数年前まで老婦人が不自由そうな足で車に乗って買い物をして生活する様子が見られたが、ここ一二年その姿見かけなくなった。そのうち不在が分かるような佇まいになった。今朝散歩で通ると、ガラス戸が少し開いていた。中には食器類が山積みになっている。ガラス戸をよく見ると、汚れたガラスに、「ご自由に」と記されている。多くの家族との暮らしが営まれていたころの様子に記憶はないが、その家族が使ったと思われる、何客もの数がそろった食器もみられる。生々しい家族の存在が忍ばれるようなものを、”ご自由に”持ち帰る人がいるとも思えない。
6日夕方羽田に着き、夜帰宅したが、昨日も今朝も5時前に目が覚めてしまう。24時前に寝てもだめだ。昨日は朝早くにエリーを迎えに愛知と三重の境の木曽岬まで行った。道路が良くなって2時間で行けた。エリーはさすがにうれしそうで、すぐ飛びついてきた。顔をなめようと背伸びしてくる。
それで疲れたはずで、午後は日本の湿ったムッとする暑さに慣れられず、ぼおっと大谷君の野球を眺めて過ごした。それでも夜は眠りにつくことが難しかった。7時間を超える時差は暫く経験していなかったからだと思う。
朝5時からの徒然、デスクトップでグーグルフォトを開いて眺めていた。大画面で見ると、スマホの画面では気付かなかった写真の細部までよく見える。スマホのカメラなので、映像としてはピントも画質もイマイチだが、大画面の迫力がそれを補ってくれる。黒田が言うように4Kで見たらどんなだろうと欲が出てくる。そうなると今のスマホではなくもっとカメラ性能の向上したスマホが欲しくなるだろう。今更カメラを持ち歩くことまではできないから。
写真を眺めていると、今までに撮りためた新聞の切り抜きだとか、目についた本のスクリーンショットなどがあらわれてくる。もう忘れたものが多かった。そこで表題を図書館の蔵書検索にかけてみるといくつか在庫が見つかった。今日はこれを借りて来よう。そうすれば眠れぬ夜も何とか過ごすことができそうだ。