西山よしおからのメッセージ

愛知県津島市、市議会議員としてこの地域の将来を考え、皆さんの意見を取り入れ、還元できる方法を提言できる場にいたします。 

9月定例会、質問、高齢者所在不明問題

2010-09-01 20:38:11 | Weblog
件名Ⅱ、高齢者の所在不明問題
要旨1、確認手順とその予算について
猛暑の最中、大きな社会問題として浮上した「所在不明高齢者」問題。以来毎日のようにニュースとして取り上げられ、当津島市においてもご承知の通り、1人の所在不明が判明した訳であります。市長は「自治体の責任として、命の確認を進める」として100歳以上14人をはじめ80歳代まで掘り下げ、今後、後期高齢者医療制度の対象者75歳以上の4946人の確認作業に入ると早速、公言されました。評価いたしたいところであります。そこで、該当する高齢者の所在確認についてどのように行い、またそれ以外の高齢者の所在確認の状況と必要な費用は何が考えられるか、お答えください。
それにしても、全国よくそれだけの間、周りの人に気づかれなかったと思います。
それだけに毎日ニュースに流れるなど、この高齢者の所在不明問題が問いかける課題は深刻であり、その背景を考えると社会を覆う深い闇の部分であり、行政も決して他人事ではありません。
(1)、「家」・「家族の在り方」が大きく変わり、新たなシステムが必要になってきたということ。個人情報保護の名の下に守られているのが「家」であり、逆にむやみに外部からは入り込めない場所であり、後を絶たない児童虐待の事件も「虐待」の恐れのある家への「強制立ち入り等」、すべき時はできるよう一層の環境整備が急がれます。
つまり、家族頼みと地域では民生委員にまかせっきり、そこには行政が個人単位で義務と責任をきっちりと確認する作業を曖昧にしてきた長い間のツケが背景にあるのではないか、ということ。今回でもたとえ家族が居てもその所在すら分からないケースが報告されています。自分の親が「どこかで生きているハズ」、こんな答え方しかできないのでしょうか。
プライバシー重視を志向するライフスタイルが定着し、地域コミュニティーが衰退してきました。災害や犯罪のリスクを軽減し、高齢化社会を安心して暮らしていくには地域コミュニティーの再生もまた重要な要素であります。
(2)、家族の在り方・家族の絆を1番目に取り上げましたが、次の年金不正受給にも繋がると思いますが「お金」の問題、つまり経済的な貧困問題が根底にあり、この解消なしには所在不明問題は解決しません。所在不明高齢者の子どもも高齢者、親や子供を心配する余裕も気力もなくした結果であります。
失業による「経済的困窮」や多重債務の取り立てから逃れるためにホームレスや偽名で暮らすことにより、家族や社会との関係を断つ。路上生活が長引けば、住民票を持たない所在不明者に繋がります。まさに非正規の労働者も将来の所在不明高齢者の予備軍であり、年々この予備軍は増え続けている訳であります。
(3)、ご承知の通り、公的年金は「終身年金」であり、それは受給者が生きている限り支払われるものです。ここには受給者が「生きている」ことが条件であるので確認する仕組みが必要であったわけです。身元の判明しない死亡者は年間・全国で1000名を超え、累計で17000名に達し、家出人捜索願の出ている70歳以上の人は12000名に上ります。相当数の年金不正受給が生じている可能性だってあります。
保険機構の行っていた年1回の「現況届」の提出を復活させるなり、年金だけのために「確認作業」が大変ならば医療や介護サービスの提供や孤独死防止の観点から行政と地域が協力し、保険機構と一体となって解決しなければなりません。
要旨2、年金の不正受給について
津島市の場合、市内の100歳の男性について住民登録は削除されたようでありますが、男性の口座に老齢福祉年金が振り込まれたようで、その後どのように処理されるのか、お聞かせ下さい。故意、悪質も含めて、詐欺容疑で告訴、刑事責任が追及されているところもあるようです。正直もんが馬鹿を見ないようにしなければなりません。
年金について、受給者が「生きてそこにいる」ことを確認したうえで支払う仕組みに変えていくことが必要ではないですか。年金の不正受給の対応について見解を求めます。