ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

赤福お前もか

2007-10-14 | コラム
伊勢神宮の参道で300年続く老舗の菓子屋が製造年月日を偽装しJAS法違反に問われている。内部告発により明らかになったようだ。
製造したものをいったん急冷凍しておいて、出荷にあわせて解凍する。問題は解凍日を製造年月日にしたのが違反とのことである。34年前からこの方法を実施しているとのこと、同様の方法をとっている和菓子屋、洋菓子屋は山ほどあるだろう。

ためしに冷凍システムを販売している会社に、システム導入による効果だけでなく、製造年月日の標示をどうするかを指導したかを調査してみるとよい。
赤福の社長は「需給バランスをとるために」という言い訳をしているが、冷凍システムの導入は和菓子屋にとって革命的な設備投資であろう。製造工程の近代化を内部で実施して外部には老舗の顔を見せ続ける、また売上の増大で設備投資の回収も短期間で済ますことができる。経営戦略としては理解できるし魅力的でもある。

このような事件がおきるたびに、指導機関としてのお役所の対応はどうだったのか、割り切れないものが残る。警察のネズミ捕りと同じく、違反者を取り締まることが目的であり、予防が目的ではない。
内部告発の動機はいろいろだろうが、告発者がその後の生活まで含めて保護されることはまずないだろう。
それで世間は成り立っているということがわかるだけで、後味が悪く、まことに不愉快である。
コメント
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