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マレーシア マイセカンドホーム  -シニア世代の海外ロングステイ-

マレーシアにロングステイする”マレーシアマイセカンドホームプログラム”の情報と解説のブログ。最新更新 2017年4月

マレーシアマイセカンドホームプログラム参加者は期間10年の社会訪問パスがもらえる

2011年12月21日 | 規定・条件及びその解説
【社会訪問パスの説明】
マレーシアマイセカンドホームプログラムでは、プログラムに申請して参加を承認された人には社会訪問パス(Social Visit Pass)が与えられます。つまりこのパスを持っていることで、具体的には参加者が所持するパスポートに捺される、参加者はマレーシアに長期滞在することができるわけです。

ところで社会訪問パスはビザではありませんよ、ビザというのは入国のための査証です。”マレーシアマイセカンドホームビザ”なんてものは存在しませんし、形容矛盾です。いい加減なことを書いてる人たちの話に注意しましょう。

社会訪問パスは労働に従事する、雇用される、ビジネスや商売を行う、といったことが禁止されているパスです。一般にマレーシアを旅行・観光のために訪問する、友人・知人・家族を訪ねるために入国する外国人が授与されるパス、つまり滞在許可証です。

注:マレーシアマイセカンドホームプログラムでは、参加者の内で当局から許可を受けた人だけは特定の雇用者の下で限定時間数のパートタイム労働に従事することができる、という1種の例外規定がある。

マレーシア内務省翼下のImigresen は、外国人の国籍によって社会訪問パスを与える滞在期間をそれぞれ定めています。日本人の場合は最長90日です。ですからほとんどの日本人旅行者はマレーシア入国時に90日間有効の社会訪問パス(Social Visit Pass)をパスポートに捺されるはずです。しかし外国人訪問者にとって、その社会訪問パスにおいて最長期間を認めてもらうのは権利ではありません、そこで日本人であっても、中には60日であったり、30日であったりする例も出てきます。

出入国検査場では Imigresen 係官の判断によって、ある外国人入国者に滞在許可証(パス)を与える、与えない、その許可期間をどれだけにするかが決まります。これはマレーシアであれ、日本であれ、タイであれ、細部や一部用語の違いはあっても概ね同じですね。

社会訪問パスは10年経過したら更新ができる】

マレーシアマイセカンドホームプログラムの公式サイトには
「(授与した)社会訪問パスは当初10年間になる、そしてその社会訪問パスは更新することができる。」
と書かれています。

イントラアジア注:この滞在許可証を与える権限を持つ役所は Imigresen であり、観光省翼下のマレーシアマイセカンドホームプログラム当局ではありません。ですからPutrajaya にあるマレーシアマイセカンドホームセンターの中にImigresenの出張所があり、Imigresen 係官が常駐しているのです。マレーシアマイセカンドホームプログラム当局とImigresen の役割と権限の違いを混同しないようにしましょう。

【パスポートを変更・更新した場合の手続き】

a. パスポートを変更したことで手続きをする際は、プログラム参加者本人が Imgigresen(の本庁、州本部)へ行かなければなりません。

イントラアジア注:いつもながらの舌足らずの文章です。原文では単にImigresen と書かれているが、これでは不十分なので補って訳しました。こういった外国人対象の特定事項を扱えるのは Imigresen のどの支所・支庁でもいいということにはなりません。半島の場合は Putrajaya にある本庁、サバ州での参加者はコタキナバルのImigresen本部、サラワク州での参加者はクチンのImigresen 本部に限るとのことです。

b. その際その者(プログラム参加者)は次の書類を持参する必要がある、同時に支払いも伴います:
・古いパスポートと新しいパスポート
・新しいパスポートの複写
・IM 12 書式
・社会訪問パスの料金として1年につきRM 90を Imigresen宛てに支払う
・定期預金証書

注書き:最初にプログラム参加を認められた際、その保持するパスポートの有効期限が10年より短かったために社会訪問パスの年数が丸々10年間もらえなかったプログラム参加者がいます。そういう方の場合、上記の手続きに従うことで、新しいパスポートに変更・更新した時に残りの年数分の社会訪問パスがもらえます。

イントラアジア注:プログラム参加の承認が降りた時点でパスポートの残り有効期限が丸々10年あるという人は少ないでしょうから、これは多くの日本人参加者に関係することだといえますね。

