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マレーシア マイセカンドホーム  -シニア世代の海外ロングステイ-

マレーシアにロングステイする”マレーシアマイセカンドホームプログラム”の情報と解説のブログ。最新更新 2017年4月

マレーシアの酒にまつわるお話 -ビール、椰子酒など-

2011年07月11日 | マレーシア生活の案内と知識

はじめに
多くの日本人にとって酒は切っても切れない関係でしょうから、マレーシアにロングステイされる場合でも、”縁は切れない”ことだと推測します。そこでマレーシアの酒にまつわる話題を、以前書いたコラムに多少追加と修正をして、今回の記事として掲載します。マレーシアで販売されているまたは持ち込む日本産のビールや焼酎やウイスキーしか飲むつもりはないという方も(笑)、ここでひとつ知識?をつけておくのもいいのではないでしょうか。


【国教がイスラム教であっても多民族複数宗教国家である】

マレーシアは国教がイスラム教ですが、国の成り立ち上多民族複数宗教国ですから、飲酒及び酒類の販売は一般に認められています。一般にと書きましたのは、日本のようにどこでもいつでも飲酒でき、販売できるいうことにはならないからです。当然ながらムスリム主体の地区でコンビニやスーパーにアルコール飲料が並べられることはありませんし、ムスリム向け飲食店でアルコール飲料がメニューとして提供されることはありません。

注:スランゴール州の州都シャーラムはムスリムが住民の多数派です。ところが2009年ごろビール販売を始めたコンビニが増えたことで、マレーコミュニティーからの訴えで社会問題になりました。その後州政府や政党が介入して、自主的に売らないようにする、例え売る場合でもムスリム客の目につかないような販売方式にするという収拾策が発表されました。

しかし華人地区であれば、営業免許を得た酒屋が営業できますし、スーパーの棚にビールが並んでいることはごく普通です。 観光客の多いクアラルンプール中心部の商業地区でもこれは同じで、加えて購買層が多様であるため酒類製品の選択がぐっと豊富になっています。 クアラルンプールまたはその近郊にある一部のアップタウンではワインショップなども人気あるそうです。

【最も一般的なアルコール飲料はビール】

さてマレーシアで飲まれるアルコール飲料として最も好まれる、一般的なのはビールです。マレーシアのビール市場は昔からごく最近まで外国資本である  2つのビール醸造会社グループが市場を2分してきました。即ち、第1位の Carlsberg グループと 2位の Guiness・Anchor グループです。


伝統の強さを誇るCarlsberg ビール  
次に2008年2月上旬に 英語紙Star 紙に載っていた記事から抜粋してみます:
マレーシアでビール市場占有率第一である Carlsberg ビール醸造マレーシアは今年は好調に復帰すると、自社予測をしています。「この何ヶ月か好調に反転して売り上げが増えました。」 「Carlsberg のマレーシアでの最も売れ人気ある ビールはグリーンラベル 製品です。最もよく知られており、最も長い間市場に出回ってきました」 「旧正月時期は華人ビール愛好家にとって大きな機会です。」 「今年の旧正月キャンペーンには、グリーンラベルの本来の色だけでなく、華人伝統の黄色と赤色も加えました。」

Carlsberg ビールの次の共同宣伝キャンペーンは、6月にある2008年ヨーロッパサッカー選手権です。 昨年11月から限定発売している Carlsberg 創立記念ビールは予想より良く売れました。 Carlsberg ビール製造マレーシアはさらに、メキシコ製 Corona ビールの販売、ライチ風味のシャンデーなどの発売も始めました。「マレーシアは世界で2番目にビール税率が高い国です。原材料の高騰も業界にとって逆風です」 とCarlsberg は訴える。 
以上記事から抜粋

伝統の強みなのか、宣伝と営業の上手さゆえなのか、ビールを売ってる店や飲み屋ならどこでも目につくのが Carlsbergビールですね。 Carlsbergビールの中で最も普及品と思われる、グリーンラベル缶ビール 320cc 入りのスーパーなどでの2008年2月時点での小売価格は RM 6.5 前後です、尚店によって価格に多少の違いはあります。円価に換算すれば、1缶200円を超すことになります。他の飲食品物価に比してビール値段はかなり高いマレーシアですが、それにも関わらずよく売れているように見受けられます。非飲酒者の視点から言えば、多少割高でも酒飲みはいとわないということなんでしょうね。

Intraasia注:この一文を書いた2008年当時に比べて、2011年時点では上記価価格より高くなっている。

【ビールコマーシャル・広告が許されるメディアと許されないメディア】

テレビではビールを含めてアルコール飲料の宣伝は全く許されませんが、英語紙と華語紙ではアルコール飲料の広告が頻繁に載っています。そしてその大多数はビール会社による広告です。新聞以外に目に付くビール広告といえば、非ムスリム向けの大衆食堂と屋台の店名看板または品目看板に大きく添え書きされたビール製品名や店の壁に貼られたビール製品ポスターでしょう。いうまでもなく、ムスリム用大衆食堂と屋台にこの種の広告はありません。 

シネプレックスでは毎上映回前に各社のビールコマーシャルがしつこいぐらい上映されます、もっともマレー映画の場合は違います。都会のシネプレックスに足を運ぶ映画鑑賞層にビール愛好家が比較的多いということなんでしょうか? とにかくシネプレックスで映画を見る度に、ビール会社のコマーシャルを”見させられます”。 ところでそのコマーシャルの作り方には西欧的調子が非常に鼻につくと感じるのは多分イントラアジアだけではないはずです。タイではテレビでもビール宣伝が盛んですが、西欧的調子ではありません。

上記に掲げた 「マレーシア産ビール」 の中でも書きましたように、当時はもちろんそしてつい最近までマレーシア独自のビール醸造は行われていませんでした。Carlsberg グループもGuiness・Anchor グループもスランゴール州にビール醸造工場を持ってビール醸造販売していますが、いずれも海外資本のためいわゆるライセンス生産ですね。つまりどの製品もマレーシアブランドのビールではありません。

【初のマレーシアブランドのビールが登場した】

イントラアジアは次に載せた記事を読むまで、マレーシアには独自のビール醸造会社はないものだと思っていました。しかしそれは間違いだと知りました。2008年2月上旬の華語紙「東方日報」に載った記事から抜粋翻訳します:

マレーシア製ビール Jaz beer の名前は華語の 「傑士」 をそのまま訳したものです。製造会社 Napex Corporation Sdn Bhd の社長は語る、「マレーシア人は 地元ビールJaz を支持して欲しい、そしてマレーシアビールが海外に進出できるように力を合わせましょう。」 外国のものは素晴らしい という態度は不要です、それが国産品をのけ者にしてしまう。」 社長は Jaz Beer の品質を確信し他の有名ビールに伍していくとしています。「Jaz Beer は市場の他のビールに比較して10%から20%は安い。しかし品質は同じであると保証します。値段が安いことは我社の方策です。Jaz Beerのアルコール分は5.5% 、市場の他のビールより0.5%アルコール分が高い。」

Jaz Beer は2007年5月に初の市場出荷を行いました、宣伝戦略では半島部北部と南部では好評でした。町部ではいろんなところですでに販売されています。今後クアラルンプールに進出します。 社長は語る、「わが社の計画は販売チェーン網を全国に拡大していき、マレーシアのビール市場に食い込んでいきます。」 「販売量は毎月伸びています今後の展望は良い。都市部はまだだが、各地の町部には浸透していきます。」 「Jaz Beerを飲んだ人が友人など人づてに直接紹介していくという戦略です。すでに多くのレストランでは Jazビールを提供しています。レストラン主などによれば、Jazビールを一度飲んだ客からは次に指定があります。味は変わらず安い。これが消費者がJaz を受け入れてくれる原因です」

会社経営陣は社会から提議された疑問に対して強調する、「わが社は営業免許を取得しています、そしてビール生産を許可されています。完全に合法です。」 Napex Corporation Sdn Bhd のビール工場は、スランゴール州ポートクランにあります。 取材のために工場を訪れた、華語紙 東方日報の記者は最後にこ書く、「(華語紙として一番最近に創刊された)東方日報は華語紙の中で最も伸びている新聞です。Napexの場合を見ると社員一同でマレーシア第一級のビールにしようという努力を感じる。 Jaz ビールが、東方日報と同じく将来マレーシアで最も伸びるビール銘柄になるであろうと信じます。」
以上記事から


イントラアジアはこの記事を読んだ時、えー、マレーシアで地元ビールの生産が始まっていたとは、とかなりの意外感を持って驚きました。ビールがよく飲まれる場である中華レストランなどにはこの何年もほとんど縁がないので、地元ビール出現を全く知りませんでした。読者の中には、すでに飲んだよ、という方がいらっしゃるかもしれませんね。 イントラアジアは決して禁酒主義者でも嫌酒主義者でもありませんが、身体が受け付ける酒量は限りなくゼロに近い非飲酒者なので、ビール味のことは全く語れません。ただ初の地元醸造ビールと知れば、一度ぐらいはコップ半分ぐらい味見してみたいものですなあ。

Intraasia注:しかしながら2011年の現在に至るまで、スーパー(複数)の棚にこのJaz Beerが並んでいるのを目にしていません。推測するに、そのビール会社は一般消費者相手の小売よりも、中華レストラン、酒場主体のビジネス方針を取っているのでしょう。


【マレーシアに地酒・地ウイスキーはあるのだろうか】

マレーシアに地酒・地ウイスキーはあるかという問いに、イントラアジアはあまり自信を持っては言えませんが、一応あると答えておきます。というのも以前クアラルンプール中心部にある古びた酒屋の店先にマレーシア産酒と思われる小瓶が置いてあるのを何回も目撃したからです。いずれも日本酒の一升瓶のような大きなビンではなくウイスキービン程度であり、いかにも地酒風の時代遅れのデザインのビンでした。また一部の酒販売免許取得店舗では、多分マレーシア産らしきウイスキー?の小瓶を売っていますね。 

推測するに、こういう地酒・地ウイスキーは半島部のどこかの華人町で昔からほそぼぞと製造されてきたのではないだろうか。味の面でも宣伝面でも輸入酒・ウイスキーに適うはずのない且つ酒造業免許を取得するのが極めて極めて困難となった現今、新たに酒造するような地酒製造家はもう出現しないでしょう。

【椰子酒 Toddy】


地酒といえば言えないことはないでしょうが、どちらかというと”どぶろく”と呼んだ方がぴったりとするのが、椰子酒 Toddyです。Toddy は白っぽい臭いの強いココナツ酒ですね。臭いを嗅いだだけで味の強さが推定されてとてもイントラアジアには飲めないですね。プランテーション農園がその発祥であり、その労働者が主たる消費者のようです、よって一般にインド人労働者階級の大衆アルコール飲料と捉えられています。 2007年11月ごろ、新聞に載った記事から抜粋してみます。

Toddy はココナツの木の発芽している若い花房から得た甘い樹液で、アルコール分を含む飲料です。少数の人たちにとって依然として人気ある飲み物です。とりわけプランテーション農園などを訪れると、仕事後の男たちが集まってToddy を飲みながら談笑しているのを見かけることでしょう。 ココナツプランテーションのオーナーでToddy製造業者は説明する、「ビールよりも安く、発酵してからすぐできます。1リットル当たり RM 1.50で販売しています。ビールの約10分の1の値段です。」 「多くの人が密造酒かまたはsamsu だと誤解しています。Toddyの製造に蒸留過程はありません。すべてナチュラルです。ただ違法なココナツ取りが水とサッカリンを加えて、Toddyの名前を汚している」

Toddy製造の免許を得るのは極めてたいへんであり、スランゴール州の KualaLangat郡ではこの製造者のほかは1人だけしか免許を受けていません。普通のココナツ木は樹液を、樹齢50年ぐらいに達するまで出すとのことで、木が若ければより甘くなるとのこと。 「しか木を好む、それは樹液が濃くなり味も異なるからです。」 採取した白い樹液には非常に甘くアルコール分は含まれていません、味はちょっとピリッとします。集めた樹液をプラスチックの容器に入れて、農園へ運びます。

「樹液は2時間置いておくと発酵します、最高アルコール分4%の芳香のあるワインになるのです。アルコール分を高めるために1日置いておくこともできます、長く置けばおくほど酸味がより増します。」
以上記事より

Toddy を売っている場所はごくごく限られているはずで、酒類販売免許を持ったスーパーや酒屋で探しても見つかる可能性はないでしょう。イントラアジアはクアラルンプールに昔からある古びた木造の Toddy酒場を知っています。他にもクアラルンプール内にあるのかどうかは知りませんが、ない可能性の方が高そうです。この Toddy酒場はなんとクアラルンプールの有名地 Bukit Bintang から至近距離の場所にあるので、いくらその場に昔からあって転居を拒んだとはいえ、その存在自体が奇跡的ともいえるぐらいです。

看板も一切なければ店舗らしい外観にも欠けます、しかし夕方、週末ともなればたくさんのインド人が集まって来て飲んでいます。店の外にはたくさんのバイクが停めてあり、さらによくタクシーが何台か停めてあります、もちろん勤務を終えたであろう運転手が飲んでいるのですよ。外から眺めると、インド人客に混じって華人も1、2割りぐらいその中に混じっています。まさにどぶろく酒場といった風情です。

Intraasia注:2011年の現在でもこのToddy酒場は営業しています。

若い時からほとんどアルコール類を飲まない、でもいくつかの国でホステスのいるクラブやラウンジやカラオケなどに一時期よく出入りしたIntraasia のお酒にまつわる話題でした。酒飲みでなくても、酒の話題はお伝えできるのです(笑)。

おしらせ
2015年に書いた新しい記事 『マレーシアで醸造して販売されているビールに関するうんちく』をクリックしてご覧ください。

 


マレーシア人の姓名の付け方を知っておけばコミュニケーションの一助になります

2011年02月19日 | マレーシア生活の案内と知識
マレーシアにロングステイするようになれば、日本人コミュニティー内だけで暮らすという方たちを除いて、多い少ないの差はあってもマレーシア人の知り合いができることになります。

ロングステイを始める前にまたはマレーシアマイセカンドホームプログラムに申請する前にマレーシアで体験滞在される時から、友人・知人関係までに発展しなくてもマレーシア人と会話することでちょっとした顔見知りの関係になることがでてくるはずです。そういう時、互いに名前を知るために自分の名前または呼び名は何々と名乗りあうことになりますよね。その際名刺をもらうこともあるでしょうし、口頭だけで聞かされる場合もあるでしょう。

