片雲の風に誘われて

自転車で行ったところ、ことなどを思いつくままに写真と文で綴る。

2/6 フロリダ→シエゴ・デ・アヴィージャ65キロ、バス→サンクト・スプリュスト、タクシー→トリニダー

2016-02-16 05:29:01 | 2016 キューバ自転車旅

カウボーイたちが牛の群れを追って移動してきた。
まさに西部劇の世界だ。

  7時半にホテルを発ち、また同じ単調な道にこぎ出した。
初めの2時間程は快調で、30キロ以上稼いだ。
しかし、途中からどうも調子がおかしくなる。
気分が悪くなってきた。
単調な道のせいで、テンションが下がってしまっているのかと思った。
やがて、道路上の車の通行が昨日までより多く、三倍以上ではないかと気付いた。
排気ガスのせいで頭が痛くなったり、胸が不愉快になっていたのだ。


ロードサイドに今までにないカフェが見つかった。
カップのアイスクリームを買ったが量が多くとても全部は食べられなかった。


  昼頃65キロのシエゴ・デ・アヴィージャに着いた。
通り沿いにバスターミナルを見つけたので寄った。
次の町、80キロ先のサンクト・スプリュストか更に70キロ先のトリニダー迄のバスがないか聞いてみた。
サンクト・スプリュスト迄のバスは3時過ぎに発券するという。

  長距離のインター・シティーのバスを運行しているビアスール社のオフィスを出ようとすると、男性に日本語で声を掛けられた。
那覇から来られたMさん。
同じバスに乗るという。
二人で2時間以上おしゃべりをして待つ。
同じ年代で独り旅、もと商業デザイナーだった。
専門はロードサイドの飲食店だったという。
設置場所から店の建設設計、商品の売上予測迄コンサルティングの対象だそうだ。
10年以上前、奥さまを亡くされ、それを機に商売をたたみ、東京のマンションも売り払い沖縄へ移住した。
私が今まで関わったことのないお話につい引き込まれてしまう。
それ以降アジアを中心の旅を繰り返してきたという。
キューバも私の倍ほどの日程を組んでいる。
バスは自転車も組んだままでのせることができた。
バスの中でも話は続いた。
サンクト・スプリュストからトリニダー迄のバスはなく、タクシーを雇った。
40年代と思われる車だ。
社内は改装されている。
フロントパネルはトヨタだそうだ。
70キロ近くを、35CUC 、一人当たりバスの三倍程か。
多分独りでも乗っただろう。


屋根上のキャリアーに自転車を積む。

  トリニダーには7時近く暗くなって着いた。
彼の予約したCP に入った。
同じ部屋に世話になった。
宿の若女将は英語のうまいチャーミングなセニョーラだ。
夕食には旧市街へ行き、タパス料理を取った。
味は初めてうまいと思った。
食後も宿でラムを飲みながら10時過ぎ迄おしゃべりをした。
知り合ったばかりの人とこんなに話したことはないのではないか。

 タクシーの中にヘルメットを忘れたことに気付いた。
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2/5 ユイマーロ→フロリダ 130キロ

2016-02-16 05:04:09 | 2016 キューバ自転車旅

宿の前でセニョーラと。
彼女がネットで宿を宣伝してくれというので、Sra:Deisy Castro , Victoria#39 Goaimaro.

7時前に宿を発った。
朝の空気はひんやりして半袖では少し寒い。
地元の人もジャケットを羽織っている。
今日の道も平坦だ。
ただ、回りは牧場ばかりになった。
水利の関係だろうか。
動物は牛と山羊だ。
羊は見ない。
この暑さでは無理なのだろう。
ドイツのように牛団子を形成するほどの低温ではない。


またしてもまっすぐな道。

  朝が早いと距離が稼げる。
昼までに80キロ走り、カマグエイに着いた。
場合によっては今日の終点にするつもりだった。
世界遺産にも登録されているそうだ。
しかしまだ早い。
残り40キロ、3時間で走れるだろうと、道を続けた。


