国とジョーホール州が積極的に推し進めているジョーホール州南部の経済開発地域・特区である Iskandar Malaysia のニュースはほとんど毎日ぐらい新聞に載ります。時々経済面だけでなく一般ニューとしても載るくらいであり、Iskandar Malaysiaはマレーシアの現在最も注目すべき新たな発展地域だとみなされています。
Iskandar Malaysiaがこれほど注目されるようになったのは、この2、3年ぐらいのことでしょう。そこで今回の記事では、Iskandar Malaysia、とりわけその住宅不動産面に関して、2013年3月にマスコミに載ったいくつかのニュース記事を選び載せます。
またブログ掲載タイトルと日付を改めて、ジョーホール州及びジョーホールバルについて、住宅不動産の統計数字を使ってIskandar Malaysiaを別の面から眺めてみます。
注:当ブログでは全ての情報はマレーシアの新聞、官庁、マスコミが発表する、載せる一次情報を基にしています。
【 Iskandar Malaysia とは何か】
マハティール政権後、政府は国内の複数の広域地域(経済回廊という呼称が使われている)における新たな開発と発展を計画しました。その最初の広域地域として指定されたのが、Iskandar Malaysiaです。これが発表されたのはアブドラー内閣時代の2006年11月で、実際に開発に着手したのは2007年です。
Iskandar Malaysiaの立案、宣伝、運営などに関して中枢の役目を担っているのが、政府設立の法人である、Iskandar Regional Development Authority (略称IRDA) です。
Iskandar Malaysiamの特徴
・単なる国家主導のプロジェクトではなく、ジョーホール州政府と州スルタンがプロジェクト全体に非常に関与している。(名称自体が前州スルタンの名, Iskandar, から取っている)
・ジョーホール州がシンガポールと近接していることから、シンガポール要素がたいへん大きい。
・国外からの投資を積極的に呼び込んでおり、シンガポールはいうまもでなく、アラブ圏、中国、韓国、欧州、もちろん日本からも、投資が約束され、また実際に投資が始まっている。既にいくつかの投資プロジェクトは完成して、ビジネスを展開している。
・電気、水道、情報通信、交通網といったインフラを十分に整備し、工業、港湾物流、住宅、教育・研究、金融サービス、商業、医療サービス、観光、といった諸面での開発が目的となっている。
・Iskandar Malaysia内の人口と1人当たりの国内総生産高: 2006年時点で 160万人、US$14,790, 2025年の目標数値 300万人、US$31,100
・Iskandar Malaysiaを計画通り発展させていくには、Iskandar Malaysia内の国内総生産高の伸び率を2025年まで毎年年率8%(!)という高率を維持させていく必要がある。
とまとめることができるでしょう。
具体的にジョーホール州のどの部分が Iskandar Malaysiaであるかは、次の図をご覧ください。Iskandar Malaysia の面積は2217平方Kmであり、一般にシンガポールの面積の3倍という表現が使われています。Iskandar Malaysia に占める面積を見ると、州都ジョーホールバル以外の地域の面積の方が広い。
Iskandar Malaysiaは5つの開発地域に分かれている:
・ジョーホールバル市中心部:金融分野など
・Nusajaya : 不動産開発ではここが最大となる。教育、医療分野などの開発。
・Western Gate開発:大きな港湾開発であるTanjung Pelepas が中心。
・Eastern Gate開発:製造業、石油化学などの分野。Pasir Gudang が中心地。
・Senai-Skudai: 物流と製造業、観光業を主体とする開発。スナイ空港がある。
【Iskandar Malaysiaにおける住宅不動産】
それでは当ブログの性格上住宅不動産だけに対象を絞ります。
Iskandar Malaysia内の住宅不動産に関して論じた複数の新聞記事からそれぞれ抜粋して訳して紹介します。(いずれも2013年3月に新聞に載ったもの)
Iskandar Malaysiaではこの半年ほどの間に不動産価格で急騰が起きています。マレーシア政府とシンガポール政府との関係がより友好的な様相を示すにつれて、さらにいくつかのインフラプロジェクトが完成したこともあり、興味と期待が沸き起こってきました。
不動産への興味がこの2年の間にこれほど増えたのはこれまで経験したことのない現象だと、マレーシアの不動産業者もシンガポールの不動産業者も口を合わせて言う。とりわけこの半年が顕著です。
こうしたことの内でどれほどが誇大な宣伝だろうか? そしてどれくらいが事実なのだろうか?