そんな時マレーシア人の姓名のあり方を知っておくと、いくらか覚えやすいしちょっとした親しみもわいてくると思います。そこで今回は、マレーシア人の姓名の基本を説明しておきます。なお文章の基にしているのは、ずっと昔「今週のマレーシア」に載せたコラムです。

【マレーシア人は民族によって異なる氏名法を持つ

姓名の付け方は世界各民族によっていろいろ慣習、規則が違いますから、家制度に基づく日本の氏名制度をそのままあてはめられません。ですから田中家の子供はすべて田中姓を名乗るということにはなりません。
そこでマレーシアは多民族社会且つ複数宗教ですから、氏名の付け方もそれぞれ固有の民族スタイルまたは取り入れた方式があります。

【マレー人はムスリム式であり、子は父親の名前を継ぎ、女性は改名しない】

まず最大民族のマレー人は即ムスリム(イスラム教徒)ですから、イスラム教世界で多数派(だと思うのですが断定は避けます、アラブ式といった方がいいかもしれません)の氏名法を取りれています。命名方法は、名+父親の名前 というやり方です。

例:Hazlinda Mohamad Hashin という娘は名が Hazlinda であり父親の名前 Mohamad Hashinが加わっています。また Shariff Yusofという父親はその息子に Zabidiと名を付けると、息子はZabidi Shariffという名前になります。また身分証明書のような公的書類上では、名+父親の名前の+の所に、アラビア語起源の息子なら bin、 娘なら binti を加える必要があります。つまりMahathir bin Ibrahim`の場合は Ibrahimの息子である Mahathirという意味を明確にしているのです。これは中には男にも女にも使える名前があるのもその理由だそうです。

子供はすべて父親の名を継ぎ、母親の名前が子供の名前に現れることはありません。つまり厳密な意味で言えば姓、英語で言えばSurname、というものは存在しません、そういう概念がありません。もちろん有名なRazak家は代々Razakを繰り返して使うとか、ある一族の流れとして何々一族は存在しても、例えば日本でいう何々家の氏を守るということはないはずです。そもそも家名がありませんからね。

ですからある女性が何々家に嫁として嫁いで(注)改姓するなんてことはありません。マレー女性は結婚しても、その名前、つまり自分の名+父親の名をそのまま使いつづけるのです。但し例外はあるそうです。例えば Aminah Abdullah が結婚すれば Puan Aminah アミナさんと呼ばれます、PuanはMrs.の意味です。ただし西洋風に呼ばれたい人もいるようで、そういう場合はPuan +夫の名 ということになります。つまり誰さんの夫人ということです。

注:嫁とか嫁ぐという言葉と思想は私は嫌いで使いたくありませんが、ここでは仕方なく使っています。

以上のようにマレー人は氏名の頭または頭の2つ(3つもありえるでしょう)にその人の名を示しますから、丁寧に呼ぶ時にはその名に男ならEncik、女ならCikを付けて呼びます。例:Suhaimi Rahman(氏)なら Encik Suhaimi です。Roslina Abu Bakar(嬢)なら Cik Roslinaですね。

なおマレーシアのイスラム法では、結婚登録をしていないムスリムカップルの子供は父親の名前を継ぐことはできません。この場合母親の名前を継ぐか、またはAbdullahという名を + の後に付けます。

【華人は伝統的中国人方式】

マレーシア華人はいうまでもなく伝統的中国人氏名法を使っています(もっと正確には漢民族の氏名法というべきでしょう)。

例:陳美齢 は陳王命の娘であり、劉青雲は劉添民の息子なのです。 女性の林淑平が謝満平と結婚しても姓は変えません、ただ謝太太つまり謝さんの夫人という呼び方はあります。子供は男女にかかわらず原則的に父親の姓を受け継ぎます。そんなことはまずないでしょうが、母親の姓を受け継げる場合はものすごく限られていそうです。例えばシングルマザーのように。

華人の若い世代は西欧風の名(英名)を持っている人が多く(ただし身分証には載らない)、例えばある女性Low Poh Lianは本名の前に英名Sharon を付けて通称Sharon Lowというようにです。お互いに英名で呼ぶのが若い世代には多いですね。

丁寧な呼び方は女性に対しては李小姐、夫人の場合は許太太です。男性に対しては黄先生です(先生という日本語の意味に捉われないこと)。

【インド系マレーシア人の氏名法は一律でない】

マレーシアのインド人は出身地インドが超広大で多民族国家であることから、いくつかの民族から構成されています。4分の3ほどを占める多数派は南インドのタミール人ですが、その他にも南インドのTelugu、Malayalis, 北インドのPunjabis、Gujeratiis, スリランカの Singhaleseなどです。宗教はヒンヅー教徒が圧倒的に多数派ですが、mamak と呼ばれるインド系ムスリムも結構多いし、またキリスト教徒もいます。

南インドにはマレー人と同じように姓つまりSurnameがない人たちがいるそうです。また北インド人の一部は西洋式に姓名をもっているそうです。残念ながらイントラアジアはインド系マレーシア人に関しての知識は不足していますが、このブログをお読みの方は次の命名方を知っておかれればほぼ十分でしょう。

マレーシアインド人に比較的よく目にする命名法に、子供独自の名+父親の名スタイルがあります(がこれが全てではありません)。つまり父誰誰の子というやり方ですね。その場合  + の所に息子ならs/o ( 英語の短縮形)または a/l (マレーシア語のanak lelakiの短縮形) を使い、娘ならd/o(英語の短縮形)または a/p (マレーシア語のanak perempuanの短縮形)を使います。 +の所に@を使う場合もあります。なおマレーシアのインド人にs/o, d/oの使用を押しつけたのは、英国植民地政府であったとのことです。

インド人に多い、誰々の息子 a/l 、誰々の娘 a/p の表示は、このようなマレーシア語表示だけでなく、息子s/o、娘 d/o も身分登録上認められることを、イントラアジアは国民登録庁(Jabatan Pendaftaran Negara)を訪れて確認しました。

ところでインド人の名前には長いものが多く、発音に苦労します。Narayanan, Ledchumanan,Thangarajah, Puvaneswaran などなど。

パンジャビ地方出身であるシーク教徒のインド人の命名法は、マレーシアでも次のようです。名前の次に男性ならSingh、 女性ならKaurを加えて性別を明らかにし、さらに上記の父親の名前追加法をとります。 例:Jaswant Singh s/o Balvinder Singh, Surjit Kaur d/o Balvinder Singh

【サバ州とサラワク州の先住民族の場合】


サバ州の先住民族中の最大民族であるカダザンドゥスン族は主にキリスト教徒です。ムスリム方式の命名法ではないと思います。サラワク州の最大民族イバン族もキリスト教徒が多いのですが、こちらはどうなんでしょう。例えばKudang anak Seliu のように子供独自の名+(anak) 父親名式を使っているのを見かける一方 James Jemut Masingのようにクリスチャン名を使っている人もいます、どちらが主流なのかは知りません。

ただ「サバ州もサラワク州もある人の名前が必ずしもその人の宗教と民族を示すわけではない。華語名はその人の先祖に中国人がいたことを示すかもしれない。表面上の面容、言語、習慣においてその人がカダザン人であるのかムルットゥ(Murut)人であるのかの決め手になるでしょう。」という指摘がありますので、名前だけで判断はできないようです。

もう何年も前のことです、サバ州在住で研究生活をされていた日本人学者に教えてもらったところ次のような返事をもらいました。

「カダザン(ドゥスン)人には、名字がある人とない人の2種類があります。たとえばパイリン元州首相はJoseph Pairin Kitinganですが、Josephが洗礼名、Pairinが自分の名前、Kitinganが姓です。そのため、パイリンの一族はみんな名前に Kitinganがつきます。パイリンの子どもも、*** Pairinとはならずに*** Kitinganとなります。
ただし名字を持っている人はそれほど多くないようで、一般の人たちはマレー人と同じように、自分の名前+父親の名前、というスタイルです」

【姓名記述法と概念は各民族で違う】


こうしてみてくると、マレーシア人の姓名の概念が日本人とはかなり違うことがおわかりになられたことと思います。もちろん西欧の概念とも違います。姓名を正式書類などに書く時、First Name, Middle Name, Last Name の順番に書くことを指示されている場合が多いですね。これはあくまでも西欧の氏名概念を適用したものであって、日本人を含めたアジア人の多くには向かない方式ですね。

また Given Name, Family Name或いは Surname という指示方法もありますが、Familyの概念がそれぞれ民族では違いますから、両親の姓が一致するという意味でのFamily Nameはない民族もでてくることになります。Familyという概念はどんな民族にもありますが、その範囲と結びつきへの捉え型がものすごく違うので、単に名前だけにFamilyを示さない民族もあるのです。Surnameとは、子供が両親と共有する名字又は既婚女性が夫と同じにした名字という意味です(英英辞典の定義より)。イスラム教徒や華人・中国人には当てはまらない概念ですね。

さらに姓がない、無くても困らない社会もあることを我々は知らなければなりません。有名な所でいえばインドネシア元大統領のSuhartoで、 彼は姓がありません。


当ブログの性格上これ以上詳しく書くのはふさわしくないので、ここらでこの話題を終えることにします。マレーシア人の姓名のつけ方を知っておかれれば、マレーシアロングステイ生活でなんらかのお役に立つことがあると思いますよ。


生鮮食品の買い物に市場(いちば)を選択肢に加えてみませんか

2011年02月06日 | マレーシア生活の案内と知識
【都市部にはスーパーがかなりの数あります】

日常必要な生鮮食品はいうまでもなくスーパーマーケットで売っています。Jusco のような大きなスーパーで日常的に生鮮食品の買い物をされていらっしゃる在住者の方は多いことでしょう。日系資本のJusco は半島部西海岸の都市部に店舗を20軒近くも持っています。

他にもTesco,Carrefour,Giant, The Store, UO Superstore など各地で店舗展開しているスーパーマーケットチェーンには国内資本と外国資本の両方があります。店舗数で一番多いのは国内資本のThe Store であり、半島部東海岸の町からクアラルンプールまで細かに出店しています。外国資本スーパーはJuscoの例でもわかるように、地方の大きな町を含めた都市部中心の店舗出店です。なおサバ州とサラワク州では半島部には店舗を持たない州独自のスーパーが店舗網を展開していますね。

【地方の町には地場のスーパーがあります】

地方の町には、たいてい地場のスーパーがあります。加えて食料品から日用品まで幅広く扱う食品雑貨店が必ずあります。都市部にも住宅地や郊外に地場の小規模スーパーがあります。クアラルンプールの場合、この数年中心部にコンビニスタイルのミニスーパーが進出しています(セブンイレブンのようなコンビニチェーンではない)。

このように店舗の数に関してはまあ十分あるのですから、日常の生鮮食品の買い物はそれなりにできるといえます。ただし言うまでもなく、人それぞれ買い物に期待する品揃えと品質に違いがあり、加えて家計状況は相当なる開きがありますから、その品揃えと品質に不十分さを感じる、感じない、満足する、不満であるといった違いは当然でてきますね。

【この点からも十分な現地体験をお勧めします】

ロングステイされる方にとって日々の食品と食材は大切な事柄のはずですから、まず複数の地区や場所に滞在してみて、スーパーやその地の有力生鮮食料品店をできるだけ数多く回ってみるのが、最良で手っ取り早い方法です。食料品に関しては文字情報を読んだだけでは現実として実情が把握できないのではないだろうか、とイントラアジア (Intraasia)は思うからです。

なお自分で全く料理できない、しない、するつもりのないイントラアジア (Intraasia)は、日本食と日本食材の何々というこだわりはずっと昔から完全にゼロであり、この分野のことは知りませんので、ここでは触れません。

いずれにしろ、海外ロングステイに興味をお持ちの方または考慮中の方には、日常の食品買い物情報収集を兼ねた体験滞在を強くお勧めしています。当ブログをお読み方ならすでにご存知のことですね。なお1週間程度の短期ではまことに不十分ですよ、せめて1ヶ月は滞在してちょっと腰をすえて体験してくださいね。

【マレーシア人は市場(いちば)での買い物を好む

ところで生鮮食品については、品揃豊かなスーパーマーケットがいくつもある都市部でさえスーパーで買うよりも市場(このページでは全て”いちば”と読みます)で買う方が好まれています。スーパーのない小さな町や田舎となれば、ほとんどの生鮮食品を市場で買うことになります。

これはマレーシアだけでなく東南アジアに共通する現象であり、民衆の伝統的行動様式といえます。インドネシア、ベトナム、カンボジア、ラオスなどではこの傾向はもっと強まります。マレーシア語とインドネシア語では pasar(パサー)、 タイ語ではタラート、ベトナム語ではチョーと呼ばれる市場は、民衆にきわめて身近な存在です。

都市部の消費者が今なお市場を好む理由には、市場で売られている生鮮食品の方が新鮮(と見なしている)、安価(な場合が多いと考えている)、選択幅が広い、少ない量でも多い量でも売ってくれる、多少の交渉余地がある、といったことがあげられます。さらに市場では売り手側と人間関係ができることも大きな理由にあげられるでしょう。スーパーでは販売員との人間関係で買う人はまずいないでしょうからね。

もちろん、もっぱらスーパーでしか生鮮食品を買わないという消費者もいますが、その割合は居住地にもよりますがかなり低そうです。平日はスーパーで買いものするが週末は市場で買うという消費者も少なからずいますよ。市場のテナントが日曜日に休むことはまずありません。一般に市場では早朝から昼ごろまで商売をしています。

【伝統的市場だからといって、ごみごみして清潔さに欠ける環境ばかりではない】

マレーシアというより東南アジアの伝統的市場は、冷房完備で地面や床を含めて市場内ははかなりきれいであるというようなことにはなりえません。比較的整っているといえる都市部の整備された市場でも、しばしばかなり”汚い”光景を見かけます。ただこれも市場によりけりです。自治体の市場整備計画が施行されて建替えまたは移転した市場は、築10年以下ぐらいの新しくゆったりした建物内部にテナントが区画を割り当てられて商売しており、ゴミ捨て場などがきちんと指定され、それなりに清潔度に注意が払われています。

