マレーシア マイセカンドホーム  -シニア世代の海外ロングステイ-

マレーシアにロングステイする”マレーシアマイセカンドホームプログラム”の情報と解説のブログ。最新更新 2017年4月

クアラルンプール圏の住宅写真と地図 - シリーズ第2回と第3回

2013年03月19日 | マレーシアの住居知識と情報

第1回をご覧になっていない方は、まず始めに 2013年2月19日付け記事-『クアラルンプール圏及びペナン島の住宅写真と地図の連載を始めました』をご覧ください。

実は2012年に撮影した第1回分と第2回分は、当初イントラアジアのホームページに掲載する予定だったので、それ用に合わせて写真編集時にピクセル数をかなり落としました。そのため掲載した写真がいささか小さくなっています。

しかしその後、2013年2月19日付け記事で説明しましたように、Picasa のウエブアルバムを利用することにしたので、写真のピクセル数を大きく落とす必要はなくなりました。といってピクセル数が大きすぎても閲覧しにくいので、適度に落としてあります。

ということで、今回のシリーズ第3回分からは、掲載した写真が第1回分と第2回分よりも大きくなっており、見やすくなっています。今後はペナンシリーズも含めて、写真をこのピクセル数に統一するつもりです。

【Picasa のウエブアルバムの閲覧にあたって】

閲覧のための説明です:

  •     当ブログの記事内に Picasa ウエブアルバムの都市写真シリーズへのリンクを示します。
  •     そのタイトル (写真と地図、シリーズ何回)をクリックすると別ページで開きます。
  •     Picasaのメンバーに登録していなくても、もちろん閲覧できる。
  •     写真を1枚づつクリックするとその地理位置がGoogle 地図でわかる。
  •     地図は閲覧者が拡大したり位置を移動することができますので、読者の見やすい形でご覧になれます。
  •     写真をスライドショーにして連続してみることもできる。
  •     全ての写真には短い説明を付けました。


閲覧だけなら特に細かな Picasa操作知識は要りませんので、容易に閲覧できます。
詳しいことは、ウエブ上で Picasa のヘルプをクリックして知ることもできる。

注意点
1.Picasa ウエブアルバムでは閲覧者のOSまたはブラウザーの種類を判断して、自動的にカタカナが一部表示される仕組みになっている。これは非常におせっかいな機能です。カタカナ読みは間違いが多いので(おそらく何語であれ一律に英語読みするプログラムになっていることから、マレーシアにおける発音とかけ離れている)、一切無視してください。

2.Goole マップは決して最新地図情報を示していません。クアラルンプール圏だけを見ても比較的最近の情報と思える地域部分もあれば、5年以上前ではなかろうかと思えるような地域部分も一杯あります。ペナン島も同様です。最近の新興開発地・施設はほとんど表示されていないと考えておいた方が無難です。

この点を踏まえた上で、Googleマップは大いに有用な場所知識を与えてくれます。

【クアラルンプール圏の住宅写真と地図 シリーズ第2回】 

 

クアラルンプール圏の住宅写真と地図 - シリーズ第2回


【クアラルンプール圏の住宅写真と地図 シリーズ第3回】

 

クアラルンプール圏の住宅写真と地図 - シリーズ第3 回

 

【イントラアジアのひとこと】
クアラルンプール圏に限りませんが、住宅写真と地図 シリーズで掲載している写真は全て、イントラアジアが公共交通機関のバス、電車を使って移動し、徒歩で歩き回って撮影した写真です。
自家用車やタクシーに乗らないと行けないような撮影場所はありません。つまり一部の遠景ズーム写真を除いて、被写体になっている住居や目印のショッピングセンターなどは全て、徒歩、バス、電車で到達できます。

【 Intraasia から2016年8月末のお知らせ】
Google が Picasa ウェブ アルバム利用者に次のようなお知らせ(抜粋)を送ってきました。
2016 年 5 月 1 日をもって、Picasa ウェブ アルバムはサービスを終了します。
ご利用いただけなくなるリンク
・ウェブサイトに埋め込まれたスライドショー。
・ウェブサイトに埋め込まれた Picasa ウェブ アルバムのアルバムや写真

