ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

品質管理の基本の基本

2007-10-31 | ISO外論
「品質の観念、品質に対する責任観を基盤に組織全体でPDCAをまわすこと」
これ以上の品質管理の定義はない。
最近品質を無視した不祥事が増えているのは、基本や基盤を無視したマネジメントが蔓延しているからである。

海外からのクレームによる返品の山が日本の成長の障害と感じた産学協同の品質管理の研究会が発足した。当時日本の産業の市場調査にきていたデミング博士に日参し講義を依頼した。講義の導入部分でデミング博士の恩師であり管理図の考案者のシューハート博士のシューハートサイクルの紹介があった。デミング博士は「品質の観念、品質に対する責任観の根底に品質を良くしようという燃えるような情熱がなければならない」と強調した。

デミング博士の講義は繰り返され、その経営哲学がデミングサイクルとして紹介された。
いまこのPDCAはマネジメントの基本としてISOのマネジメントシステムに取り上げられている。

品質管理やPDCA:あまりにも当り前になりすぎると基本を忘れがちになる。
品質を良くしようという燃える情熱を忘れたPDCAは空回りするだけのことである。
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自転車とQCと ⑦

2007-10-30 | 自転車とQC
天国に続くヒルクライム
多くの自転車競技の中で、ヒルクライムほど自分の精神力を問われるスポーツはない。
体力の限界はすぐくるが体力を使い切る前にどう限界を持続させるかという精神力が問われる。今日は調子が良いと思いつつ、更なる体力の限界を試してみたくなる。その誘惑に勝ち、ライバルにも勝つのがヒルクライムというスポーツと発見した。

しかも熊野古道のような世界遺産の中を自転車のスピードで登りきる、レースという雰囲気に後押しされドーパミンが分泌される、正に「天国に続くヒルクライム」のなかを走らされている自分を感じる。

途中に見える景色を自分の見方につけることもこのスポーツで許される範囲の集中力である。当然前を走るライバルについていこうと集中するが、「景色をめでる」余裕から、次の次元の集中力が生まれる。
自分が走っていることや自分の自転車に気がいっている段階はまだ準備段階である。
自転車も道もライバルも景色までも自分と一体となり「いまここ」に統合される。
それがヒルクライムというスポーツである。
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自転車とQCと ⑥

2007-10-29 | 自転車とQC
世界遺産の熊野古道のヒルクライムレースに参加してきた。
南紀州の空と海の青さは格別でレース日和というより、熊野中の神様が応援しているような、いい気分の一日であった。
こんな気分の中で勝ち負けのためひたすら息を荒げてペダルをまわすのはなんとも、ちっぽけなことであるが、レースが始まったとたん、ちっぽけなこだわりのために走るのも面白い。

さて本論に入る。
今の自分の練習法は「ミラクルトレーニング」とマルサリスのPDCAを組み合わせたものであるが、自分が必要以上の欲をかかなければ、かならず成果が出るのが面白い。

必要以上の欲ということを補足しておく。
マルサリスのPDCAの中には、少し上達したからといって,うけを狙うな、「受けねらいは底が浅い」と注意している。人が見ていないと張り合いがない。レースに出る限りは勝ちたいと、誰もが思う。
人間しょせん欲張りだから、自分の実力以上人に見てもらいたいと思う。
特に最近は関西流の漫才ブームだから、素人でも受けを狙う。
この気持ちが人間をバカにしている。
表面的で深さが感じられない人間が増えてきたのは、うけを狙い過ぎるからだろうか。

自転車乗り、誰もがそのまま、ツールドフランスに明日にでも出ようかという外見をしている。経済的に豊かになったのは良いことである。
だが、本質の追求だけは忘れたくない。
半歩でも前に進む発想。それがPDCAである。
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解析と管理

2007-10-27 | ISO外論
量産移行の短期間に一応の生産が出来るようにしておいて量産管理するためには、まず現状把握をして工程を望ましい状態にしてから、その状態を維持管理する。製造工程では設備、材料、作業方法、人の技能などの品質に影響する4Mを標準化することにより管理する水準を決めることが出来る。