一方クアラルンプールの最大で最古の市場の1つであるチョーキット市場に代表される古く管理の徹底していない市場は、買い物客が歩く通路と地面からして濡れて汚れている、テナントの割り当て場所が非常に狭く通路も狭い、従って混雑度がひどい、古びていることもありきれい感がほとんどない、という負の面があります。それにも関わらず人気はまったく落ちずいつも買い物客で混んでいるのが、マレーシアのそして東南アジアらしいところです。

なおマレーシアでは都市部でも地方でも、自治体が市場の管理権のかなりの部分を有しており、そのことから古く狭い市場の改造や移転に取り組んでいます。ですから国内の市場を見たとき、雨が漏るような屋根の下で内部が明るくない市場もあれば、現代的なしっかりした2階建ての自然換気の良い市場もあります。数箇所程度を見ただけで、マレーシアの市場は全てこうだと判断はできません。

【市場によく馴染むのは東南アジア人と南アジア人】


こういう伝統的市場で買い物する顔ぶれを眺めていると、マレーシア国民が主体であるのは当然として、東南アジアと南アジア各国の人たちが一定割合を占めています。それぞれの自国で伝統市場に馴染んでいる彼らは、マレーシアでも気軽に市場へ買い物に行けるわけです。欧米人はその在住者数に比して圧倒的に少ないですね、所詮欧米人は東南アジアの市場に馴染めないことがよくわかります。

それでは中国人や韓国人はどうでしょうか。 韓国人のことはよく知りませんが、市場外で勝手に、つまり非法に商いをしている中国人がいるぐらいですから、市場に馴染める国民性だと思われます。年間100万人前後マレーシアを訪れている中国人の中には、非法活動に手を出す割合が決してごく低いとは言い切れないと、長年彼らを眺めてきたイントラアジアは思っています(「今週のマレーシア」にはこの題材を取り扱ったコラムがあります)。

注:マレーシア華人を中国人と呼ぶのは間違いです。マレーシア華語界において中国人という呼称は中国大陸の人たちを指します。

【日本人在留者はどれくらい市場を利用しているのだろうか】

滞在日本人はどの程度市場を利用されているのでしょうか? やはりスーパー派が多数だろうと推測していますが、でも市場を利用する日本人在住者も少なくないはずです。生鮮食品のほとんを市場で買う日本人はごくごく少ないでしょうが、たまにとか補完的に市場で買い物される人はそれなりにいらっしゃるのではないだろうか。

料理できない、しないイントラアジア (Intraasia)は、果物だけを買いに市場へ定期的に行きます。そのついでに野菜や肉類や魚類の売り場を眺めることもあります。さらにいろんな旅先でその地にある市場の内部をざっと見ながら歩きまわります、これはイントラアジアが長年続ける東南アジア観察の一環だからです。

マレーシアの市場の特徴をあげますと、ムスリム国であることを反映して、豚肉を代表とする非Halal食材の売場が厳然と区分されていることです。つまり鶏肉売り場の隣に豚肉売り場があるというようなことは、絶対におきえません。ムスリムが食べることを宗教的に許されない食品、それを ”非Halal品”と呼ぶ、を売る場所は市場内のまったく別の一画に集められています。

【ロングステイの皆さん、市場で買い物も選択に加えてください

ロングステイされる方には、東南アジアらしさの一つである市場の利用をお勧めしたいところです。大きなスーパーで欲しいものは大体そろうし、スーパーの方が便利でいいという意見に同意しつつも、せっかくのマレーシア滞在ではありませんか、時にはまたはスーパーの補完として市場で生鮮食品の買い物をしてみませんか。

一つにはロングステイ者にマレーシアらしさを身近に体験して欲しいという願いがあります。市場で買い物する時には、言葉を発する必要もでてきますし、民衆の行動様式を理解する一助にもなります。汚いから、ごみごみしているから、言葉がわからないから、と市場を敬遠ばかりしているより、手軽な買い物という手段から入っていける市場を利用していただきたいと思います。料理上手な方なら東南アジアらしい食材を買ってお試しください。市場にはスーパーよりも不ぞろいな野菜や果物が並んでいるし、スーパーにはない生きた鶏をその場で殺して売る鶏肉売り場がありますよ(笑)。

【市場では外国人売り子が目立つ】

なお都市部、とりわけクアラルンプールの市場では売り手側に外国人の比率が相当高くなっています。店主はマレーシア人でも売り子は違法、合法に雇われた外国人(インドネシア人、ネパール人、ミャンマー人など)という場合が半数以上にもなっています。さらに市場のすぐ外側で、非法に商いをしている外国人がいる市場もあります。こういったことはもはや現代マレーシア風景の一つなのです。

【車がなくてもバスに乗って市場へ買い物】

市場は大体が交通便利な場所にあります。なぜなら車やバイクを自分で運転しないおばさんたちがたくさん利用することから、バス便が近くを通っているのが一般的です。もっとも交通渋滞がひどい場所、自家用車を止める所に苦労するという場所が多いのも事実です。マラッカやジョーホールバルでは中長距離バスターミナルに隣接して市場があり、バスターミナルを発着する市内バス便が頻繁にあります。

ですから自家用車を保有されないロングステイ者であっても、市場の利用はできるのです。もちろん歩ける範囲には市場があれば、それに越したことはないです。イントラアジア (Intraasia)の住む地区には市場があるので便利だと感じていますよ。


ここでざっと説明しましたように、東南アジアらしさの典型でもあるマレーシアの市場で生鮮食品の買い物を是非選択肢に入れてみませんか、とお誘いの言葉を書いて、今回の結びとします。


マレーシアに住んでも自治体役所には届けません

2011年01月22日 | マレーシア生活の案内と知識
【住民登録という仕組みは存在しない】

外国人がマレーシアに住む場合、マレーシアマイセカンドホームプログラム参加者であれ、プログラム非参加者であれ、企業の被雇用者として労働許可証を保有する人であれ、それぞれの自治体に住所を届け出る必要はありません。 なぜならマレーシアには居住者がその自治体に住民登録するという仕組みそのものが存在しないからです。

居住者にはマレーシア国民と外国人の両方が含まれます、つまり国民でも各自が住む自治体の役所に住民登録をしないのです。

なお以前説明しましたように、マレーシアマイセカンドホームプログラムに参加しなくても住むことはできます(参加者が得られる特典は当然受けられませんよ)。詳しくは当ブログの2009年11月13日の記事「マレーシアマイセカンドホームプログラムに参加せずにロングステイ(中長期滞在)する」をよくお読みください。

【国家機構が国民と外国人を管理する】

そこで自治体に住民登録という制度がなくても国家機構は国民と外国人の氏名、生年月日、登録住所、民族、宗教、既婚・未婚といった基本個人情報を把握し管理しています。その管轄官庁は内務省翼下にある国民登録庁Jabatan Pendaftaran Negara Malaysia と 出入国管理庁Jabatan Imigresen Malaysia です。

国民登録庁は国民の出生、死亡、結婚、離婚の登録及び身分証明書類の発行などを扱います。通称 Imigresen はマレーシア国民に関してはパスポート発行及び出入国の管理を行い、外国人に関しては登録と滞在の許可など及び入出国の管理をしています。移民に関する業務は一部にすぎない役所である Imigresen を”移民庁”と訳すと、その字義から誤解を招きやすい印象を与えがちになるので、注意してください。

マレーシア国民は国民登録庁に出生,死亡を届け出る義務があり、よって登録されることで身分証 MyKad が発行されます。MyKad を保有していないということはマレーシア国民として認められていないということであり、パスポートも発行してもらえません。また MyKad 発行の前提となる出生証明書がないと小学校にもあがれません(ごく一部の先住民族などがこの問題に面していることが知られている)。

一方合法滞在・居住の外国人は出入国管理庁(通称Imigresen)に登録されていることが前提となり、滞在居住の種類に従って各自のパスポートに押されるパスの種類が違うことになります。例えば、企業の被雇用者であれば被雇用パスであり、マレーシアマイセカンドホームプログラム参加者はマレーシアマイセカンドホームプログラム参加に基づく社会訪問パスですね。

なお密入国を含めた非合法滞在の外国人については、いうまでもなくこういった官庁の管轄網から漏れているわけですから、ここでは触れません。

【国民健康保険制度と国民年金制度はありません】


マレーシアには自治体が運営する国民健康保険と管轄する国民年金という制度が存在しないことから、住民が住所登録する仕組みがなくても困りません。自治体への住民登録がない以上、州段階と州内の市町村には住民税の仕組みはありません。ところでMyKad の登録住所を出身地のそれにしているマレーシア人は少なくありません。ですから選挙時には故郷へ帰って投票するということになります。

【自治体に住民が直接納付する税もある】


自治体へ市民が直接納める唯一ともいえる税金を cukai pintu と言います、強いて意訳すれば不動産評価税です。住居や店舗など不動産を所有する者は、その不動産の住所が属する自治体役所へ毎年この税金を納める義務があります(分割納入が一般的)。cukai pintu はいわば、不動産所有者に課される不動産の評価税といえるでしょう、ただし不動産ごとに評価するわけでも道路毎に評価するわけでもなく、きわめて大雑把に税率が決められているようです。

参考:ここにIntraasiaの「新聞の記事から」ブログの2009年12月掲載記事から抜粋しておきますので、参考にしてください。

[クアラルンプール市庁の2010年度予算]
クアラルンプール市長は2010年度のクアラルンプール市庁の予算を発表しました。市長は、今回の予算では市庁の行政コストの削減も織り込んであると語ります。
予算総額 RM 21億、
収入源の最大である、不動産評価税は2010年度も税率を変えず15年固定であり、不動産評価税の収入額は RM 7億5千万。建設など許可などの収入額はRM 1億1千万、連邦政府から得る 5カ年計画配分収入 RM 2億4千万、など
以上

住居、コンドミニアム、店舗などの不動産は建築が完成していくつかの基準に合致すれば、各監督官庁から入居と使用の許可をそれぞれ受けます。その時点で自治体役所は所有者を把握できるわけです。cukai pintu は国民、非国民に関係なく課税される税ですから、マレーシアマイセカンドホームプログラン参加者でコンドミニアムのユニットを購入した外国人にも課税されます。ただしユニットの所有権がデベロッパーなどから完全に移転している場合です。

以上の説明から次のようなこともわかります。外国人の場合、例えばペナン島にコンドミニアムを借りてその住所地がImigresen に登録してあるマレーシアマイセカンドホームプログラム参加者が、さらにクアラルンプールにもコンドミニアムを借りて両方の場所に交互に住んだとしても、何ら問題はでてきませんね。要はマレーシアマイセカンドホームプログラムの必要条件をいつも満たしていることです。


概略としてマレーシアのこういう仕組みを知っておきますと、外国人居住者としてどんな義務が生じるか、生じないかがおわかりになることでしょう。

マレーシアロングステイでは交通事故の危険性をよく認識しておきましょう

2010年04月05日 | マレーシア生活の案内と知識
【はじめに】
海外旅行でしいて何が最も危険率が高いかといえば、強盗のような犯罪に遭うことでも、摂取した飲食物によって病気にかかることでもなく、交通事故に遭うことなのです。この点を昔からIntraasia は折に触れて説明してきましたので、このブログでも書いておきます。

ある人にとって海外旅行でのリスクはその人の旅行スタイルに大きく左右されますから、全て団体行動であり、一流ホテルに泊まり一流レストランで食事、ほとんど自由行動なく添乗員付きバスやバンの行動であれば、いろんな面でのリスクは当然一番低くなることでしょう。それでもリスクがゼロにならないことはおわかりですね。この種の旅行はIntraasia の行動スタイルの対極にある旅行であり、Intraasia が論ずることはありません。

Intraasia のホームページで対象にしてきたのはマレーシアを主とした東南アジアの自由旅行者であり、次いでマレーシア在住者です。自由旅行者といっても幅はかなり広いですが、とにかく団体旅行参加ではないということです。こういう自由旅行者にとって、行動する中で、なんらかの危険に遭うこと当然あります。100%安全などということはありえないので、誰であれ、もちろんIntraasia自身を含めて、なんらかのリスクはあります。しかしそのリスクのことばかりを気にしていてはなんのための自由旅行かわからなくなりますね。  3月15日のブログ記事 【一つの判断材料にすぎない、マレーシアの犯罪率のこと】でこのことに触れましたので、参考にしてください。

そこで当ブログの対象である、マレーシアに滞在する・住む方たちの場合も、自由旅行者の場合と基本的に同じであると言っても間違いではないでしょう。
マレーシア(他の東南アジア国も含めて)に滞在する・住む以上、個人の行動スタイルから多かれ少なかれの違いは当然でてきても、自由行動自体は当たり前となりますし、それなくして滞在の意味がなくなってしまいます。日本人がたくさん固まって住むコンドミニアムからほとんど出ることなく、ロングステイする・するつもりという方であれば、当ブログを開いたり、その内容に興味を持つことはないでしょう。当ブログの対象は、旅行面での自由旅行者と同じように、滞在においては自由行動される・するつもりであるロングステイ者です。

【比較的リスクが高いのは交通事故】
さて日常の行動、そしてマレーシア国内の小旅行において、何が比較的リスクが高いといえば、それは交通事故ですね。札付きの犯罪高率発生地区、つまり空き巣や強盗事件が頻繁に発生している、その中で比較的多いのが都市部近郊にある新興住宅地です、地区に日本人ロングステイ者がわざわざ住居を定めるようなことはまず考えられません。 日本人ロングステイ者は都市部であれば、コンドミニアムが圧倒的に第1選択であり、次いで犯罪のごく少ない中流住宅地での土地付き住宅でしょう。ほとんどの田舎は、交通などの面で不便であっても、都市部よりずっと犯罪発生率が低くなっていますので、田舎の土地付き住居にお住まい・住みたいロングステイ者はこの面でのリスクはずっと低くなりますね。田舎は近所の皆が顔見知りとなる緊密なコミュニティーですから、都会型の犯罪は起こりにくいわけです(といってゼロではない)。

Intraasia はホームページの中で長年、マレーシア社会における交通マナーの悪さを批判してきました。基本的にマレーシア人は交通マナーを重視しません、というかそういう社会慣習がまだ出来上がっていません。このため西欧米人のマレーシア滞在者が交通マナーの悪さを嘆く、批判する投書類をよく目にします。その観点はIntraasia とほぼ同じです。これは西欧米国や日本の社会における、交通マナーと交通規則遵守風潮を経験している者であれば、当然起きてくる反応といえます。