Picasa ウェブ アルバムのサービス終了後は、以下の機能をご利用ください。
・あらゆるアルバムやメタデータはアルバム アーカイブからご覧いただけます。

と いうことで、当ブログで掲載している『クアラルンプール圏/ ペナン島の住宅写真と地図の連載シリーズ』でリンクしている Picasa ウェブ アルバム は全て無効となりました。写真の説明、Googleマップ上への位置表示などのデータは全て抹消されたようで、もう見ることができません。

唯一残されたデータは、アルバム アーカイブに自動移行された住宅の写真だけです。つまり『住宅写真と地図の連載シリーズ』における情報は全ての住宅写真が閲覧できるが、説明もマップもありません。

 Picasa ウェブ アルバムは何年か前に、Googleが買収して翼下に収めました。その数年後 Googleは廃止を決めた。Web サービスの存廃や変更は頻繁であることが知られているように、提供元企業の恣意的判断下にあるということを示す一例ですね。


【感想を聞かせてください】
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今年(2013年)これまでにマレーシアマスコミに載った住宅不動産ニュースを紹介します

2013年03月04日 | マレーシアの住宅不動産ニュース

新しく建設する高級住宅不動産の売出しまたは売出し開始広告が新聞各紙に毎日載ります。その多くは1ページ全部を使った全面広告です。ディベロッパー1社だけが広告を載せている日よりも複数社が載せている日の方が多いので、1日に何社もの高級住宅不動産広告を目にすることになります。

この種の売り出される高級住宅不動産には、コンドミニアムもあるし、土地付き住宅もあります。全面広告を出すくらいですから、住宅不動産を高、中、低の3つの価格帯に分ければ、当然ながら高価格帯の物件ばかりです。

マレーシアの不動産、とりわけ住宅不動産は、一般にディベロッパーが販売してから建てるという方式です。この方式は、ディベロッパーがひとたび資金繰りなどの困難に面すると、建設プロジェクトの遅延または放棄という事態を引き起こします。過去、例えば1997年98年の東南アジア経済危機の時など、数多くの住宅開発プロジェクト(何百ものプロジェクト)が遅延、放棄されました。

この際、住宅不動産購入を契約した人たちに被害が即及びます。その理由は、多くの購入者は銀行ローンなどを組んでいるため、銀行への支払いはプロジェクト遅延でも続行しなければならないからであり、また現金購入した人にとってはディベロッパーからの返金はまず期待できないということです。プロジェクトが放棄されたら、それまで支払った金が戻らないのはいうまでもありません。

何年か前からこの方式を修正するべく、ディベロッパーがプロジェクト開発の保証金としてごく一部の資金を当局に預けさせる制度が取り入れられましたが、その金額はその対象プロジェクト開発総額から言えば微々たるものなので、購入者側には依然としてプロジェクト遅延と放棄の場合のリスクが厳然とあります。

住宅開発プロジェクトの遅延と放棄はマレーシア人の不動産に興味ある人なら誰でも知っていることですが、2000年頃から続くマレーシア経済全体の好調さから、新規住宅開発プロジェクトは、年によって多少の波はあろうとも、毎年数多く打ち出されます。
上記で述べたように、高額物件ほど目立つ大きな広告を出すので、ほとんど毎日どこかで新規住宅開発プロジェクトが発表されているかのように感じるほどです。

しかしユニット価格RM 100万を超すような超高額物件を購入できるような層は、住宅購入者の上位5%程度だそうです。RM 50万以上の高額物件の場合でも、購買者層のせいぜい10%強、多目に見積もっても20%には達しないでしょう。

世帯月収RM 3千以下の低所得層には、新聞の一面広告に載るような住宅不動産はまったく縁がありません。こういうマレーシア社会の実情も知っていただきたいとイントラアジアは願っており、『マレーシアの新聞の記事から』ブログでは、時々こういったニュースも載せています。

さてマレーシアマスコミには数多くの住宅不動産関連ニュースが載ります。そこで今年1月2月に掲載された中から、興味をより引いた数個の記事を紹介しておきましょう。


【首都圏の住宅価格統計 -2012年第3四半期】

財務省翼下にある、全国不動産情報センターが発表した、 2012年第3四半期のマレーシア住宅価格指数に関する数字です。

連邦直轄領クアラルンプールの指数は、四半期毎の比較で第2四半期が 0.8%下落、第3四半期が 3%も下落しました。この結果平均住宅価格は 第1四半期が RM517,195 、第2四半期が RM513,008 、第3四半期が RM497,535 になりました。これに大きく寄与したのは、テラスハウス平均価格の下落、マイナス4.2%、です、RM524,013 から RM501,859になった。 
これに関してクアラルンプール中心地域である Mukim Kuala Lumpurと Mukim Ampangだけを見ると、4.2%下落して RM592,565 から RM567,651になった。