不動産代理業者が楽観過ぎることも、販売数を水増ししていることも時にあるが、ある大手不動産会社の幹部は言う、「この何か月間は問い合わせがより増えており、住宅購入への強い関心がある。(不動産の)資本価値の増加もあります。」
Iskandar Malaysiaに建つことになる住宅・コンドミニアムのショールームでは平日でさえ忙しくなった。シンガポールでマレーシア側が開いた、マレーシア不動産展示会は大入りでした。
人気ある住宅プロジェクトにおける堅調な需要は確かです、例えばSenibong Cove, Straits View Residences のようなプロジェクトでは土地付き住宅はすでに売り切れました。
住宅不動産の面では、Nusajaya が注目を浴びている。
前出のある大手不動産会社の幹部は言う、「その内とりわけ関心を引き付けるのは、Puteri Harbourプロジェクトです。このプロジェクトは、豪華なウオーターフロントビラ、コンドミニアム、サービスアパート、ホテル、商業施設というように様々な建設が計画されている。」
「Nusajayaが関心を呼ぶ点の1つに、新しい国際的なスクールの設立計画もある。これはシンガポールのエキスパトリエイトらの興味を引いた。」
その他の人気ある地区では、Danga Bay と Permas Jaya のウオーターフロント住宅です。「ウオーターフロント住宅はその限られた数とライフスタイル概念で際立つ。」
ジョーホール州のある不動産会社幹部の説明からです:
Ledang Heights での土地付き一軒家用土地の価格
2006年の時点で1平方フィートあたりRM 25-30
2012年6月時点ではRM 60-80に値上がりし、2013年3月にはRM 100-120にも急騰した。
「非常に強い関心があり同時に投機の要素もあるようにみえる。」「ジョーホール州の不動産価格は1998年から2006年まではかなり停滞していた。この2年ほどの不動産価格の上昇は目を見張るものがある。」
Nusajayaでは住宅不動産の購入者の60%ぐらいは外国人であり、一方ジョーホールバルではそれが40%くらいです。2006年から2007年の2年間に売り出された高層住宅を見ると、価格が平方フィートあたりRM 350が RM 1200に値上がりした。
「デベロッパーや建設会社やコンサルタントはIskandar Malaysia に起こっているブームで得をしてきましたが、一方賃金生活者は不動産価格の高騰、とりわけ身の回りで起きている値上がり、を心配している。」とジョーホール州にある会社 CB Richard Ellis Sdn Bhd の取締役は主張する。
「こういう現象がジョーホールバル市中心部、Nusajaya、Kulaijaya で起きている。新しく売出される物件だけが価格急騰している。一般人は依然として、州内のPasir Gudang や Kulai では一般的な平屋建てテラスハウス(リンクハウス)を中古市場でRM 13万から15万で買うことができます。」
シンガポールを基盤にする不動産会社の住宅プロジェクト部門長は次のような見方を披露する、「Iskandar Malaysiaでの状況は、早期に購入した人は既にお金を儲けたので誰もが乗り遅れまいという状態に似ている。」
投資者予備軍の人たちが関心を持っているのは、安全面、引き渡される住宅の品質が確かなものであること、供給過剰の可能性、といったことです。
「建設プロジェクトがあまりにも次々と発表されるので、供給過剰の心配が実際におきています。これはとりわけコンドミニアムのユニット数(戸数)及びそれが再販売価格と賃貸価格に及ぼす影響に関してです。」
彼はそこで一般人に向けて、評判の良いきちんとした建設歴を持つデベロッパーから購入するように、とアドバイスしています。「土地と土地付き不動産は良い投資対象です。土地は限られている、よって価格はより回復力に富む。」
「Iskandar Malaysia 内に住宅を購入するとき、投資者はユニークな特徴を考慮すべきです、例えばウオーターフロント住宅です。これは海岸部に沿った場所にだけ建てられる。確かに価格はより高いが、その割増価格は払うだけの価値がある。なぜならそういった住宅はアピール度が高く、賃貸料や再販売価格を高く設定できる、つまり限定された供給数から高い需要がある。」