自動車化時代がマレーシアより遅れて始まった国、例えばカンボジアやインドネシアはもっと交通マナーが悪いのだから、マレーシアの現状に我慢するべきだなどというふざけた論理にはIntraasia は到底賛成できません。マレーシア社会には国の発展度に見合った、交通規則遵守と交通マナー重視の風潮が出来上がってないからこそ、西欧米人や日本人はマレーシア社会の交通規則軽視とマナーの悪さを批判するのです。

【バイク乗りの性質の悪さは際立っている】
マレーシアの特徴として、タイやインドネシアより性質が悪いといえる、バイク乗りの他人を危険に巻き込む自己中心振舞いがあります。渋滞道路でのジグザグ走行、無理な追い越し、スピード違反はバイク乗り自身が被るであろう危険を伴っています。文字通り横行であり決して数少ない行動ではない、バイクの一方通行の逆走行と赤信号無視の横行は、歩行者を直接巻き込む危険性を常に伴っています。ですから性質が悪いのです。最悪は歩道を走行するバイクの多さです。日本の都会で歩道を走行する自転車の多さに驚きますが、これと同じようにマレーシアでは都市部の歩道をバイクがごく当たり前に走行しています。これは歩行者を危険にさらす危険度の高い行為ながら、警察は全く取り締まりません。

その他にも、自動車が右左折時に指示ランプを点けない、車間距離が非常に不充分である、道路での二重駐車の多さなどなど、あげればきりがありません。これらは全てマレーシア社会に交通事故の危険性を高度の危険度と捉える社会慣習・認識ができていないことに起因します。ですから交通事故で死亡させても、免停や免許取り消しに即なるわけではない、飲酒運転で即免許取り消しにならない、交通違反金を滞納した人たちを”救済”するために警察や官庁が罰金割り引きキャンペーンを展開するなどといった、非常に緩い処罰と寛大な処置が未だに続いています。

それでは交通事故に関する統計をご覧ください。現在の 6745人という数になる前に、恐らく10数年間ぐらいに渡って、毎年の交通事故死者数が 5、6千人前後ありました。まずこれだけでも事故の多さがおわかりでしょう。死者の背後にはその5倍にも10倍にもなる交通事故負傷者がいるわけですから、5、6千人前後という数は非常に重みを持つ数字です。

【マレーシア道路安全研究所のまとめた統計】
・1万台当たりの交通事故死者数: 2009年 3.55人、 1999年 5.83人
・人口10万人当たりの交通事故死者数: 2009年 23.83人、 1999年 25.5人
・10億自動車キロメートル当たりの交通事故死者数: 2009年 17.28人、 1999年 26.79人

・総人口と自動車台数:         2009年 2831万人で 1900万台、 1989年 1740万人で 415万台、 
・交通事故総数と交通事故死者数: 2009年 397,330件で 6,745人、  1989年 75,626件で 3,773人

世界保健機構の 登録自動車1万台当たりの交通事故死者数番付によれば、マレーシアは 172か国中46位とのことです。この順位はインドネシア、ベトナムより良いが、中国より下とのことです。

【交通事故に対する社会的捉え方が生み出している】
自動車台数の飛躍的増加にも関わらず、交通事故発生件数と死者数はそれと同じ比率ほど増えてはいないという、奇妙な主張がマレーシア国内にあります。この種の論理を展開する側の責任回避なのか、人命尊重意識の低さなのか知りませんが、まともに相手にする論議とはいえません。死亡や重体が生じた交通事故を過失で起こした運転手の免許証を取り上げるのは、その人の生活の糧を奪うことになり反対だという論理がまかり通っています。交通事故で相手を死亡させれば、それはある種の殺人なのに、なぜこれほど刑罰が軽いのだろうか。 こうした現状を知れば、マレーシア社会は交通違反と事故をある種の犯罪ではなく不可避のできごととでも捉えているあり方がわかります。

いずれにしろ人口 2千7、8百万人の国で交通事故死者数年間 6千人から7千人という数は、日本人であれば誰でも多すぎると感じることでしょう。マレーシア社会の交通規則軽視とマナーの悪さを批判だけしていてもことは解決しません。こういう現状を踏まえて、自分自身で交通事故に遭わない行動に心がけましょう、というしかないですな。

【飲食に起因する病気の深刻さの低さ】
ところで上記であげたリスクの1つ、”摂取した飲食物によって病気にかかる”ことは、強盗などの犯罪や交通事故に遭うことに比べれば、発生率の面からではなく、重大さの面からこの両者をずっと下回る、深刻度の低いリスクです。摂取した飲食物によって病気にかかることは、クアラルンプールのような大都会にだってもちろんあります。これまで Intraasiaは軽い食中毒並みのひどい下痢をクアラルンプールで2回経験しています。対象を東南アジアの他国に広げれば、かなりひどい下痢は4,5回は経験しています。東南アジアを広範囲に町部から僻地まで歩いてきた旅人として、ある意味では避けられないことと言えますが、あの苦しさは二度と味わいたくないとその都度強く強く思いました。

深刻度の低いリスクという判断を説明しましょう。重い下痢やデング熱といった病気は時間の猶予があります、つまり交通事故のような一刻を争う危険性はまずありません。その面での深刻度は落ちるということです(リスクが低いからあまり注意を払わなくてよい、ということではありませんよ)。とりわけ都会であれば医院や病院がすぐ近くにありますので、身体的苦しさはなくなりませんが、交通事故よりはるかに深刻さは減るということです。 Intraasiaは東南アジアの僻地も数多く旅してきたので、例えばスマトラのアチェ内陸部など、多少まともな医者のいる町まで半日は十分にかかるような不便な地も訪れました。そんな僻地だと食中毒症状になったら命にさえ危険を及ぼしますが、その種の行動をされる方は当ブログの読者にはいらっしゃらないでしょうから、考慮する必要はないと言っておきます。

【なにはともあれ交通事故には十分に気をつけましょう】
ということで、とにかく交通事故が一番危険度が高いのです。日本と違って電話したら救急車がすぐ向かえる来るような地は、東南アジアには稀有です。クアラルンプール市内でも事故現場に居合わせた人が車で病院へ運ぶ場合の方が、救急車では運ばれるよりも多いのです。事故は時間の猶予がないからこそ、深刻度が高いのです。 マレーシアでは交通事故に多いに気をつけましょう。


公益事業体の公共料金請求が巻き起こすトラブルは避けられない

2010年03月21日 | マレーシア生活の案内と知識
【公益事業に関わるトラブルは実によく起こっている】
マレーシア生活においていわゆる公益事業の公共料金に関するトラブルは避けられない、と言っても過言ではないでしょう。 これは、Intraasia の長いマレーシア生活を通じて、マスコミに現われる実に数多くの公共料金機関に対する苦情・不満を読んできたことと、自ら体験したいくつものトラブルから、かなり断定的に言えることです。公共料金に関するトラブルが Intraasia 自身に発生した回数は、大雑把に10回ぐらいかな、ざっと2年に1回ぐらいの割合でしょう。 トラブルがふりかかってきた公益事業体は電話、インターネット接続、電気、水道、です。このうち一番対応が遅く、不誠実な公益事業体は電話事業とインターネット接続事業ですね。

Intraasia は全てのトラブルを自分1人で交渉し、時には要望書(もちろんマレーシア語)を書いて担当部署に提出してきました。さらに知人の通訳を兼ねて付き添って公益事業体へ行ったことも複数回あります。皮肉な見方をすれば、この経験がマレーシアの公益事業体の体質を具体的に知るのに多いに役立ったと言えます。

【料金請求トラブルの最たるものはTelekom Malaysia 】
マレーシアにおける電話事業は Telekom Malaysia がほぼ独占しています。 2000年前後からものすごく普及してきた携帯電話事業でも主要3社の1社を Telekom Malaysia グループの 1社が占めています。インターネットプロバイダー事業では、1990年代半ば頃からの創成期以来ほぼTelekom Malaysia が独占的にシェアを占めてきました。インターネット接続事業はTelekom Malaysia 系列会社、その後子会社化され最後には事業部門化されましたが、経営はTelekom Malaysia グループであるという実態は同じです。

電話の問題、それはすべからく使ってもいない料金が請求されることです。 90年代に数回、2000年代に入っても2回ぐらい起こりました。ロシア宛の電話など国際電話の多額料金請求から、国内長距離電話番号への通話など、身に覚えのない通話に基づく料金請求にはその都度驚き憤慨しました。それ以上に腹が立つのは、Telekom Malaysia の対応ですね。 

具体的には、電話局つまりサービスセンターへ足を運んで、窓口で苦情兼請求書修正要求を出します。しかし係りのごく事務的態度と、調査するのでそれまでお待ちください、という簡単な対応に何回がっかりし、腹が立ったことかです。 調査するという言葉があってから返答は早くて数ヶ月後、長いときはなんと1年近くもかかったのです。あまりにも返答が遅いので再三再四と足を運ばずにはいられません。とにかくTelekom Malaysia の対応と調査には、不誠実、非迅速、不正確 という評価を与えておきます。

【電話やメールで事が片付くことはまずない】
トラブルに見舞われたからといって、電話や電子メールで事が片付くなんてことはまずありません。第一、問題が発生したからとお客様係りに電話しても、担当者につなげる、つながること自体が一苦労です。さらには全くつながらないこともあり、どこどこの営業所へ行って苦情届けを出してくださいと言われるのが落ちです。要するに、まずその公共事業体の支店か営業所へ行かねばなりません。しかもこの種の苦情を受け付ける支社・支店が特定されている事業体もあり、どの支店・営業所でもいいということには必ずしもなりません。

公共事業体の支店・営業所へ行くことからして手間と暇のかかる面倒ごとです。自家用車を持たない Intraasia はバスと電車を乗り継いで且つ徒歩でそこを訪れるわけです。クアラルンプールの地理とバス網に極めて通じている Intraasia でも、(近所の営業所では扱わないため)目的の事業体支社に到達するまでに軽く 1時間ぐらいはかかるし、時には2時間近くかかることも珍しくありません。 もしタクシーで行けば、余分な出費が増えるだけです。

【手間暇かかる管轄の支社・営業所への訪問】
こうして公共事業体の窓口で、間違い請求を指摘し、訂正を要求することになります。通常は備え付け用紙に必要事項を記入して提出し間違い請求書を見せます。電話代とインターネット接続代の間違い請求は一度たりともその場で訂正または取り消しの返事をもらったことがありません。 全ては「担当部署に回して調査します。」なのです。 こういう場で怒ってはいけません、担当者には低姿勢で訴え困っているということを強調すべきだと、何回かの交渉経験を経て体得しました。とにかく窓口女性では通常らちがあきませんので、できるだけスーパーバイザー的な職位にある上司に会わせてくれるように頼みます。その願いを聞いてくれる場合もあるし、聞いてくれない場合もありました。

【インターネット接続時間の過剰請求に懲りて、プリペード式に変更した】
電話事業体とインターネット接続事業は Telekom Malaysia ですから、基本的にこの会社の体質は同じです。いくら「そんな電話番号へは全くかけてない」、「そんなに多数時間インターネット接続をしていない」 と訴えても、「担当部署に回して調査します。」なのですから、あきれ憤慨し失望感を覚えます。 インターネット接続の過剰接続時間請求に関しては、Intraasia は半年間ぐらい訂正を要求し続け且つ料金は毎月の定額しか払いませんでした。最終的に過剰請求額の1割ほどを払えとなりました。いくらだったかは忘れましたが、このまま膠着状態を続けてもTelekom側はもう態度を変えないとわかったので、泣く泣くその1割分、数十リンギットかな、を払って幕引きとしました。

この腹立たしい2回目の身に覚えなのない多数時間接続料金を請求されたことから、Intraasia はインターネットダイアル接続において、それまで利用していた一定時間数まで定額である月額料金式契約を止めて、2000年代初期からは Telekomのダイアルアッププリペード方式に変更しました。こまめにプリペードカードを買う手間があったのですが、多額の身に覚えのない接続請求がもう来ないという安心感を得ました。なお 2007年後半からは現在の 月60時間接続で定額料金のADSL接続に切り替えました(60時間を越えれば追加払いが必要)。ADSL 契約に替えてからは、過剰請求は起こっていません。

【電話の身に覚えのない通話代請求に対しては最後の手段を取った】
電話においては、一昨年に何度目かの”身に覚えのない番号宛てに通話した”多額請求されたため(もちろんその分は払わずに訂正要求した)、1年ほど前から市外通話できない機能に変更しました。つまり利用者からの要求に基づき電話局側が設定することによって、我が家の固定電話からは市外通話はできません。これならもう身におぼえのない長距離電話をかけたなどと請求されることはありません。尚国際電話ができない機能処置にもその少し前からしてあります、これも電話局側の設定です。 

カード番号をあらかじめ入力するため多少面倒ですが、いわゆるコールカード(インターネットプロトコル電話をするためのプリペードカード)を使用することで、市外通話と国際電話はちゃんとできます。それも固定電話の規定通話料金よりも安価になるため、Intraasia はずっと以前からコールカードを使っています。加えて携帯電話を使えば市外通話と国際通話は当然できますから、特に不利益は感じませんね。

【携帯は最初からプリペード方式】
携帯電話はTelekom グループではなくMaxis のサービスを利用していますが、過剰請求や”身に覚えのない番号宛て通話した”請求を防ぐために、最初からプリペード式にしています。 なおマレーシアでは携帯電話の個人利用者の8割から9割近くはプリペード利用者です。

参考:マレーシアの携帯電話利用者総数は(重複を含めて) 2009年末時点で3030万人です、これは人口に対する携帯電話普及率は106%になります。マレーシアコミュニケーションとマルチメディア委員会の発表によれば、プリペード利用者が 2400万人、後払い登録利用者が620万人となります。

【アパート管理会社の水道メーター誤検針】
我が住居はアパートのため、水道はアパート管理会社が管理しています。そこで各住居ユニットに取り付けてあるメーターは上水道供給会社ではなく、管理会社の係りが毎月読んで、その後水道代請求書を各住民の郵便箱に入れておく方式です。 その請求書の金額を管理会社の窓口で払います。