真っ赤な花をつけた木が時々出会う。


西部劇の馬車が普通に使われている。


鉄道もあるが、一度も列車を見たことがない。


これも年代物の車だ。

  4日目になって脚も慣れてきたようだ。
ギヤーレーションを余り落とさずに坂を越えられるようになった。
速度も高速を大分維持できるようになった。
自転車は昨年7月のドイツ以来半年ぶりに乗っているわけだ。
よくもこれだけ走れるものだ。
膝の痛みも忘れていた。
確かに膝回りの筋肉が補強されれば膝の関節の負担は軽減されるようだ。
帰ったらもう少し自転車に乗ろう。
夏の南アジアかヨーロッパの旅が計画できるように。
それでも昼過ぎの太陽は殊更だ。
半袖の腕には火脹れでもできそうだ。
走っていればそれほどではないが、止まったときの日照りはかなり応える。
身体が慣れた分精神的にも強くなったようだ。
くずおれそうな気持ちを克服することができた。


牧場の柵に植えられているマメ科の木、遠くからだと桜に見える。


バオバブに似た木。

  フロリダでは先ずホテルを探した。
昨日のCPでは断水だった。
その名もホテルフロリダが町外れにあった。
朝食付きで23CUC 、CPより安いだろう。
田舎では敢えてCPに泊まる意味がない。
ホテルには3時過ぎに着き、着る機会はないと思った水着に着替えプールに飛び込んだ。
一泳ぎの後、プールサイドでビールを飲みながらこのブログを書いている。


立派なプールだ。ただし音楽がうるさい。


ホテルなのにまともなレストランがない。
カフェテラスでサンドウイッチの夕食だ。
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2/4  ラス・トウーナス→ユイマーロ48キロ

2016-02-14 12:10:52 | 2016 キューバ自転車旅
  キューバに来て余り蚊には悩ませられなかったが、窓を全開にしていたせいか、時々羽音が聞こえる。
シーツを頭迄被って防ぐが、それもうっとおしいので顔だけ出す。
すると耳元に羽音が聞こえたとき叩く。
何回かの内に仕留めた様だ。
刺されてもほんの小さい跡しか残さない蚊だ。
日本では今、中南米のジカ熱とかいう蚊が媒介する病気が話題になっているらしい。

  7時からの朝食を済ませ、のんびりしていたら出発が8時半になった。
町を出るのに30分ばかりかかった。


あまり良い牧草地には見えない。


放牧場の中にこんな塔が立っている。監視塔にしては立派すぎる。雨水溜めならこんなに高くする必要もない。

  郊外に出ると、今度は牧場が続く。
道は単調に真っ直ぐだ。
風も僅かにサイドフォローでなんとか手助けしてくれる。


ハバナより南なので、気温も高く日差しも強い。


これが里程標だと初めて気づいた。ハバナまでの距離数を表示しているらしい。
おかげで走る張り合いになった。
ただし、必ず定位置に立っているとは限らない。
飛んだり、地面に書かれていたりする。

  今日は50キロほど先のユイマールと決めていたのでのんびりしていたが、途中で車輪から異音がする。
調べてみると、後輪の片側ブレーキシューがタイヤに擦っている。
シューの間隔を調整するが、リターンのバネが弱く、充分離れることが出来ない。
仕方なく、本格的にリムのバランスとりをして車輪の振れを修正する。
一時間以上かかったがなんとか走ることのできるまでになった。
そんなで、相当時間を無駄にしてしまったと思ったが、平坦な道と微かな追い風に助けられて、午後2時前にユイマールの町に着いた。
今回の旅で参考にさせてもらっている、小林建一氏の「キューバ横断自転車紀行」にあるパルクティラールを探す。
本の中の宿の女主人の写真をみせて聞くと、場所が直ぐに判った。
バス停で聞いたのだが、近くの自転車の男性が案内してくれた。
家まで来て謝礼を渡そうとするが、謝絶して帰ってしまった。

  しかし、彼女マルシーラは事情で泊められないという。
知り合いのPCに電話してくれ、息子が自転車で案内してくれた。
夕食と朝食付きで28CUC 、相場だ。
時間で水道水が出ないらしく、汲み置きで手を洗い、ビールを買いに行く。
まだこの国の商店システムがよく判らない。
ガソリンスタンドの売店でビールは売っているが、水は置いてない。
ビールの値段も昨日のホテルバーと同じだ。
水が出るようになったら、シャワーと洗濯をして夕食まで昼寝しようと思ったが、結局朝まで水は出なかった。