投資者が持ち出す問題に次のようなものがある:つじつまがあわないこと、情報などの不透明さ、官僚的ありかた。
最高級クラスのコンドミニアムで建設中または計画中のものの数に関して、彼は言う、「ジョーホール州のマレーシア人からの需要だけでは今後市場に出回る供給数を満たすには不十分でしょう。」 「供給過剰は潜在的な問題です。それに適切に取り組まないと、プロジェクトに重大な波紋を起こすことになるでしょう。Iskandar Malaysia の長期的な成功はマレーシア人とシンガポール人の双方にかかっています。」
「Iskandar Malaysiaの住宅に対する購入意欲は、地理的近接さと価値判断の面からシンガポール人が抜きんでている。」 彼はまた、他に購入意欲が高いのはとりわけクアラルンプールからだとみる。さらにまた外国からの潜在的な購入関心もあります、例えば中国、日本、インドからです。
Danga Bayに大きな中国デベロッパーが参加することになり、これは投資したり、マレーシアに来て住むことになる中国人が増える前奏曲だと見なせます。多くの日本人はゴルフ場に関連した住宅プロジェクトにおいて購買主で且つ住居主になる。
有名な不動産コンサルタント会社Rahim &Co は主張する、「Iskandar Malaysiaの不動産に対する投資者の関心と投資欲は、単なる誇大な宣伝ではなく現実となっている。」
同社幹部は説明して、「ジョーホール州と国際的の両方の不動産市場はIskandar Malaysia のビジョンに対して3年から5年前より現在の方がよりオープンに見ている。」 さらなる成長の機会は、Iskandar Malaysiaの絶えず変化するイメージと相まって、それ自身にある。」
Pinewood Iskandar Malaysia Studioや Khazanah Temasek Urban Wellness Centre のようないくつものプロジェクトが完成すれば、このことは明白になるでしょう。 「市場の確信はより強まっている」
投資家にさらなる興味を起こしている Iskandar Malaysiaの不動産開発に関して、2つのリサーチ会社間に異なる見方がある。
ジョーホール州の経済開発地域である Iskandar Malaysiaでは最近不動産開発の発表が相次ぎまた土地取引も話題を呼んでいます。そこで投資家たちの新たな興味を起こしている、と2つのリサーチ会社が発表しています。
Maybank IB リサーチのアナリストは言う、「価格の勢いと需要は続くでしょう、外国からの投資家は引き続き増えている。 シンガポール人投資家は、1年前と比べた Iskandar Malaysiaにおけるインフラの発展具合と目に見える発展の調子に印象を良くしている。」 「彼らはIskandar Malaysiaの持つ将来的可能性を強気にみている、そしてシンガポールでの不動産価格の限りない高騰から恩恵を受けていると思っている。」
「焦点は今、Nusajaya のライフスタイル不動産プロジェクト開発にある。 Danga Bay はまだ埋め立て工事が進行中です。」 大デベロッパーSP Setia がBukit Indahaで開発中のSky Breezeは1平方フィート当たりRM 550で売出され、1か月で売り切れたとのことです。「土地付き住宅は新規でも中古市場でも好調です。」
一方別のリサーチ会社 PublicInvest Research はその公表記事で、Iskandar Malaysiaに示される持続できる需要に疑問符を呈しています。「Iskandar Malaysiaの可能性にもかかわらず、Iskandar Malaysiaの面積2217平方㎞の大きさが意味するのは、最近の販売は好調であっても需要はその内に普通になるでしょう。 シンガポール政府が最近施行したシンガポール不動産への抑制策がIskandar Malaysiaでの興味を引き起こしている。」
「ただ推測すれば、Iskandar Malaysiaの不動産への需要は、クアラルンプールとシンガポールで販売が成就すると期待されるのよりも長くかかるでしょう。」 「現在 1ユニットRM 50万以上の物件において販売数は、ジョーホール州では約1千ユニットです、一方スランゴール州では1万8千ユニット、クアラルンプールでは1万ユニットです。」 「もし賃貸からの収入が、最近発売された物件の基準価格に満たなければ、基本原則が長い目では優勢になるでしょう。そうして高価格の勢いは継続するのが難しくなる。」