水道メーター読み取りミスは我がアパートに関する限りあまりなかったのですが、去年のことです、かなり過大に読んだ数字で請求書が届きました。 そこで早速管理会社の窓口へ行って請求書の数字訂正を要求したら、修正はできない、来月メーター読み時に使用量がごく少なくなるので気にしないで、などという身勝手な返事が帰ってきました。Intraasia はほとんどの月が最低使用料金なので、来月時に調整してもちゃらにはなりません。最低使用料金 X 2ヶ月 はこの過剰読みメーター数字の料金より幾分少なくなるからです。 ここにもある、一事が万事 ”tak apa 我知ったことにあらず” 思考です。

【電気メーターの誤検針数字に驚いた】
2月最終週のことです。電気使用メーターは電力会社TNB の検針員が毎月読んで、その場で請求書を発行してドアに挟んで行きます。電力使用メーターはアパートのどの住居も外扉の内側に取り付けてあるので、係員に読みにくい場所になります。そこで5桁数字の下2桁の間違い読みはこれまで頻繁にありましたし、今後も必ずあるでしょう。十数キロワット時程度の読み間違いであれば、翌月の読み取りで調整されることになり、とりたてて気にしてきませんでした。

しかし今回の2月のメーター検針では下3桁の百の位の数字が間違い読み取りされていました。 つまり メーター実表示の720キロワット時が 920キロワット時と請求書に記入されています。これは見逃せない200キロワット時も上乗せされた誤読であり、実使用量と合計すると、使用量が200キロワット時を超えてしまいます。下の計算式でお分かりのように、単価計算が上がって2月分料金は RM 100近くにもなってしまいます。 Intraasiaの電気代は通常 月RM 30前後なのにです。 

電気代: 家庭用月間料金計算法 使用量によって単位金額が違う。
  月間使用量が 400KWH までの場合
1 - 200KWH まで  1KWH(キロワット時)X RM 0.218
201 - 400 KWH まで 1KWH(キロワット時)X RM 0.334
  月間使用量が 400 KWH を超える場合
1 - 500KWH まで  1KWH(キロワット時)X RM 0.286
以下省略

【電力会社のお客様係り電話は応答しないので、近所の営業所へ行った】
そこで早速TNBの請求書裏側に書かれている問い合わせ電話番号にかけたのですが、何回電話しても誰も出ません。まだ4時過ぎですから営業時間のはずです。官庁や公益企業体のこの種の顧客サービス電話の実態は、これまでの長い体験からこんなものだと知っているので、あきらめました。そこで閉店までもう時間がないので、地元にある、TNBの料金支払いが主体の営業所へ急いで行きました。 窓口で開口一番、請求書の読み取り間違いなので、どうすればいいと聞きました(もちろんマレーシア語で)。窓口女性はここでは扱わないので、地区の支店へ行きなさいと、答えただけそれ以上は対応してくれません。もう1人の男性に再度読み取り訂正の手続を尋ねたら、同じように支店へ行けと、具体的な場所を教えてくれました。

その日はもう夕方なので、翌日の昼前に行きました。その地は高架電車路線からは全く外れているし、決してバス便の便利な場所ではないことを知っています。しかしタクシーを使えば費用が高くつくだけなので、バス1本で行けるルートを考え、そのバス停までとことこと歩いたわけです。

【電力会社の支店でメーター誤読数字を訂正してもらい、料金を支払った】
TNB支店に着いて、番号札を取り待ちました。すぐ番号が呼ばれて、窓口で請求書を見せながら、メーター数字読み取り間違いを訴えました。窓口女性はメーターの本来の数字はいくつだと尋ねてきたので、 「920ではなく 720 である」 と答えました。それならわかった、と彼女は窓口の奥へしばらく消えました。私は訂正してくれるのだろうか、と不安に思いながら待っていると、まもなく彼女は席に戻ってきて、新しくA4版の 2月分の請求書を印刷して、それを私に手渡しました。確かに2月の読み取り数字が 正しい価に訂正されています。じゃあ、これで訂正手続は終わったのかという問いに、そうだと彼女は答えました。ごく素早いそしてあっけない訂正手続完了にほっとしました。料金は隣の窓口で払えということで、早速 RM 32を払いました。 

電力メーター読み取り間違いはごく日常的に起こっているでしょうから、こうも簡単に訂正処理が終わったのかもしれません。 もし電力メータの正しい数値を読まずに窓口へ行っていたら、メーター検針係りの再訪問になってしまうはずで、それでは訂正がずっと先のことになることでしょう。

【この種のトラブルはいずれ誰にでも起こるでしょう】
今回の電力メーター誤検針はこれまでの公益企業体の間違い請求書事例の中で、恐らく最も簡単に片付いた1件でした。とはいうものの、被害者である消費者が数時間と労力を費やさなければならなかったわけです。 マレーシアの企業体ですから、もちろん誤検針に対するお詫びなどはあり得ませんし、Intraasia も最初からそれを期待していません。 まず最初に謝る、謝ることが期待されている文化・慣習を持つ日本のあり方は、世界でも少数派であることは間違いないでしょう。

ここで描写しました、公益事業体の公共料金請求にまつわるトラブルは、地域、住居形式に関係なく起こりえるものです。マレーシアに住む以上、これぐらいのことは遅かれ早かれ起こりえると承知しておきましょう。



一つの判断材料にすぎない、マレーシアの犯罪率のこと

2010年03月15日 | マレーシア生活の案内と知識
マレーシアに限らず、タイ、インドネシアといった東南アジアのいくつかの国(しかし全ての国ではない)で犯罪率が日本より高いのは事実でしょう。 だからといってこのことを必要以上に強調することをIntraasia  は好みません。一般犯罪率が高いなら高いになりに、それに合わせて暮らしていく、行動していくべきであり、且つ必要なことです。それが嫌な人、できない人は住むべきではないということです。

一口に犯罪率と言っても、どの程度それが統計に現れるかも目を向けるべきです。つまりどこまでの犯罪がまたは犯罪のどれくらいの割合が警察組織に届けられるかどうかは、国と国民のあり方によって違うはずだからです。 国の発展度によってこういったことは変化していきますから、東南アジア内でもかなりの乖離があることと推定されます。

という一般論をまず書いておいてから、マレーシアの場合を見てみましょう。次の統計はいずれも2010年3月の新聞で報道された、複数のニュース記事から拾ったものです。

警察への届けに基づく犯罪統計 - 2007年から2009年
2007年: 総犯罪数 209582件 その内財産犯罪 174423件、 人身犯罪 35159件、 人口10万人あたりの犯罪率 767件
2008年: 総犯罪数 211645件 その内財産犯罪 173828件、 人身犯罪 37817件、 人口10万人あたりの犯罪率 767件
2009年10月まで: 総犯罪数 211184件 その内財産犯罪 169914件、 人身犯罪 41270件、 人口10万人あたりの犯罪率 746件

財産犯罪とは窃盗、ひったくり、車バイク盗み、空き巣など、  人身犯罪とは殺人、強盗、暴行、強盗など

犯罪の中で引ったくりの特徴
街頭・路上での犯罪の多い州 - 2009年の月間平均件数
クアラルンプール  862件、スランゴール州 692件、 ジョーホール州 524件、ペナン州 192件

・引ったくり犯罪が街頭・路上で起きる犯罪中に占める割合は 30%
・その引ったくり犯罪の 83%はバイクによって行われている
・捕まった引ったくり犯人の87%はマレーシア国民

該当記事に載った街頭・路上での犯罪発生件数を描いたグラフを見ると、今年2ヶ月間はペナン州以外は減っています。 それにしてもやはりクアラルンプールが一番多いですね。ただ今年2ヶ月間の場合は、クアラルンプールとスランゴール州での発生件数はほぼ同じくらいです。

街頭・路上犯罪の中で、引ったくりは誰でも遭う可能性がある、とりわけ女性が多く狙われることは統計からも明らかです。男性被害者は13%だけだそうです。在住者であれ旅行者であれ、ひったくりに遭わないようにする心がけと工夫も必要ですね。

今年2ヶ月間はクアラルンプールでの犯罪率が大きく減った
クアラルンプールでの犯罪率が今年1月2月の2ヶ月間は30%という大きな減少を記録しました。内務省副大臣は語る、「これには警察官の姿が増えたこと、犯罪への取り組み戦略が貢献していることでしょう。」 犯罪の中で路上での犯罪はより大きな減少率を記録し、1月は44%、2月は40%減ったとのことです。 なにはともあれ、犯罪発生が減ることは結構なことで、今年これからも対前年比での減少を期待したいところです。


こういう統計数字を知らなくても、マレーシア国民だけでなくマレーシアに長期住んでいる外国人も犯罪がいろんな場所でよく起こっていることは体験的に知っている、知るはずのことです。しかし24時間用心して心休まぬ暮らしをしていては、なんのためのマレーシアロングステイか、ということになってしまいます。 Intraasia は高級地に住んでいるわけでも、守衛がしっかり見張っているコンドミニアムに住んでいるわけでもありません。それどころか、ごく大衆的な下町に住み、24時間外部の者が誰でも勝手に出入りできるアパートに長年住んでいます。 しかしながら、騒音と非常識振舞いには長年悩まされていますが、安全に対する不安感はまず感じたことはありません。郷に入れば郷に従って暮らすというあり方を実践しているからでしょう。

街歩きの時、地方へ出かけた時、さらに他の東南アジア諸国へ旅に出た時も、常識的な注意と用心はもちろんします。でもあくまでも常識的な範囲であり、おどおどと心配したり、不安でたまらないなんてことはありません。まず何よりも、狙われる対象になりにくくするということを心がけています。自分だけは絶対に遭わない、狙われない、なんていう、うぬぼれは持ちませんよ。あくまでも狙われにくい身なりや行動・振舞いをすることにしています。文字通り東南アジア中をかれこれ25年ほど旅、在住、労働をしてきた、Intraasia の処世法というところです。

マレーシアに限らず東南アジア諸国に偏見を持っていたり、針小棒大に危険を感じたり、不必要に安全を強調する方たちに、マレーシアロングステイは向いていないと、Intraasiaは思います。そしてそういう方たちを無理に説得する気はありません。 ロングステイできる国は他にもたくさんあるようですから、自分たちが十分安全と思い込んでいる国になさった方がいいと思いますよ。



歯医者とマレーシア医療制度のお話

2010年02月28日 | マレーシア生活の案内と知識
今週半ば近所にある行きつけの歯科へ行きました。1月上旬頃からずっと右奥辺りの歯?歯茎?が痛くて気になっていました。耐えられない痛みではなく、右の歯で食物が噛めない、熱い液体が沁みるという厄介な状態です。我慢していたからといって治るわけでも痛みが取れるわけでもないことはもちろん承知の上ですが、今年はとりわけ苦しい経済状態なので、少しでも出費を抑えたかったわけです。

Intraasia は若いときから歯には悩んできたので、何人もの歯科医に且つ実に数多くの回数お世話になってきました。マレーシアに住むようになっても我が歯の状態は変わらず、かれこれ10人近くの歯科医に診てもらいました。しかし2000年ごろ以降は近所にある歯科医院の特定医師1人に診てもらっています。その理由はこれまでマレーシアで診てもらった歯科医の中で最良だからです、つまり技術的に信頼できる、丁寧に治療してくれる、そして誠実な人柄です。

いくら技術的に信頼できても、自分の経済状況に見合わない高額では継続して通うことは無理です。請求される金額が比較的安価であっても、技術的に不満足や手抜きを感じる歯科医には継続して診てもらう気になりませんでした。ということで、この歯科医に頼っているわけです。近所の歯科医院には毎年必ず複数回数通い(好んで行くわけではなく、仕方なく行きます)、それが10年ぐらいにもなっているため、その歯科医院の専属歯科医の1人であるこの歯科医が我が歯の状態を一番よく知っていることは間違いありません。

さてIntraasia はマレーシアでかなりの回数、医院や病院、歯科にかかってきました。まあ、19年も住んでいますから、身体の調子が悪くなる、多少の怪我をすることはどうしても避けられません。加えて、年齢による身体の退潮現象も起きています。従って医師や歯科医と無縁に暮らせるというのは、Intraasiaにとっては夢物語です。

こういった体験も生かして、Intraasia はこれまでに医院や病院、歯科さらに中医に関する題材でいくつかのコラムを書いて発表しています。そこで、その中から歯科に関する文章を抜粋したものに大幅修正加筆して、今回のブログ記事にしました。

[マレーシアには健康保険制度がない]

マレーシアで医者特に専門医(耳鼻科、外科、眼科、皮膚科など、一般内科ではない医者のことを指す)にかかる時の心配はその料金です。マレーシアには日本でいう健康保険制度、つまり国民健康保険も会社加入健康保険も存在しませんから、診察治療費と薬代がそのまま全額請求されることになります。軽い風邪程度なら数日分の薬代を含んで2010年時点で1回 RM 40からRM 50ぐらいですが、専門医の場合だと最低でも診察代だけで1回 RM 100近い料金になりますから、Intraasia のような貧乏人には相当なる負担です。大雑把に言って、歯科で請求される料金は 一般内科である開業医の請求料金 と病院または独立医院型の専門医が請求する料金の中間ぐらいと言えるでしょう。

マレーシアマイセカンドホームプログラム参加者ではない、多くの日本人在住者の場合医療費は会社負担または半額負担とか、一時全額立て替えた後日本の健康保険組合に請求できるという特典をお持ちのはずなので、おそらくこういう切実さは感じられないでしょうが、マレーシア人低所得層やIntraasia にとって専門医にかかるのは非常なる負担または不可能なのです。ですから、政府の医療補助があるため低料金だけどものすごく混む公立病院を選ばざるをえません。歯科医院にも公立つまり国立の歯科医院があります。しかし公立の医院と同じく、数の面から民間歯科医の方が圧倒的に数多く、従って患者にとって通い易いわけです。
注:公立つまり国立病院・医院では支払い上限額が決められています。なお外国人はマレーシア国民とは同料金ではなく、支払い上限が国民の倍程度となっています。

マレーシアはまだまだ社会保障という面では発展途上国ですから、健康保険のような社会保険制度はかなり不十分です。社会保障は家庭の資力と私的セクターに頼っている面が多分にあります。例えばある程度規模以上の会社ですと、その従業員福利として月いくらまでは医療費補助が出るとか、グループ医療保険に加入しているといった福利を強調しています。しかしこれは小さな個人会社・店や零細企業ではまずありませんし、屋台商売人や個人事業主の場合も地域や国の保険があるわけではないので、個人で民間の入院保険に入らない限り無保険状態です。