  妻とのショートメッセージのやり取りによると、ランは昼も夜も私のベッドで寝ているらしい。
私が居るときには絶対に乗って来ないのに。

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2/3  コントレメストレ→ラス・トウーナス 130キロ

2016-02-14 12:09:19 | 2016 キューバ自転車旅
昨日宿を紹介してくれたレイモンドが朝食を食べるところにも案内してくれると、7蒔時に来ることになっていたが、7時半迄待って来なかったので宿を発った。
昨日の目的地45キロ先のバヤモに10時に到着した。


バヤモの旧市街の公園。

この町も旧市街があって、それを売り物にしているらしい。

  ここまではそれほどの登りもなく楽な道だった。
しかし、バヤモを過ぎてからは大変な道だった。
ほぼ平坦なのだが、風景が単調、砂糖黍畑の中をなんキロも直線の道が続く。
10キロ程で少しカーブしまた数キロ直線だ。
これの繰り返しで80キロ走った。
風も追い風どころか、右前からの向風が続いた。
精神的に辛かった。


どこまでも直線で続く道。


全く利用されていないような土地もある。

90キロ地点のヴァド・デル・イェソで3時だったので宿を探したが、小さな町で何もなかった。
また30キロ以上走って、倒れそうになってラス・トウーナスに到着した。
パルクティラールを探す気力もなく、丘の上に現れたホテル・ラス・トウーナスに飛び込んだ。
高くても諦めようと思っていたが、二食付きで27CUCとかなり安かった。
シャワーを浴び、洗濯も済ますと、もうふらふらだ。
直ぐ夕食時間になったが余り量が進まない。


ホテル・ラス・トウーナス。
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2/2 サンティアゴ・デ・クーバ→コントレメストレ80キロ

2016-02-14 11:41:47 | 2016 キューバ自転車旅

片側3車線のオウトビスト(自動車道)。


周りの景色は南の国だ。

宿を8時前に出る。
今日の目的地は百2十キロ程のバヤモとする。
旧市街を抜けて、オウトビスト(自動車道)を目指す。
中々判りにくいが、聞きながらたどり着いた。
難しい原因は道が高速道に続いている風がないせいだ。
細い道に入ると突然片側3車線道にぶつかった。
しかし、そこはインターチエンジなどではなく、路肩に出ただけだ。
中央分離帯の柵を越えて車線に入る。
直ぐになだらかな長い登りだ。
なんとか漕いで行ける程度の坂を一時間近く登り続ける。
自動車道とはいっても馬車も走っている。


馬糞の落ちている自動車道。


馬車と騎馬も行く。


道路標識。方向はあっても距離の表示がない。


道路端の売店、よくわからないレモネードを飲む。


一般道。

二時間程で、突然対面通行に道が狭ばる。
道は高原の稜線を縫っている様で、左右に広大な砂糖黍畑を見る。
微かな登り下りが続く。
走っていると登りばかりで下りが少ないように不満が出る。
道は凸凹が多く、回りの景色を見ずに路面ばかり注視しなければならない。
走り始めて7時間、3時過ぎ、初めて大きな町に着いた。
まだ80キロだが限界を感じ此処までとする。
聞きながら、町で唯一らしいホテルに入ると、今はやっていないという。
そこにいたオーナらしい青年がカーサパルクティラール民宿を紹介してくれるという。
彼の案内で百メートルほど離れた宿を得ることができた。
宿代は5CUC だという。
相場は20から30だとあったので相当安い。


外観。

室内。

看板。

此処で宿泊となったのは、最初の日では仕方ないかと観念した。
夕食は町中のレストランを探すが見つからない。
やっと見つけた店に入る。
小学校の教室の様な店で、メニューは数種類のピザだけ。
ビールも出さない。
小さなハムピザを食べて勘定をすると、8ペソクバーノ、現地一般通貨で50円程だ。
ホテルを訪ねた時に前輪がパンクしていることに気付いた。
第一回目のパンクが1日目に起こるとは、この先が思いやられる。
ゴムのりが残り僅かなのも気になる。
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