マニラ、アキノ国際空港第一ターミナルの朝焼け
早朝3時過ぎに起きてシャワーを浴びた。
荷造りをして4時に宿を出た。
支払いは前の晩に済ませてある。
心配したタクシーは宿の門前で1台停まって待っていた。
そのまま乗り込む。
気の良さそうな運転手で、遠慮しながら300ペソで良いかと聞く。
来る時は少し高級なイエロータクシーで600ペソだったので、ジャスト300かと確認した。
このタクシーは一般のホワイトタクシーだ。
そうだと言う。
OKと答えるとうれしそうだった。
よく喋る運転手でうるさいほどだった。
街は既に動き始めていて、バスやタクシーを待つ出勤らしい人が多かった。
空港には30分ほどで着いた。
ホワイトタクシーなら200も掛からなかった距離かもしれない。
空港では2時間前なのに、ジェットスターのカウンターには長蛇の列ができていた。
列の中には日本人が数人混じっていて、彼らは初対面らしいが、話をしていた。
テレビで外国人が、日本人のおかしなところとして、初対面で先ず年齢を確認し合うと言うのを聞いたことがあるが、彼らはその通り、先ず年齢を言い合っていた。
69歳、71歳、75歳だった。
彼らはいずれもフィリピン人の妻か彼女がいるようだった。
彼らの話題は、何時もはどんな航空会社の便を幾らぐらいで使うのか、何処に何日滞在したのか、奥さんあるいは彼女の家族とどんな付き合いをしているか、それと何かの薬の入手方法、値段と生産国別の効能の違いなどについて、大きな声で話し合っていた。
聞いていて感心したのは、彼らの明るさ、元気のよさだ。
話の中で、帰ったら直ぐ病院に行かなければならないなどと、健康に対する不安を話す人もいたが、それでも幸せそうに見えた。
私も彼らの同類と見られるのかなと思ったが、そんなことを気にする自分の小ささを実感させられる、彼らの大らかさだった。
離陸すると、少し雲は掛かっていたが地上がよく見えた。
マニラ首都圏の各都市の中心街にそびえる摩天楼。
首都圏はマニラ市、マカティー市などと幾つかの市で構成される。
3時間ほどで成田に着いた。
成田からは京急で品川に出て、在来線で帰った。
全てJRを使うより安くなる。