勤務中に怪我した場合に適用される保険として、事業主に加入することが義務浸けられている政府管掌のSOCSOという、いわば労災保険制度があります。しかしこれも支払補償と加入義務範囲に不十分な面が多いと言われています。もちろん SOCSOは一般病気を一切カバーしません。地方自治体が市民に医療費補助を出しているというようなケースは聞いたことがありません。

医療に関する事情と制度は歯科に関する事情と制度にそのままあてはまりますから、歯科に診てもらった際保険が適用されて支払いが軽減される、というようなことはありません。マレーシアで発売されている民間医療保険の中に、歯科治療を補償するような付保特約がごく例外的にあるそうですが、たとえそうでもこの種の保険額を負担できるような人はごく少数であり、一般的な事例では全くありません。

[自分に合った歯科医を見つけるのはそれほど容易ではありません]

風評でまたはある知人の言で「あの医者はすごく良い」 というとき、その医者が自分にとって必ずしも最良の選択とはならない場合が出てくることは、皆さんも経験的にご存知のことでしょう。費用的に高額すぎるとか、医師の人柄がどうも合わないとか、理由はそれぞれありますよね。これはマレーシアでも同じことなのです。

自分にあった、気に入った医者に出会うのが簡単ではないように、自分に合った、気に入った歯科医に出会うのも容易ではありません。人一倍歯科に縁のある(笑)Intraasia は9年間ほど何人もの歯科医を経てからようやく現在の歯科医を見つけました。それがたまたまごく近所の歯科の専属医であったことで、通いやすさの面と大衆的な料金面でIntraasia は満足感を得ています。 ところでマレーシアの歯科の特徴の1つは、少なくともIntraasia の知る限り、治療用イスに座った段階で治療費を見積もってくれますから、Intraasia は歯科医が実際に治療にかかる前に「この歯を治療するとどれくらいかかるのですか?」と尋ねることにしています。そうでないと費用的に安心して治療してもらえませんし、自分の予算を超過するのであればその種の治療は辞退します。


マレーシアマイセカンドホームプログラム参加者またはロングステイなさる方々で、Intraasiaのような生活をされる人はまずいらっしゃらないでしょうから、どうしても外国人がよく行くまたは好む医院や病院で診てもらうことになるでしょう。たとえその場合でも、1人や2人の歯科医に満足できなかったからといって、マレーシアの歯科医はこうだと決め付けないでくださいね。3人目、4人目とあたって自分に合った歯科医に出会うことを期待してください。とはいうものの、上で書いたように、それは容易なことではありません。反対にラッキーな人は最初から満足できる歯科医に診てもらうことになるかもしれませんよ。

いろんな歯科医を試したくない人、マレーシアの言語によるコミュニケーションが不充分にしかできない方は、ごく当たり前の解決策しかありません: まず日本でまたは一時的に日本へ帰った際にかかりつけの歯科医で十分に治療を受けておくことです。 緊急の場合だけ、マレーシアの歯科医にかかることになります。 

自分にあった歯科医を捜したい方、マレーシアの言語によるコミュニケーションがある程度できる方なら、時には地元の歯科を訪ねてみるのもいいと思いますよ。他人の風評だけに頼るのではなく、診てもらうその方が満足を感じられればそれに超したことはありませんよね。もちろん選んだ歯科医に当たり外れが出てくることはあると承知しておくべきです。

ということで、ここらで歯科にまつわるお話を終えます。

マレーシアと日本の物価比較はそれほど簡単にはいきません

2010年01月22日 | マレーシア生活の案内と知識
一般にマレーシアの物価は日本の物価より安いと言えます。それは確かにそうですが、あらゆる物とサービスが安いということではありません。中にはタバコのようにむしろ高いぐらいに感じるものもありますし、日本で買う場合より多少安い程度の物もあります。両国の物価を比較する際、マレーシアに滞在される方がどのような生活をするかによって、高い低いの感覚はかなり違ってくるはずです。

そこでリンギットを単純に円換算するのは、あまり賢い比較法ではありません。換算して値段だけを中心に考えるとその国の物価事情がよくみえてこないことになります。ロングステイする場合は、旅行者として物価に対する捉え方と違う捉え方になる必要があります(お金に不自由しないので予算はいくらでもある、物価など気にしないという方は別ですが、そういう方は当ブログの対象ではありません)

マレーシアに滞在するつもり、されたい方は、ご自分(夫婦の場合であれ単身であれ)の1ヶ月の予算をまず算出して下さい。 例えばRM 4,000 とします。 その内必須の費用である家賃賃貸料がいくら、光熱費がいくらなどと見積もります(これまでの当ブログで説明しましたね)。必須費用を差し引いた残りリンギット金額に対して、ある物品・飲食品はどの程度の比重かを考えてみると、その国の物価がご自分にとってどの程度の意味を持つかがなんとなくわかってきます。

次に掲げるのは、いろんなスーパーマーケットの複数の広告から取り出したものです。その対象商品の写真を載せられないので、ある程度日本人に馴染みのある品だけを書き出しました。野菜や肉や果物は現物を見ないとその品の判断がつかないでしょうから、単に値段を掲げても比較はかなり無理といえます。また菓子類であれ調味料であれ、日用雑貨であれ、日本で馴染みのないブランドや種類の品はこれまた比較がかなり難しいといえます。

Heinekenビール 320mlX6缶 RM 42、 Tigerビール 320mlX6缶 RM 32、 Carlsberg ビール 320mlX24缶 RM 126
Pepsiコーラ 1.5リットル RM 2.90、カリフラワー RM 3.90/kg、かぼちゃ RM 3/kg, 鶏肉リブ RM 8/kg, にんじん RM 2.3/kg
食用油 3リットル RM 22、 タイ高級米 10kg RM 32、kraft チーズ24枚500g RM 15, Maggi トマトケチャップ 475g RM 2.65
サンキストオレンジジュース 1リットル RM4.90 Marigold 牛乳1リットル RM 4.80、ポテトチップ 160g RM 4.0
花王アタック粉洗剤 1.6kg入り RM 17、Pantene シャンプー400ml RM 11, 花王マジクリーンワイパーシート 20枚入り2袋 RM 19. 

以上の価格はスーパーの通常時の価格を表示していますので、安売り時は数割安くなります。もちろん品によって及びスーパーによって差があるのは当然です。マレーシアを下見訪問された際、いろんな品の価格をメモしておかれると物価を考える際に役立ちますね。

タバコ価格が2010年1月1日から改定されました。 保健省は、喫煙者を抑える狙いでタバコ制限法に従って、タバコ小売の最低価格を 1本 RM 0.32に設定しました、よって20本入りで一番安いブランドが1箱 RM 6.40となります。 20本入りの平均的なブランドではRM 9.30です、確かマイルドセブンもその値段です。

物価または物・サービスの値段に関してはまた後日いくらか書き加えていきましょう。

マレーシアで携帯電話を使うための情報の続き

2010年01月14日 | マレーシア生活の案内と知識
携帯電話網を運営する会社の中で、主要3社ではなく後発の第2グループに属する TuneTalk の料金表を見てみました:ww.tunetalk.com/
国内宛てにかける場合は、時間帯と曜日に関係なく、どの携帯電話会社の番号宛であれ、Telekomの提供する固定電話の番号であれ、すべて一律の 1分間 RM 0.22 となっています。文字送信の SMS は1回 5セント(RM 0.05) です。なお1分半通話は2分間の課金ということです。

日本宛の電話料金の場合、60秒毎の課金です、つまり 65秒は2分として計算されるということです。
固定電話宛て:RM 0.16/分、 全ての携帯電話宛:RM 1.70/分

主要3社は、とりわけ Celcomと Maxis は比較的細かな料金体系を取っています。例えば家族友人登録すれば安くなる、同じ携帯電話会社宛通話は多少安くなる、非混雑時間は割り引く、といった風にです。結構ややこやしい料金体系です。それに比べると、このTuneTalkは極めてすっきりとした料金体系ですね。それが2009年半ばに市場に参入しながら比較的短い間に40万人の利用者を獲得して主たる理由だと、同社は主張しています。

後発ですから、プリペイドカード販売のキオスクや店舗が主要3社に比べて少ないのは事実でしょう。ただ都市部に住む場合はそれほど問題にはならないと思います。

後発第2グループに属する、もう1つ別の携帯電話網会社 U Mobilの場合を見てみましょう。この会社には以前日本のNTTが一部出資していましたが、2009年後半に持ち株を売却しました。 www.u.com.my/

プリペードの開始パックはRM 8で、それにはRM 5 分の通話時間が含まれる。有効7日間で、それが終わっても100日間は番号が維持される。課金は30秒単位です。
国内電話料金: U monbil宛の通話 RM 0.30 /分 その他の電話会社宛の通話 RM0.35 /分
国外電話料金 日本への通話:RM 2.80/ 分


ところで1月6日の掲載記事で、携帯電話は中古を含めて選択が多く且つ簡単に買えると書きましたね。最新の高級機はしょっちゅう広告に出ていますし、有名ショッピングセンターなどでは率先して売られていますから、より容易に買えます。ここでは広告や宣伝はもうされていない、多少古い型の携帯機や中古機の情報の探し方を書いておきましょう。

マレーシアで最も知られた且つ人気ある純マレーシア製の売買サイトつまりオークションサイトです:www.lelong.com.my

このサイトでは実にたくさんの携帯機が出店されていますので、情報収集に役立ちます。別にこのサイトで買うことを勧めているのではありません、マレーシアでの携帯電話機の情報を探してみてください、ということです。

サイトの使い方
上段にある "All categories" から "Mobil phone & Communication" を選んで Search をクリックすると、新旧の携帯電話がずらっと表示されます。ページ数が2桁あるので、総数は数千個ということになります。携帯の写真も載っていますし、簡単な説明も書いてありますので、このサイトでマレーシアの携帯電話の新型と旧型または新品と中古の相場がわかるのではないでしょうか。要するに、実際に店に運ばなくても日本に居ながらにして携帯電話相場の知識が得られるということです。

このサイトで買う必要はなく(もちろん買いたい方はどうぞ)、マレーシアに来てから店でお買いになればいいのです。中古電話を扱っている店も少なからずありますから、とりあえず安価な中古電話を1個買うというのも手だと思います。繰り返しますが、それまで使っていたSIMカードを別の電話機に入れ替えるだけでその同じ電話番号が引き続き使えます。



マレーシアで携帯電話機を買いプリペードで使用することは、誰でも簡単にできます

2010年01月06日 | マレーシア生活の案内と知識
マレーシアに滞在中は、ホテルに一時滞在するのであれ、賃貸コンドミニアムにしばらく滞在するのであれ、携帯電話があると何かと便利ですよね、というか今や必需品といえるでしょう。日本からご自分の海外で使える携帯を持って来る、またはリースして持って来るという方法は、1週間以内程度のごく短期滞在ならいざ知らず、結局高くつきます。日本の携帯を海外で使うローミングサービスの料金はかなり高額だと聞いています。ですから1ヶ月ぐらい滞在されるのであれば、マレーシアで携帯電話をお買いになることをお勧めします。 数ヶ月以上の滞在なら、もうマレーシアで買ったほうが総費用ではずっと安くなります。

マレーシアの携帯電話は東南アジアや欧州で採用されている GSM方式ですから、日本の通常の携帯電話と互換性はありません。携帯電話に各携帯電話網会社発売の SIMカードを挿入して使用する方式です、つまりある会社のSIMカードはどの携帯電話メーカーの電話機にも使えるわけです。さらにマレーシアで買った携帯をタイの電話番号で使いたければ、タイでSIM カードを買いそれを電話機に挿入して使えるということです。

プリペード方式の利点
マレーシアはプリペードカードが非常に普及しており、統計では個人利用者の全体の8割ぐらいはプリペード方式の利用者といわれています。ですから、都市部であればもう至る所といえるくらい数多くプリペードカード販売店・キオスクがあります。小さな町でも商店街のあるところなら買う所に全然困らないでしょう。

外国人にとってプリペードカードの利点の第一は、ホテル以外の住所がない旅行者でも購入できるという点です。最初の購入時に、外国人はパスポートを見せて備え付けの用紙に記入するだけでプリペードカード(SIM カード)が買えます。この用紙記入さえ省く店もよくあり、店の者が携帯入力で購入者の簡単なデータをセンターに送信するだけです。要するに、誰でもプリペード方式に登録できます。一度登録してしまえば、補充料金払い(トップアップ)の際にパスポート類は全く不要です。 いつでもどこでも誰でも買えるというのが、プリペードカード(SIM カード)の特徴です。なお別の携帯会社のプリペードに新たに申し込むには、最初から登録する必要があります。

プリペードカード(SIM カード)の2番目の利点は、低料金で始められ、低料金のトップアップでも一向に構わないという点です。携帯電話網会社によって多少違いはあれ、RM 20程度で登録開始できます。そして店によっては最低 RM 5からトップアップできるのです。もちろん低額にトップアップすればこまめに補充しなければならないので、RM 50程度払っておけばしばらく使えるでしょう。

マレーシアの携帯電話網会社は主要3社 Maxis, Celcom, DiGi です。次いで独自のインフラを持たない携帯電話網会社として U-Mobil, TuneTalk などがあり、それぞれ独自の局番も持っています。マレーシアの携帯電話局番の例 019、016, 013, など
Maxis: www.hotlink.com.my/
Celcom: www.xpax.com.my/index.htm
DiGi: www.digi.com.my/prepaid/index.do

興味ある方は上記のサイトを細かにご覧になってください。
尚日本への通話料金を1分当たりでみると
Maxis: RM 2.39、Celcom: RM 2.90 (プロモーション料金の例 RM 1.88) 、DiGi: RM 2.38
となっています。携帯会社はしばしばプロモーション料金を実施するので、常にこの料金ということではありません。