生産準備段階で工程を標準化することは日本の品質管理が一番力を入れたことであるが、今のISOではこの区切りが明確になってはいない。
それが影響してか、解析と言う考えがない。
工程に移行するから量産段階における不良が後をたたないことになる。
解析と管理はどのような状況でも繰り返せばよいが、活動に区切りをつけないと、責任や活動の範囲が不明確になる。

最近の製造業に見られる不良の垂れ流しは、仕事との区切りや責任が不明確なシステムから生まれることが多い。
日本のものづくりを見直し官僚的システムの排除を徹底する必要がある。
曖昧なシステムからは解析の考えが育たない。
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ばらつきの発見

2007-10-26 | ISO外論
我々の扱うデータはばらつきがあるから、意味あるばらつきか、無視していい誤差か見極める必要がある。慎重に考えすぎて少しのばらつきにも神経を使っていても何も発見できないことが多い。反対に大まかに考えすぎると原因の変化を見過ごすことがある。
このような判断の基準を決めるのが統計的方法である。

統計的方法を理解している人は極端なばらつきを比較するから原因を見つけやすい。
例えば悪い状態の原因を知りたい時、悪い状態のみ調べるよりも、よい状態と悪い状態を比較するほうが原因を見つけるためには役に立つ。
統計的方法を理解してない人は、よい状態の原因を調べようとしない。原因を調べることは犯人探しをすることではなく、今後もよい状態を維持するためのおさえどころ、つまり原因を知りたいわけである。

また、同じロットの似かよったデータを測定して正常か、異常かを判断するよりロット間の変動を問題にしたほうが工程を安定化するために役立つことが多い。
いずれにせよ、まず、ばらつきを発見すること。
極端なことを比較してみること。
普段からこのような見方に心がけ、必要に応じて統計的方法を勉強しよう。
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現状把握のコツ

2007-10-25 | ISO外論
現状把握は現状と意味ある比較をすることで問題を明らかにすることといえる。
たとえば、現状と以前を比較する。
目標と現状を比較する。
同種の職場と比較する。
異種の職場と比較する。
など比較の対象を身の回りにいくらでもある。

目的もなしに現状だけ眺めていても何も得られない。
「人の振り見て、わが振り直せ」とは、何かを学ぼうとする目で見るから、自分に役立つことが得られる。
人間、同じようなものを見て、同じようなものを食べて、同じような生活をしていても、多くを身につける人とそうでない人がいるのは、現状把握の差による。

前回、集中、比較、分析、反省は進歩のプロセスと書いた。
集中していれば自分の目の前を通り過ぎるものを、無駄に見過ごしはしない。
学ぼうと集中していれば、今の自分に必要なものは飛び込んでくる。
同じ時間を過ごすなら集中して過ごしたい。
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自転車とQCと ⑤

2007-10-24 | 自転車とQC
集中、比較、分析、反省は進歩のプロセス
「ミラクルトレーニング」を読み、まず7週間の初級のプログラムを実践し、レースにもでて、自転車の面白さも奥の深さも少しは理解できてきた。
これからどうするのかは、中級、上級というそれぞれ7週間のトレーニングが待っているが自分なりの方法も加味したいと思っている。謙虚で生真面目が自分のとりえだから「ミラクルトレーニング」の本質を少しでも理解できればよいと思う。
そこで「ミラクルトレーニングをQCする」という中級のプログラムに取組みたいと思う。

ものづくりの作業を覚える時も同じと思うが、まず準備段階に
その作業に興味を持つこと。興味から惚れ込むまでのプロセスもあるが省略する。
次に作業をしてみる。ベテランに習おうが、自習しようが作業を経験する。
集中する。集中できないなら集中する工夫をして、集中する計画をたてる。
比較する。焦らずあわてず、自分のまわりを見てお手本を探しそれと比較する。
分析する。謙虚に学ぶために比較しながらどこが違うのかを分析する。
反省する。より高く、深くを目指して自分を反省する。反省結果を計画に反映させる。
集中、比較、分析、反省がPDCAをまわす自分なりのコツである。