【追記(12月30日):疑問または不明瞭な点がある】

マレーシアマイセカンドホームプログラム公式サイトに載っている”新しく申請”というページの最後の方に次のように書かれている:
15.社会訪問パスの料金は1年あたり RM 90:社会訪問パスはパスポートの有効期限に基いて与えます(最長10年)。
以上

ところでこのページの提出先住所は未だに(2011年12月末においても)
Malaysia My Second Home Centre、Ministry of Tourism, Malaysia
Level 23, Menara Dato' Onn  Putra World Trade Centre
50695 Kuala Lumpur
という旧住所になっている。いつもながらマレーシアマイセカンドホームプログラム当局は公式サイトに載せている自身の情報に鈍感です。

一方”更新というページには次のように載っている:
更新 - 5年経過後

a. (更新する)申請者は本人が Imgigresen本庁または最初に承認を出したその Imigresen州本部へ行かなければなりません。
b. 必要書類と料金はここでは省略します(Intraasia注)

更新 - 10年経過後

a. (更新する)申請者は本人が Imgigresen本庁へ行かなければなりません。
b. 必要書類と料金はここでは省略します(Intraasia注)
以上

「(授与した)社会訪問パスは当初10年間になる、そしてその社会訪問パスは更新することができる。」と公式サイトに掲げ、且つパスポートの変更・更新を説明したページでは、社会訪問パスは最長10年と書いておきながら、別の箇所である”更新”ページでは 上記のように ”更新 - 5年経過後” と書かかれている。

マレーシアマイセカンドホームプログラム公式サイトにおける、この矛盾したともいえる不明瞭な記述は、プログラムに興味を持つまたは直接申請を考えている人たちに疑問、困惑を与えることになります。

公式サイトの基準である英文及びその構成と内容が不十分、時には不正確、であることを、イントラアジアは当ブログでしばしば苦言を呈しています。規定文というのは二重解釈の可能性やあいまいさ、重要事項の言及漏れはあってはなりません。ここで指摘したのはその典型的な一例ですね。

ということでそのうちにまた Putrajaya のマレーシアマイセカンドホームセンターを訪れて、疑問点を確認しなければなりませんなあ。

【イントラアジアから年末のあいさつ】
今年1年当ブログを訪問していただきありがとうございました。
2011年はマレーシアマイセカンドホームプログラムへの日本人新規参加者が大幅に増えるという喜ばしい年になりました。来年も日本人新規参加者がこの調子を継続していきますように。

そして当ブログにおきましては、引き続きイントラアジアならではの切り口で、及び正確で詳しい説明・解説をモットーに来年も更新していきます。2012年も当ブログをどうぞよろしく。


マレーシアマイセカンドホームプログラムへの新規参加者数が2011年は大幅に増えている

2011年12月04日 | 参加者数の統計と解説
マレーシアマイセカンドホームプログラムの公式ホームページ(英語)には、その年の国籍別によるプログラム新規参加者数とこれまでの累計を示す統計のページがあります。
注:イントラアジアがマレーシアマイセカンドホームプログラムサイトを参照するときは、公式ホームページの基準である英語サイトだけです。

イントラアジア (Intraasia)はこれまで何回かその統計から主要部を抜き出して解説を加えて、このブログの記事として載せてきました。
その統計ページが今年2011年は半年以上に渡って更新されていませんでしたが、ごく最近になってようやく更新されました。その結果興味深いことが判明しました。それは、日本人参加者数が今年は大幅と言えるほど増えているということです。

【2011年における10月までのプログラム新規参加者数】
さっそく数字をあげてみましょう。

2011年における10月までの日本人のプログラム新規参加者数 306人
内訳:1月 15人、2月 33人、3月 14人、4月 37人、5月 16人、6月 25人、7月 38人、8月 31人、9月 64人、 10月 32人、 11月 未発表、 12月 未発表

10月までで既に300人を越えているという、例年になく多い新規参加者数ですね。この結果国籍別では、中国を抑えて最多新規参加者数国となっています。

2011年における10月までのプログラム新規参加者数 国籍別トップ10: 
日本 306人、中国 281人、イラン 232人、バングラデシュ 221人、英国 118人、
パキスタン 91人、シンガポール 63人、オーストラリア 59人、台湾 48人、韓国 47人、 
世界中からの新規参加者総数 1792人