以上複数の新聞記事から抜粋。
【Intraasiaのひとこと】
業界人の発言・見方を基にした記事であり、こういう記事が大多数を占める。 Iskandar Malaysia内における住宅不動産開発の盛んな状況が感じられることでしょう。概して好意的な捉え方になるのは、業界人として当然のことと言えそうです。一方供給過剰を心配する論点もあることを、読者の皆さんの中で興味をお持ちの方は留意しておかれた方がいいのではないでしょうか。
マレーシア観光省は2013年3月末になって、マレーシアマイセカンドホームプログラムへの2012年新規参加者数とこれまでの累計から成る統計を発表しました。
当ブログ記事で用いる数字は全て、観光省翼下であるMM2H Centre(マレーシアマイセカンドホームセンター)からの出典です。
なお2012年にマレーシアマイセカンドホームプログラム当局は、どういうわけか国別統計を公表するのを取りやめたが、今年になって国別統計もまた載せるようになりました。国別統計を隠す必要はないはずなので、結構な公表姿勢の変更です。
【マレーシアマイセカンドホームプログラム参加者統計の最新データ】
2012年の特徴
- プログラムが”マレーシアマイセカンドホーム”と改定された2002年以来最高の新規参加者数を記録した:世界各国からの合計 3227人
- 2002年からの各国新規参加者数累計が2万人台の大台を超えた:20430人
- 2012年の国別新規参加者数で、日本が2年連続最多国となった:816人
- 日本としてプログラム新規参加者数において、過去最高の年間新規参加者数を記録した(国として過去最高は2005年にバングラデシュが記録した852人)
それではテーマを分けてみていきます、そしてイントラアジアの分析とコメントを付け加えておきます。
A. プログラム新規参加者総数(プログラム参加の承認を受けた、世界各国からの新規参加者数)年別統計
2002年:818人、2003年:1645人、2004年:1917人、2005年:2615人、2006年:1729人、
2007年:1503人、2008年:1512人、2009年:1578人、2010年:1499人、2011年:2387人、
2012年:3227人、
イントラアジアのひとこと
2005年はその前後に比べて異常に参加者数が多かった年です。その後当局は規則や審査で多少の修正を行いました。 2012年はその過去最多参加者数年を抜いたわけです。
B. 2012年にプログラム参加の承認を受けた、新規参加者数の国別統計 トップ10
1位:日本 816人、2位:中国 731人、3位:バングラデシュ 388人、
4位:イラン 201人、5位:英国 125人、6位:パキスタン 100人、7位:オーストラリア 97人、
8位:台湾 85人、9位:韓国 83人、9位:シンガポール 83人、
イントラアジアのひとこと
2011年と2012年のトップ10に入っている国名は同じです。つまり10位以内では国によって順位の変化はあるが、トップ10はこの10か国が占めていることに変わりはない。
C. ダントツに参加者数の多いトップ3か国である日本と中国とバングラデシュを比べます(カッコ内の数字はその年の新規参加者総数に占める割合):
日本:2011年が423人 (17.7%)、2012年 816人(25.2%)、対2011年の伸び率 92.9%
中国:2011年が405人 (16.9%)、2012年 731人 (22.7%)、対2011年の伸び率 80.5%
バングラデシュ:2011年が276人 (11.6%)、2012年 388人 (12.0%)、対2011年の伸び率 40.6%
イントラアジアのひとこと
2012年は日本と中国の2か国だけで、全参加者数の約半数(48%)を占めるというかなり偏った傾向になりました。 これは2005年にバングラデシュと中国だけで全参加者数の52%も占めた例に近いものです。
D. 日本人新規参加者数(プログラム参加の承認を受けた人数)の推移
