言いようで、ウソが誠に聞こえる場合もあるが、とかく政治家の言葉は胸に響くものがない。魑魅魍魎が跋扈する永田町では、狐と狸の化かし合いは日常茶飯事、信頼という言葉はどこへいったやら。

 話は違うが、今、NHKで毎週土曜日に放送されている土曜ドラマ『負けて、勝つ“戦後を創った男・吉田茂”』(連続5回)がおもしろい。敗戦国日本をGHQの統治下から独立させようと、連合国軍最高司令官マッカーサーと対峙する吉田茂。その迫力たるや、政治家の外交とはこうあるべきかと…。     
 
外交官である吉田は「俺は政治家ではない。外交屋だ」と、当初、総理になることを拒否する。が、公職追放された鳩山一郎に懇願され総理大臣を引き受けると、外務大臣を兼任し、「日本を変えたい。世界一の国にしたい」と戦後の復興に辣腕を振るう。   
 
また、政治家では何もできないと、佐藤栄作、池田隼人などの官僚を起用。これが官僚政治の始まりかと思うが、うまく使いこなせば官僚政治も悪とはいえまい。
 
他を恐れることなく、己の信念のままに突き進む意志の強さ、ゆるぎない決断力は、総理大臣になりたい政治屋たちに真似できることではない。吉田茂の生き様を見ると、今の政治家がいかに軽量級か、レベルの違いを感じさせる。

 政治家でもないのに「日本を変える」ことに熱く燃えた吉田茂や、坂本龍馬のような男はいないものか。今、橋下氏率いる「日本維新の会」に注目が集まっているが、ここも当初よりの「熱狂」は冷めつつあるようだ。既成政党からの離党組に有能な政治家がいるようにも思えず、橋下氏ぬきの政党をだれが引っ張ってゆくのか。一体、どこまでやれるか、全く未知数の政党に日本を変える力があるだろうか。

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2 コメント

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Unknown (suri-riba)
2012-09-28 11:42:18
胸中モヤモヤしていることを一刀両断に書いてくださると
スゥーとします。「遺憾におもう」と聞くと、「思ってあとどうするねん?」と突っ込みたくなります。官僚の書いたペーパーを読んでいるだけですからね。

吉田茂に 白州次郎のようなブレーンがいたように、国際感覚・愛国心、行動力、勇気を備えた人物は・・・
もう今では夢のまた夢でしょうか
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Unknown (オールドレディー)
2012-09-28 19:01:30
★suri-ribaさま
ブログを開いて一番良かったことは、個人の悪口はダメだけど、政治家など公人の悪口が書けること。どれほどストレス解消になっているか、おかげさまでいつも快調です。

土曜ドラマを見ていると、今は亡き大物政治家の若かりし頃が見られます。田中角栄の1年生議員とはいえ、後の大物たる片鱗が見られます。
今の何とかチルドレンとは大違いで、みんな大きな志を持っていたのでしょうね。
今の政治家は小粒も小粒、ただ総理か大臣の椅子がほしい輩ばかりです。
選挙になったらどこに投票すればいいのか、全く分かりません。
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