次にスランゴール州に関しては、2012年第3四半期は 2011年第1四半期以来の下落をみました。この結果平均住宅価格は第2の RM378,484 から第3の RM372,4995 になりました。

ある業界筋は説明する、「この理由は、住宅価格の上昇が早すぎて人々の収入のペースを超えたからです。」
またデベロッパーの Allstones Group Asiaの議長は主張する、「不動産価格が新しい年になってこれ以上下がるとは思わない。でも上がるとも思いません。」 「こうしたことから、デベロッパーはとりわけ新規物件に対して、家具を無料で追加する、第3者への賃貸を保障する、サービス料免除、利子をデベロッパーが負担するプログラム、などの方策で対処していくことでしょう。」

また別の業界関係者は、価格が高騰期であった2010年から2012年にかけて売り出された新規物件に関して市場の動向ではより悲観的に見ていると、予測を語る。「売り出された物件が2年から3年かけて建築された後、それらの物件の価値は将来見込まれる賃貸からの利益、転売価格、売りたい主の販売力、に依存しすぎている。」 「全国不動産情報センターが提供する住宅着工のデータによれば、供給が大きく増えるのは2013年から2015年です。」

Intraasia のコメント:不動産投資する人たちはこういった市場統計や動向も知っておいた方がいいでしょう。 住宅価格が常に上昇し続け、賃貸からの利益が必ず見込まれるなどと信じ込む人たちはどこにでもいるようですね。平均価格というのはあまり実態を示さないですが、それでもクアラルンプールではいかに住宅価格が高くなっているかがあらためて確認できます。


【ジョーホール州南部の Iskandar Malaysiaでは不動産市場も好調】

(国とジョーホール州が積極的に推し進めているジョーホール州南部の経済開発地域・特区である Iskandar Malaysia では種々の開発が進行しています。)
そこでジョーホール州の不動産市場は今年も好調が続くであろうと、不動産と住宅デベロッパー協会のジョーホール州支部会長は述べます。「2012年の良い感じが2013年も続くでしょう。 支部会員の業者の多くは2012年に発売した不動産への反響は良い、それは今年も続くと答えています。」

「Iskandar Malaysiaはこの6年順調に発展している。ジョーホール州南部の不動産市場風景に大きな変化ももたらしています。」 「不動産と住宅デベロッパー協会のジョーホール州支部が行った展示販売会に2009年から2012年まで参加したデベロッパーの数字をまとめると、毎年好調な売り上げを記録している。例えば 2010年4月の展示会での総売り上げは RM 1億4千万、 2011年5月では RM 3億8千万、2012年5月は RM 6億1千万でした。」 「2012年11月の展示会ではRM 6億7千万です。」 「Iskandar Malaysia がジョーホール州のジョーホール州南部の住宅価格を 2009年から2012年までに10%から20%押し上げることに貢献している。だから新規販売でも好調です。」

「とはいえIskandar Malaysia内の住宅価格は依然としてクアラルンプール圏とペナン島のそれよりも低い。 Iskandar Malaysiaには今後開発用の広大な土地があります。」

Intraasiaのコメント:経済ページに Iskandar Malaysiaの話題が途切れることはないぐらいです。つい最近ナジブ首相がヨーロッパ訪問時に明らかにした、Itochu Steel が巨大投資を決めたというニュースもこの Iskandar Malaysia内が対象地です。 工業、商業、教育、医療、住宅というように多分野での新規開発を掲げて、積極的に外資導入を図っており、同時に国内からの投資も呼んでいる。 

よって時流に乗れる業者や住民や外国の投資者からは好評価が続く、しかし時流に乗れないような層の人たちには住宅価格や物価が上がるだけというような批判も生んでいる?または現れそうです。