ごく安価な文字通信
通話よりはるかに安いのが、SMS と呼ばれる文字通信です。日本への1送信は20セント程度で、受信は無料です。高級なつまり高価な携帯電話機のことは知りませんが、値段 RM 1,000 以下の一般的な普及機種やもっと安い格安機種では日本語は使えません。英文字を使用したローマ字送受信になりますが、短メッセージで構わないと割り切れば、特に問題はないはずです。 日本語も扱えるいわゆるスマートフォンもあるそうですが、Intraasia は高級機種のことは知りません。

安い携帯機も容易に入手できる
携帯電話機の種類は常時何十種類も展示されており、たくさんの携帯販売店を見て廻ればその数は数百種ぐらいに増えることでしょう。なぜなら最新機種から古い機種まで雑多に出回っているからです。さらに中古市場も盛んです。まずとりあえず携帯を早く使いたい方、通話とSMS だけで十分だという方、高級機を買うまでのつなぎだという方、であれば、高級な機能のない普及機、基本機能だけの格安機や型落ち機、さらには中古機をお買い求めになればいいのではないでしょうか。最低 RM 200程度から入手できますよ。

わざわざ日本で海外機を販売している店で買ってくる必要はないといえます。要するに、マレーシアでは携帯電話機などごく簡単にいつでも買えるからです。

プリペードカードの有効期限
マレーシアのプリペードカードでは、例えば利用者数最大会社Maxis のプリペードサービス(HotLink というブランド名)の場合でいいますと:
 払い込んだ電話料金がなくなってもまたは電話をかけることができる期間が過ぎても、90日間はその電話番号で受信できます。つまり90日以内にトップアップすれば、その同じ電話番号を維持できるので、日本とマレーシアで半分ぐらいづつ過ごす人でも、ほとんどの場合この90日間恩恵によって同一番号を維持できるのではないでしょうか。さらにHotLinkには1年間使わなくても同一番号を保持できるという有料サービスもあります。

例: マレーシアを離れる時点で残高がほとんどなくなっていたのでプリペードカードをRM 30 トップアップした、よってその時点での残日数は30日間あることになり、つまりまだ30日間電話がかけられる状態です。その30日間が終わってもさらに90日間は電話番号が維持されます。よって合計120日間ということですから、4ヶ月以内にマレーシアに戻ってトップアップすれば引き続き同じ番号で使えるということです。なお有効期間中の残高は減りませんから、トップアップしたRM 30が無駄になることはありません。


日本の常識はマレーシアなど東南アジアの常識ではない

2009年12月30日 | マレーシア生活の案内と知識
はじめに
年末ですからいつもとちょっと趣向を変えて、マレーシア生活の話題を載せておきましょう。出典はIntraasia の膨大なコラム集である「今週のマレーシア」からで、2004年に書いたものですが現在でもほぼ状況は変わっていません。マレーシア、というより東南アジアの庶民生活になじみのない人に、長年東南アジアを拠点としてきたIntraasia の解説という趣旨です。 マレーシアにロングステイなさりたい方も(中には庶民生活に縁遠い暮らしが少なくなさそうそうですが)、この程度の庶民生活知識はお持ちになった方がいいと思いますよ。

以下から本題です

日本の常識は東南アジアの常識ではない、という例は数ありますね。手近な例を一つあげれば、バスや電車の中で携帯電話を使わないでください、などというマナー要請は絶対にマレーシアでは通用しないでしょう。だからPutraline高架電車の車中には、”男女がいちゃつかないように” というイラストが掲示されていても、車中で携帯電話を自粛しようなどという提案はまったく起きません。

そこで今回、日常生活と自由旅の範疇で最も卑近で避けて通れない事を取り上げます。

トイレは有料が多い
マレーシアに限らずほとんどの東南アジアの国では、一般不特定多数向けのトイレは有料が一般的です。以下注記しない限りマレーシアを念頭に置いて書きます。

トイレが有料である場所:ショッピングセンター、バスターミナル、交通機間の駅、市場、広場や街路や公園など公共の場所、複合(混合)ビルの一般訪問者向け階にあるトイレ、長距離バスが立ち寄る民間の食事休憩所
例外(つまり無料):KLCCのSuria、Midvalley のようなハイクラスのショッピングセンターのトイレ、KLモノレールやマレー鉄道の改札を済ませた構内にある駅トイレ、尚長距離バスが立ち寄る民間の食事休憩所の中には無料トイレの所もある。

料金:1回大体 20, 30セント、高くて50セントで、表示してあります。この使用料は入り口にいるトイレ番の人に支払うので、1リンギット程度の場合はおつりもくれる、しかし5リンギット以上の札はまず受けつけない。ティッシュペーパーを売っている場合が多い。トイレ番がいないような時間帯にはトイレルーム自体に鍵がかかっている場合が多い。

有料である理由:トイレ掃除するだけでなく、トイレ荒らしや汚しを防ぐ名目です。確かにトイレ番として誰もいないとただでさえ汚しやすい使い方をする人が多いので、もっと汚れたり、さらに荒れることでしょう。ですから有料も致し方ないと言えます。尚トイレ番は外国人労働者の確率が相当高い。

トイレが無料の場所:レストラン、大衆食堂、ホテルの一般ロビー、シネマ内、一般的オフィス専用ビル、政府官庁の建物、高速道路の休憩所、、さらに国の誇る2大施設のKLIA空港とKLSentral駅、その他の空港内。一般的オフィス専用ビルの場合、その階のテナント専用として、テナントにトイレルームの鍵を配っている所もあります。

有料無料に関わらずトイレの特徴
トイレットペーパー:トイレットペーパーが準備してあるようなトイレは、有料無料に関わらず例外中の例外です(例えばKLIA空港, KL市営の新式公衆トイレなど)。尚東南アジアの伝統的なトイレ使用法は、排便後に水洗しても拭かない、つまりトイレットペーパーを使わないというものですが、現代ではトイレットペーパーやティッシュが普及したので、そういう人はマレーシアではごく少なくなっているはずです。

便器のタイプ:二分別すれば、個室の床に直接穴の開いたタイプと、いわゆる西洋式つまり腰掛けるタイプに分けられる。個室の床に直接穴の開いたタイプの場合、穴の形にひょうたん形、楕円形 がある。通常は閉めた扉方向に顔をむけてしゃがむ(しかし、そうしなければならないという規則はないので、お好きなようにとも言えますな)。

便器の便座:腰掛けるタイプの場合、KLIAやハイクラスショッピングセンターなど高級でよく手入れされている場所のトイレを除いて、有料であろうと無料であろうと、便座がない場合がよくある。または最初から便座そのものが取りつけてないトイレも珍しくない。例え便座があっても部分的に壊れかけていたり、ものすごく汚い場合が珍しくない。
そういう時はどうするかって? マレーシア人に見習って便座の上にしゃがむか、腰を浮かして用を足す事になるでしょう。便座が汚れる、壊れるのはこの原因が多いと推定されます。日本から使い捨て便座カバーを持参するというような手間暇かけなくても、人の真似をすればいいのです。

個室内にある蛇口またはホースまたはバケツに貯めた水:それらは手動式ウオッシュレットに用いると理解してください。ホースの先が時々便器の中に入った状態になっていることに出会います。前に使った人が乱暴だからですが、そうでなくてもこういうホース自体や蛇口自体はあまり衛生的でないと思っておくべきで、感染症に気をつけましょう(水道水そのものは問題ない)。バケツに入った水は、蛇口などが壊れているか、水道の水力が弱いためであり、汚物を流す目的兼手動式ウオッシュレットの目的もある。

注:ホースまたはバケツに貯めた水をどのように使えば手動式ウオッシュレットになるか? 説明にはばかりがありますのでここでは省略します。ただ慣れないと難しいですよ、とりわけ腰掛ける式のタイプでは慣れていても失敗しがちです、その証拠にマレーシア人の使うトイレでも便座や床がよく濡れている。東南アジア旅行に情熱をお持ちの方は是非練習を兼ねる目的で試して下さい。ヒント:水は後ろからかけたほうが安全です。
個室の扉:場末のトイレや汚い大衆食堂のトイレの扉はきちんと閉まらない場合がよくあります。閉めたらチャンと閉まっているか確認が要です。

個室の水洗装置: タンク式、フラッシュ式の水洗装置がついていても壊れている場合が時々ありますので、そういう場合水を貯めたバケツが置いてあります。

トイレの照明と換気:高級な場所の有料トイレを除いて、照明と換気に期待してはいけません。暗くて空気がこもり暑いというのが常識です。おまけにハエや蚊が寄ってくることもあります。

落書き:もちろん落書きは珍しくありませんが、ひどいというほどでもない。何が描かれているか暇な方は研究して下さい(笑)。

トイレの手洗い場:水の出ない蛇口があったり、水力がたいへん弱い蛇口にであうのは珍しくない。床がべたべたに濡れている、鏡が壊れているなど、場末になればなるほど荒れてくる。カバンの置き場がないほど床が濡れている場合もあるので、その時はトイレ番に預かってもらいましょう。いうまでもなくカバンにお金と貴重品は絶対に入れない、これはどこを旅しようとどこに泊まろうと鉄則です。

ハエ、蚊、ゴキブリ、鼠、と付き合う
ゴキブリを別にして、現代日本で今でも飲食店や大衆レストランや食堂、安ホテル、さらに一般家庭でこれらの虫類と鼠に簡単にお目にかかることができるかについて、確信を持って言うにはちょっと知識不足ですが(長年日本を離れているため)、まずないだろうということを前提にします。

日本で、野山でなくても蚊はいるでしょうが、日常的に1年中蚊に刺されるようなことはないでしょうし、鼠は都会のレストランや食堂で深夜に徘徊はしていても日中客の目の前に堂々と現れるようなことはまれでしょう。筆者の子供時代、ハエなど至るところにいたので、ハエ取り紙があちこちにぶら下げてありました。しかし21世紀の日本でそういうものが存在するとはまず考えられません。カーペットに居つく家ダニは日本でも珍しくないそうですね。

ハエ:ハエは都会の店では飛び回っていてもごく少ないですが、ゴミ収集のいいかげんな郊外、高級感のない新興発展地区、古い下町の裏通り、田舎や漁村、そういった場所にある食堂や屋台で腰掛けていると、ハエがごく普通に寄ってきます。そういった場所では時々ハエを手で追い払いながら食事休憩するのもそれほど珍しいことであはりません。といってもハエが群がるというほどひどい飲食場所はマレーシアではまずありませんから、目障りだなあという程度でしょう。

蚊:これは野山に限らずもうどこにでいつでもいますね。都会の真中のアパートであろうと田舎であろうと、海岸のリゾートであろうと24時間出現します。都会の真中でも蚊が発生するのはゴミで詰った溝に滞る水、雨水の溜まった空き缶、植木の水、貯水タンク、エアコンの水貯め、バケツ、などなどちょっとした水の溜まった場所にボウフラが湧くからです。好都合の温度と湿気で蚊は非常に湧きやすいようで、そのため蚊を媒介にしたデング熱の発生も毎年数万件を数えます。田舎へ行けばいたるところに小川、池、水貯めなどがあるので蚊など当然の存在ですね。ですから殺虫スプレーと蚊取り線香はどこでも容易に購入できます。

ゴキブリ:これも場所を選ばずどこでも出てくるタイプの虫ですね。日中はほとんど出てきませんが、深夜はたいへん元気です(早寝族の私は太刀打ちできません、笑)。ゴキブリはハエ、蚊よりはるかにタフで防虫スプレーなどあまり効かないので、ほんと厄介者ですね。生ゴミの発生しない我が家では全く”養殖”していないのに勝手に我が家に入り込んで来ますし、棲みかを選びませんので、大衆食堂の壁や屋台街の道路をよくちょろちょろと這い回っています。はっきりいって私はゴキブリが大嫌いです!、

鼠:これは多いですよ。ほんとよく見かけます。もちろん高級なコンドミニアムのようなところはでまずいないでしょうが、低層の建物、飲食業の店、食品小売り店、下町の溝などに居ついています。ですから大衆食堂で食事しながらふと溝を見やると、鼠が顔を覗かせているとか、早朝下町や市場を歩いていると、車に轢かれた鼠の死骸や鼠取りに捕まった鼠を目にします。屋台や路上で商売し飲食する習慣のマレーシア人ですから、鼠にとって餌には全然こまりません。

大衆飲食店・レストランのお冷は無料ではない
大衆食堂、それほど高級ではないレストラン、屋台、屋台式食堂、伝統的コーヒーショップ、こういった店店では、グラスに注いだ水は無料ではありません。注文できる飲み物で一番安いのは氷入りの水か白湯です、さらに屋台は別にしてほとんどどんな店でもミネラルボトルも注文できます。中華大衆食堂でもお茶はもちろん有料ですよ。

でこういう店の氷水や白湯は衛生的なのだろうか?という疑問をお持ちの方がよくいらっしゃいますね。衛生的といえば衛生的、不衛生といえば不衛生でしょう。所詮、大衆食堂、それほど高級ではないレストラン、屋台、屋台式食堂などで食事する限り、料理を作っている人たち、料理を運んでくる人たち、洗い物している人たちの衛生意識を受け入れることになります。ある料理だけものすごく衛生的に料理し、お冷用のグラスだけをものすごく丁寧に洗うなどということは全くありえません。グラスに入れる氷をきれいに水洗いするなんてことはないし、がんがんと沸騰させた湯だけを白湯に用いるなんてこともほとんど期待できません。適当に湧かせた湯を薄めるのに水道の水を注いでいる店もあるのですよ。

まあ多くの地元人がそれを飲んでいることだし、気にせず飲めばいいのです。といって無理に衛生的だと思い込む必要はないですよ、こんなものさと思えばいいのです。要は気にしないこと。マレーシア人だって気にする人はいますが、それに一々こだわる人はごくごく少数派ですね。どうしてもそういう気持ちに慣れない人は、常にミネラルボトルだけを注文し、ボトルから直接飲むことですね。

一方通行は一方通行にあらず
一方通行とはとういう意味でしょうか?道路交通で車両類は決められた一方向だけに通行しなさい、という万国共通の意味兼規則ですよね。一方通行をマレーシアでは”Jalan Sehala” と表記し、一方通行の交通標識にはほとんど全て矢印と共にこう表示されています。”Jalan”は通りのことだから、”Sehala(スハラ) 通り” だなんて理解しないように。この程度のマレーシア語は覚えましょう。