さて、7週間の中級ステップのトレーニング
一人前の自転車乗りになることを目指して、次のPDCAの飛躍の準備に入りたい。
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自転車とQCと ④

2007-10-23 | 自転車とQC
夢中、比較、PDCA,進歩
レースにでた。7週間のミラクルトレーニングの最終日に当たるレースである。時間を競うということよりも100キロをサイクリングするという主旨のレースだが、本気モードの参加者もいる。
100キロの中では自分の体調の変化もあり、調子のいいときにはまわりがとまっているように見える時がある。何人かを抜いて前に出る。「ごぼう抜き」とはこんな心情を言うのだろう。前に出た瞬間、それを抜きさる奴もいる。しばらくはついて行くが絶対的速さが違う。今無理をすると後から影響が出るので、我慢する。そんなことの繰り返しで100キロは終わる。これから先の本気モードの10キロがほしい。というのは本音か負け惜しみなのかはわからない。自分なりの本番は今度の日曜日である。

何かを覚える時、夢中になる時期がくる。無我夢中という心境にならなければ、自分にあったことではないと諦めたらよい。次の段階で、周りが見えてくる。自分の手本にしたいのは何かまたは誰か。仲間とはいいもので、全ての人になにがしらの手本がある。

手本があれば今の自分に必要なことと比較すればよい。
比較、分析、反省、学びのプロセスがPDCAである。
集中する計画をたてる。基本練習の自分なりのプログラムをつくる。
これで次のステップにいける。
昨日は実り多い一日であった。
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自転車とQCと ③

2007-10-20 | 自転車とQC
目標重視ただしプロセスも重視
自分の目指す目標があるから毎日トレーニングできる。
平地での6キロと登り3キロの自分なりに設定したコースを交互に走っている。
当然自分なりのデータを記録している。
最近ある時間から少しも短縮しない。このようなことをスランプというのだろうかとも考えた。このような時、くよくよ考えず全体を考えることにしている。
トレーニングの方法に問題はなかったか。
目標とする時間以外に得られたものはなにか。
登りの3キロの苦しさは変わらないが、贅肉は落ち心拍機能が格段に向上したのがわかる。

スポーツだけでなく技術にも共通する「学習カーブ」によると人間の能力は階段状に成長する。今は階段の平らな部分にあると解釈して次のステップに進む前のまとめをしようと思っている。このために従来のトレーニングのプロセスの反省をして新たなステップのPDCAを回したいと思う。

幸いなことにランスのミラクルトレーニングの第1段階が明日終わるので、一週間休み第2段階に進もうと思う。基本練習の新しいメニューも用意されているので、今回の反省をもとに次のスケジュールに取組みたい。

今回理解できたことは、目標の達成のみを重視していたら途中で投げ出していただろうということである。
自分の実力に応じた目標をたてそれを実行するためには、実力に応じたトレーニングのプロセスを作成する必要がある。
結果よければ全てよしという言葉があるが、プロセスよければ結果よしがQCである。
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生きた標準

2007-10-19 | ISO外論
あるISO審査機関のトップから、品質マニュアルは標準語で書き、他の文書は方言で書いてもよいというのを聞いたことがある。
品質マニュアルは顧客も見るものだから標準語、他の文書は組織のメンバーが見ればよいのでわかり易く守り易いものがよい、という意味である。ところが、現実には標準語であるかも知れないが、堅苦しく一度目を通すのがやっとで、2度と見たくないものが多い。読む人のレベルを考えてといいたいが、この会社はよほどの石頭がそろっているとしか思えない文書である。

ある若い女性が働いている現場で「私たちの1日」という標準を作った。関西弁を交えた楽しい内容であったが、管理者の承認は得られなかった。おそらくもっと体裁を考えた標準にしてほしいということだったと思う。
案の定、改訂された標準は硬くつまらない内容になった。
その現場では、自分達が作った標準とは程遠いこの標準を誰も見ようとはしなかった。

楽しく仕事することと真面目に仕事することは別のことではない。
ユーモアと悪ふざけは一線を隔すべきであるが、遊び心はもっていたい。
生きた明るい職場を作ることは難しい。
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