【ペナン島の南西部も住宅デベロッパーがどんどん開発に着手している】

住宅デベロッパーはペナン州の発展地区としてペナン島の南西部、つまり Relau, Batu Maung, Bukit Jambul, Bayan Lepas, Sungai Nibong, Teluk Kembar, Sungai Ara に目を向けています。南西部でも土地の値段が上がっているにも関わらず、デベロッパーはコンドミニアム開発を発表しています。 こういう新開発の住居のユニット価格は RM 45万以上です。最近ではこの価格は”手の届く範囲”だとみなされています。

ペナン州で大きな不動産開発を進める、Ideal Property Development 会社の最高経営責任者は語る、「土地と建設費用の高騰にも関わらず、デベロッパーが南西部で、ユニット価格RM 45万から67万の範囲で住宅開発するのはまだ可能です、こういう価格は最近のペナン島では妥当だと考えられている。」

ペナン島南西部における、現在の新コンドミニアム価格は1平方フィートあたりRM 450です。つまり(標準的な広さである)千平方フィートならRM 45万になる。 島のBatu Maung から本土側のBatu Kwang を結ぶ第2ペナン大橋の建設が進行中であり、2013年中に完成します。そこで南西部の住宅価格はさらに値上がりするとみられています。
(注:第2ペナン大橋に関しては、イントラアジアのホームページ内のペナン州案内ページで2012年から写真付きで紹介しています)

現在の住宅ローン利率、4.25%程度、を考慮すると、ユニット価格 RM 45万を購入する住宅購入者の月収はRM 6千から8千は必要でしょう。「ペナン州の被雇用者中の正規雇用中間層の月給は平均してRM 3千から4千です」 とペナン州にある銀行の住宅ローン担当者は言う。「従ってこうした新規物件用の住宅ローン申請用紙及び住居購入の売買契約書に、契約者として2名または3名の名前が記入されるのは普通です。」 先ほどの最高経営責任者もこれを肯定して、「住宅不動産購入時の売買契約書に、2人、3人の名が記入されるのは珍しいことではない。」

ペナン島南西部では、国内大手デベロッパーの1つ Mah Singが Batu Maungで 広さ35ヘクタールの土地に総開発費RM 20億の Southbay City プロジェクトを進行中で、今後も5,6年間続きます。2012年に同社が売出しを発表した Southbay Plaza 住居スイートは1平方フィート当たりRM 850からの値が付いています。

今年だけでクアラルンプールとペナンの住宅デベロッパーが Bayan Lepasと Sungai Ara で総投資額 RM 41億の住宅開発を始めます。

Ideal Property Development 会社はBayan Lepasと Sungai Araにおいて 今後5年間で RM 33億相当の開発計画とのことです。その内コンドミニアムはBayan Lepas で2千ユニットなど計 3500ユニット。 同社は主たるプロジェクトの付随として(義務である)低コストアパート 1300ユニット分も建設します、こちらは広さ50平米で価格 RM 42,000です。
(注:低コスト住宅は低所得者用のいわば公的な住宅であり、外国人には全く関係がない)

国内有数の大手不動産 SP Setia は新規開発プロジェクトとして、Bayan Lepas では RM 3億ほどでコンドミニアム 434ユニット、及び Relau ではRM 6億でコンドミニアム 800ユニットを今年着手しました。コンドミニアムはどれも 1平方フィートあたり RM 450になる、 ユニット面積は900平方フィートから1500平方フィートの範囲、と同社は説明する。
同社が5年前に開始した Bayan Lepas のプロジェクトでの土地付き住宅の価格は、当時の価格RM 65万が現在では中古市場でRM 100万に値上がりしています。

Intraasia のコメント:第2ペナン大橋は交通面だけでなく、南西部の不動産市場に大きな影響を与えていることがわかります。Batu Maungはこれまでは地理上だけでなく捉え方として、ペナン島のかなり外れ地であった地区のはずです。2012年にイントラアジアは Batu Maung へ橋建設の様子を見に行ったとき驚いたのは、既に完成しているすごく高級な住宅の一画を目にしたからです。それが上記のSouthbayプロジェクトの一つだと後日知りました。 今後もどんどん開発されるようです。 

デベロッパーはプロジェクトを決めると広告して売り出す、そして実際に建つのは数年後です。開発する不動産価格の示し方として、平方フィートあたりいくらというのが標準です、大体11倍すると平米の価格になる。 この種の高級住宅不動産と低コスト住宅との巨大な格差をご覧ください。RM 45万が”手の届く範囲”という意味は、あくまでも中流層の中以上を念頭に置いているからですね。