こんな子供でもわかる明白な交通標識を無視して、決められた方向とは反対方向にバイクを走らす、バイク乗りが非常に多いのです。非常にと形容したので、この状況をご存知ない方は、バイク乗り10人中2、3人が一方通行を無視するのだろうと思われるのかもしれませんが、いやいや、従がうのが2、3人で無視するのが10人中7、8人なのです。

田舎の農家が続く村道や、日中でも人や車の往来がぐっと少ない、都市部にある寂れた新興開発地区の通りでの話しではありません。もっとも村道に一方通行道路などまずありえません。クアラルンプールのような都会の往来の激しい立派な道路、そしてそういう道路に交差するまたは平行する路地、こういった道路や路地にはしばしば一方通行が設定されています。マレーシアの道路交通規制は、たくさんの一方通行路を設けるのが特徴です。交通渋滞を減らしスムースな走行のためということで、一方通行道路を増やしており、郊外、商業地区、新興開発地区、など至るところに設定されています。クアラルンプールの中心部にも長短の一方通行路がたくさんありますよ。観光客にも馴染みの深い主要通りをちょっとあげれば Jalan Bukit Bintang, Jalan Raja Chulan, Jalan Pinang などです。

この一方通行の多いことは、反面一部のドライバーに面倒さを強いることにもなります。十字路で交差する道路が一方通行のため、右折すれば100メートルほど先に目的の建物がある、しかし一方通行のため左折し数百メートルほど走行して、Uターン指定所でUターンし、そしてまた1キロメートル以上走行して再度Uターンして目的に建物にたどり着くとなる、または交差点を左折せずに直進し時計回りに右折を重ねて先ほどの道路に入り、目的の建物にたどり着く、などとなりますね。

こういう一方通行路のある交差点に臨んだ時、つまり右折すれば百メートル先に目的の建物があるような時、バイクはこの一方通行道路を逆走行するのです。しかもこの一通道路の右側をスピードを落として逆走するのが普通です。右側ですから時に歩行者が歩いています。本来は車の来るはずのない後ろからいきなりバイクが歩行者を抜いて行くのです。この一方通行道路にもし歩道があれば多くのバイクはこの歩道を車の流れと反対方向に走ります。歩行者としてはまったくたまったものではありませんが、バイク乗りはこの走行法を既得権のように捉えていますので、なんら悪びれた態度も且つ歩行者に警告する事もなく、当然のごとく歩道上を走りまたは一方通行路を逆走行します。

既得権と書きましたように、この行為を警察は全くといっていいほど取り締まりません。交通警官がその付近にいてもバイク乗りは歩道走行や一方通行の逆走をします。だから既得権と私は呼ぶのです。上で例に上げたのは、一方通行道路だが逆走行すれば百メートルほど先に目的の建物がある、といった例ですが、もちろんこれは一例であり、多種多様な状況で一方通行路のバイク逆走行がなされています。三叉路で交差点に臨んだ時、車線間に緩衝地帯があって向こう側の車線に直接入れないので、数十メートルほど手前の車線を逆送し、緩衝帯が切れている場所で違法横断して向こう側の車線に入る、なんてのもよく見かけます。

傍若無人なバイク乗りはさらに次ぎのような手段を用います。十字路交差点のある車線を走行していて、交差点で自車線に向けた前方信号が赤となれば、車は停車しますね。しかしバイク乗りの中にはこの赤信号停車を嫌って、交差点で急に左折しすぐまた違法Uターンして交差点に戻ります(交差する最初の車線が赤ですからこの車線の信号は青になってますね)、そしてその交差点で左折して最初の車線に戻りそのまま走って行く、つまり交差点の信号で止まらず結果としてノンストップで走行してしまうのです。

もちろん赤信号の交差点に臨んだ時、左右車線を通行する車がごく少なければまたはなければ、10台中半分くらいのバイクは信号無視ですね。尚交通警官が交差点にいれば、これらの無法バイクも赤信号無視だけは控えます。交通量が相当激しい道路でも信号無視するバイクは珍しくありませんが、交通量が少なくなればなるほど、またはラッシュ時を外れれば外れるほど赤信号無視のバイクは増えます。

こうして一方通行路は一方通行としての権威がありません。歩行者は道路横断する時、どんな道路でも必ず左右をよく確認してからにしましょう。一方通行道路や歩道を歩くときは、常に後ろからバイクがくるかもしれないことを頭に置いておきましょう。
以上


正月明けからまたこれまでのように、ロングステイのための解説や情報を載せていくつもりです。


マレーシア生活における光熱費を計算してみましょう

2009年12月25日 | マレーシア生活の案内と知識
住居を借りて住み始めれば、当然電気代、水道代、ガスなどの燃料費がかかりますから、今回はその概算を知るための計算方法を紹介しておきます。

電気代: 家庭用月間料金計算法 使用量によって単位金額が違います。
  月間使用量が 400KWH までの場合
1 - 200KWH まで  1KWH(キロワット時)X RM 0.218
201 - 400 KWH まで 1KWH(キロワット時)X RM 0.334
  
  月間使用量が 400 KWH を超える場合
   1 - 500KWH まで  1KWH(キロワット時)X RM 0.286
   501 - 600KWH まで 1KWH(キロワット時)X RM 0.378
601 - 700KWH まで 1KWH(キロワット時)X RM 0.387
以下省略

例: 350KWHを使用した: 200 X 0.218 + 150 X 0.334 = RM 93.7   
試しに日本のご自宅の月間使用量を当てはめて計算してみてください。

水道代: 家庭用の1ヶ月料金計算法  立法メートル当たりの単位料金(2008年12月発表の平均値)を示します 
ペナン州:RM 0.31, ペラ州: RM 0.67,   スランゴール州:RM 0.72,  マラッカ州:RM 0.72,  ジョーホール州:RM 0.90, サラワク州:RM 0.56,  サバ州: RM 0.90,

なおアパートやコンドミニアムの場合だと、そのアパート・コンドミニアム管理会社が一括して水道当局に支払い、独自の料金体系で各家庭に請求して徴収している場合が多い。これは水道当局がアパート・コンドミニアムの各世帯にメーターを取り付けていないことが理由です。よって管理会社の料金体系は多少割高となるのが一般的みたいです。

例えば Intraasia の住むアパートでは 立法メートル当たりの単位料金がRM 2 という割高さです。アパート・コンドミニアムの世帯にも水道当局がメーターを取り付け、各世帯は水道当局に対して支払うようにすべきだという世論はあるが、実態は遅々としてすすんでいません。

ガス代:天然ガスが配管されている地区は都市部でもごくわずかです、つまり世帯数の割合で言えば数パーセントと見なしてよいでしょう。よってとりあえずプロパンガスを使用することを前提に考えておくのがいいでしょう(選んだコンドミニアムが天然ガス配管地区に建っておればそれはそれで結構なことです)   
小型ボンベ 14kg の価格 RM 26.0

下水道代:自治体ではなく下水道処理会社 Indah Water Konsortium から半年に1回請求書が送られてくる。 通常のアパート・マンションの場合 RM 48


参考までにガソリン代
2009年9月実施の価格
RON 95ガソリンは1リットル RM 1.80の公定価格です。 高級ガソリンとして新規発売となった RON97 は1リットルRM 2.05 の公定価格です。 RON はオクタン価のこと。
ガソリン価格は世界の石油価格の変動を受けやすいのはいうまでもありませんから、将来の価格改定は当然ありますよ。

以上
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自動車運転免許証をマレーシアの免許証に書き換えるのは簡単です

2009年12月21日 | マレーシア生活の案内と知識

マレーシアマイセカンドホームプログラムに参加を認められれば、日本で保有していた自動車を関税がかかることなく輸入できる特典が得られることは、しばらく前の記事で説明しましたね。「参加者は自分の自家用車を持ち込むことができます、またはマレーシアで組み立てられた自動車を購入することもできます。その際に輸入関税、物品税、販売税を支払うことが免除されます」の部分をご覧ください。

さてその特典を利用してマレーシアへ輸入した自動車またはマレーシアで購入した自動車、またはレンタカーを運転するには、いうまでもなく運転免許証が必要です。その方法は3つです:1.マレーシアで免許証取得、2. 国際免許証、3. 日本の免許証をマレーシアの免許証に書き換え

1 マレーシアで新たに免許を取る方はごくごく少ないでしょう。
2 日本で発行してもらう国際免許証は1年が有効期限ですから、毎年更新する必要があります。
3. 3番目のこの方法が一番容易であり、且つ圧倒的多数はこの方式でしょう。

では容易な理由を説明しましょう。
・日本の免許証を日本大使館へ持参して、備え付けの用紙に記入していわば証明書を交付してもらいます(あらかじめ在住届けが提出してあることが条件です)。 
・そのいわば証明書と免許写真とパスポートを持参して、道路交通庁(通称 JPJ)の本支所へ行きます。
・担当窓口で必要書類を提出すると同時に運転免許税 1年当たりRM 30を支払います。
・するとすぐにマレーシアの運転免許証が交付されます。

これで交付してもらった免許が即つかえることになります。免許税の更新もごく簡単です。その様子を皆さんに紹介すべく、少し前にIntraasia がホームページで書いた一文から抜粋しておきます。以下その抜粋:

運転免許証の更新をしました。Intraasia は自家用車なんてもちろん持ってないし、もう長いこと車を運転することさえまったくないのに、免許証だけは90年代前半から所持しています(当時は自家用車がありましたからね)。

ということで、今年もRM 30 払って更新しました。何年かまとめて更新することももちろんできますけど(最長5年分です)、Intraasia は毎年行っています。街の郵便局(POS)で更新すると手数料がRM 2ぐらいかかるので、出かけたついでに、道路交通庁 通称 JPJ の支所または本部へ行って更新します。昨日は市内中心部のTuank Abdul Rahman 通りにあるショッピングセンター兼オフィスビルMaju Junction にある JPJ 支所へ行きました。

長年このJPJ支所はすぐ近くの Pertama Kompleks にあったので、最初そこへ行ったのですが、JPJ が見当たりません。しかたなく近くのテナント店の人に聞いたら、Maju Junctionに転居したと、教えてくれました。お知らせぐらい出して置けよと思いましたね。

Maju JunctionのJPJ 支所は広々としたオフィスに変わりました。待合椅子もたくさんあり、かなり空いています。クアラルンプール郊外にあるJPJ 本部の混雑状況とは随分違うなあと思いました。もっとも支所ですから、全部の取り扱い機能を備えていないでしょうけど、一般的な手続はほぼそこでできるはずです。

その階にはJPJのオフィスが2つあったので、どちらのオフィスかなと思って案内掲示板を見ました。そこで Pembaharuan Lesen Memand (運転免許証更新)という単語が書いてあるほうのオフィスに入って、番号待ち紙片をもらいました。官庁ですからこの種の表示は全てマレーシア語だけです。待っている人が少なく数分待つだけで我が順番が来ました。窓口に備え付けの椅子に座って、現行免許証とRM 30を差し出し、5分もかからずに更新完了です。空いているというのは、まこと結構なことです。

マレーシアの運転免許更新は、なんら検査も講習も受ける必要はありません。普通の自家用車免許なら、窓口で年間RM 30を払うだけです。そしてパウチされた更新証明カード、免許証と同じ大きさ、が交付されます。だから更新証明カードの発行に限っては POS でも行えます。多くの人は元の免許証をなんら変更することなく更新するので、更新証明カードが増えていくことになります。更新カードには、何年何月何日から何年何月何日までとの日付が記入されています。

もちろん、小さな写真を持参して有効期限を新しくした免許証自体を発行してもらうこともできます(同料金)。その場合は免許証用の写真を免許証に貼ってパウチするだけの簡単な製法です(ただし、こういう簡易法ではない種類の運転免許証もあるかもしれません)。

マレーシアの運転免許証には永久登録番号というのがなく、発行番号が載っています。そこで更新証明カードに載っている番号も単なる発行番号です。よって更新証明カードの番号は全て違います。 免許証の記載住所につては、(私は転居していないので)その住所を証明する書類を見せろと言われたことはありません。ただ住所を変更したためそれを証明する書類を用意していく人も中にはいるでしょう。 
以上

【他国で取得した自動車免許証をマレーシアの免許証に書き換える】 -イントラアジアの「マレーシアの新聞の記事から」ブログ 2012年11月を再録

自国で取得している自動車免許をマレーシアの普通自動車免許へ(試験などを受けることなく)変更できる国として、マレーシア当局は32か国を認めている。

国会での道路交通に関する国連の会議に関連した質疑の中で、マレーシア運輸省の副大臣はこのことを語りました、会議メンバー国は互いにその自動車免許を認めあっているとのことです。
「会議規約の下で、これ以外の115国は自動的な免許変更の優遇権がありませんので、それらの国の国民は道路交通庁に申請する必要があります。」 これは野党議員が、マレーシアの交通法規を知らない外国人に自動車免許を発行する点を正した質問に答えたものです。
副大臣はさらに、「外国取得の免許がマレーシア道路交通庁の必要条件に満たないために、その者の免許変更申請を拒否する場合もある」

外国取得免許の自動的な変更ができる要件: 期限有効なビザとパスポート、有効な免許証、英語以外の言語記載免許証は英語に翻訳、免許証発行国の在マレーシア大使館または免許証発行当局による証明、道路交通庁の書式に記載、カラー写真
マレーシア自動車免許への変更費用:年間免許証料として 1年あたりRM 30、(1回限りの)手数料 RM 20
道路交通庁 JPJ が受けた自動車免許証の変換申請は、 2010年から2012年10月までに 13252件あり、その内 8469件が認められた。

運転免許証のマレーシア免許への書き換えが認められる国:Australia, Iraq, Papua New Guniea, Belgium, Italy, France, Holland, Japan, Poland Brunei, German, Russia, China, Korea, Spain, Denmark, Laos, Singapore, Fiji, Libya, Switzerland, Philippines, Mauritius, Thailand, Finland, Egypt, Turky, Hong Kong, New Zealand, Taiwan, Iran 、Nigeria

Intraasia 注:この国名を見ると、興味深いことに気が付きます。イラク、リビア、パプアニューギニアなどの名前がある一方、インドネシアがない。 日本の免許証の書き換えは上記のような簡単な手続きをすることで、JPJで即発行されます。1回変更してしまえば、住所がある限り後は何年でも更新できます、イントラアジアは20年以上更新してますよ。なお旅行者は日本大使館で証明が受けられないので、免許証書き換えはできません。