2002年:49人、2003年:99人、2004年:42人、2005年:87人、2006年:157人、2007年:198人、
2008年:210人、2009年:169人、2010年:195人、2011年:423人、2012年:816人
2012年を月別にすると
1月 42人、2月 83人、3月 99人、4月 49人、5月 47人、6月 69人、
7月 65人、8月 104人、9月 69人、10月84人、11月 70人、12月 35人、
イントラアジアのひとこと
12月は世界各国からの参加者数も年間で最少人数の月となっている。
日本人の新規参加者数は2010年までは大よそ漸増という形であったのが、2011年から一挙に対前年比で倍増という驚くべき増加を記録している。
マレーシア観光省発表の外国人旅行者のマレーシア訪問数統計において、日本人訪問者数を歴年で調べると、対前年比で倍増などという年はない。
マレーシアマイセカンドホームプログラム新規参加者数でのこの2年の増加率には正直驚きます。
E. 2002年から2012年までの新規参加者数の累計を国別で統計
1位:中国 3588人、2位:バングラデシュ 2470人、3位:日本 2445人、
4位:英国 1914人、5位:イラン 1238人、
6位以下はいずれも千人以下:シンガポール、台湾、パキスタン、韓国、インド
【イントラアジアの分析とコメント】
上位3か国(中国とバングラデシュと日本)だけで、11年間の参加者総数20430人の42%も占める。
この数字にマレーシアマイセカンドホームプログラムの特徴がよく現れていると言える。
プログラムはこれまで11年間を通して、さらに直近の2年間はより顕著に、決して世界広くさまざまな国からの参加者から成るのではなく、かなり限られた国からの参加者が圧倒的大多数を占めている。具体的には、トップ10か国の参加者累計が全体の4分の3を占める。
この参加者傾向をマレーシア当局は果たして今後変えていこうとするのだろうか?それとも全体的な参加者人数だけにこだわり参加国の偏りを気にしないのであろうか?
もちろん現時点では誰にもわかりませんね。
マレーシアマイセカンドホームプログラムは、元々は現役を引退した富裕な外国人対象に、長期滞在を許可することでマレーシアに住み、お金を十分に使ってもらおうという狙いでした。5年、10年と済めば、たとえ住居を購入しなくても高級な住居の賃借料だけでもかなりの支出になる。もちろんプログラム参加者による住居購入は大いに期待されている。それゆえに、その後プログラム参加者が住宅ローンを申請できるようにもなった。
主な変更点の中には、当局の許可を得れば、参加者は特定の仕事に限定的に就くことができるというような規定も加わった。つまりプログラム対象者の拡大です。ただこの種の変更はプログラムの性格を歪める面も隠し切れない。
観光省とマレーシアマイセカンドホームセンターは、プログラム推進のためにいろんな機会を捉えて多くの予算を使っているようであり、マレーシアマイセカンドホームプログラムのことを主要国においても広報活動をしているはずです。
しかしながら上記 A. が示すように、各国からの新規参加者総数は2003年から2010年までの8年間ではあまり変化していなかった(2005年だけは例外)。新規参加者数が急増したのは2011年と2012年です。その大きな貢献要因は日本と中国からの参加者急増です。
つまり観光省とマレーシアマイセカンドホームセンターはプログラム参加者国の多様化という面では成功している、とは言い難いのです。
プログラム新規参加者数の面で、トップ10か国がほぼ固定化しており、さらに上位3か国でその年の参加者数の50数パーセントも占めるという状況は、今後変わるのだろうか? そして観光省とマレーシアマイセカンドホームセンターはそのために何らかの新たな手、例えば審査基準の見直しとか厳格化など、を打つのであろうか?
2013年の日本人のプログラム新規参加者数はどれくらいのレベルになるのでしょうか、興味あるところです。
2012年の潮流を維持して今年も800人、900人というような最多レベルの新規参加者になるのだろうか? それとも400人、500人のレベル(つまり2011年の水準)、それでもかなり多い人数です、に落ち着くのだろうか?
観光省が統計データを発表する毎に、当ブログで紹介していきますよ。