こうしてみると、トップ4カ国だけで全体の 58%も占めています。その内日本が全体の17%を占めている。マレーシアマイセカンドホームプログラムでは数少ない国の新規参加者だけで全体の過半数を占めている。

【世界各国からの新規参加者数の累計と国籍別の特徴】
マレーシアマイセカンドホームプログラムとなってからの国籍別参加者数の累計 - 2002年から2010年まで:
中国 2452人、 バングラデシュ 1806人、 英国 1636人、 日本 1206人、 イラン 751人、 シンガポール 726人、 台湾 654人、 パキスタン 562人、 インド 581人、韓国 549人
世界中からの参加者の累計総数 14816人

トップ4カ国だけで全体の 48%を占めています。つまり2011年新規参加者数においてトップ4カ国が 58%も占めるというのが、特異な現象・傾向ではないことがわかります。中国とバングラデシュと日本は、2011年10月時点の新規参加者数でもこれまでの累計においてもトップ4カ国になっている。

そこで、日本は全世界参加者の累計総数において全体の 8%になります。2011年10月時点の新規参加者数において17%も占めているということは、例年に比べて2011年は新規参加者が大幅に増大したということがこの点でも明らかですね。

【日本人新規参加者数の推移】
日本のこれまでのプログラム参加者数を示します。
2002年 49人、 2003年 99人、 2004年 42人、 2005年 87人、2006年 157人、2007年 198人、2008年 210人、 2009年 169人、 2010年 195人、

2000年代後半は2000年代前半に比して5割以上増えた、年平均 200人弱というところでした。この傾向からみても、2011年は大幅に増えていることがわかります。

まだあと2ヶ月分の人数が加わりますから、1年間の合計人数は現時点でわかりませんが、350人前後になる可能性は高そうですね。2011年は日本人のマレーシアマイセカンドホームプログラム参加者数において、対前年比で5割を超えて大幅に増え且つこれまでの最高人数を記録した年となります。

【海外ロングステイする日本人にとってのマレーシアマイセカンドホームプログラムを考察する】

日本人の対象年齢層の間で、海外ロングステイに興味を持つ方、近い将来海外ロングステイをしてみようと計画している方が、少しづつ増えているそうですが、具体的にそれを実行に移す方はその何十分の一でしょう。

そこで2011年は、その何十分の1が実数として増加した(つまりパイ自体が幾分大きくなった)からマレーシアをロングステイとして選んだ・選ぶ人が増えたのでしょうか? それとも何十分の1自体は大して変わっていないが(つまりパイの大きさはほぼ同じ)、マレーシアをロングステイ先に選ぶ・選んだ人が目立って増えたのでしょうか?

イントラアジアは日本における海外ロングステイ希望者事情とロングステイ国の選択傾向に疎いので、このあたりの判断はできません。

なぜ日本人のマレーシアマイセカンドホームプログラム参加者数が今年2011年はこれほど増えたのだろうか? 
対前年比または対年平均比で 2,3割程度の増加は年による増減の範疇ですが、5割を軽く超す増加というのは、なにか注目すべき要因があるはずです。イントラアジアにとってそこが興味あるところです。

イントラアジアは長年マレーシアを紹介し、案内し、伝え、論じてきました。その一環としてこのマレーシアマイセカンドホームプログラムブログも主宰しています。ですからロングステイ先としてマレーシアを選ばれる方の増加は喜ばしいことですね。

2001年後半は円高の影響で対リンギット両替の為替率が 1万円=RM400 前後を維持するという、稀にみる好レートを続けています。いうまでもなく、外為市場はごく短期間に下落または上昇する相場の世界ですから、いつまでこの 好レートが続くか誰も保証はできません。

今年2011年に限って言えば、プログラム申請して承認される時期としても好時期だと言っても間違いではないはずです。例えば、日本で保有しているべき流動資産が換算して最低RM 35万必要、義務としてRM 15万の定期預金、滞在当初の費用は多くかかることなどから、1万円=RM400相場は好環境です。

ところでイントラアジアは当ブログの2009年04月21日付け『日本人のマレーシアマイセカンドホーム参加者数を考察する』という記事で、次のような考察を披露しました:
「日本人のマレーシア観光訪問者数をこの10年間で見ると、おおよそ年間30万人から40数万人の間を推移しています。マレーシア観光に要する料金・費用の変化にも関わらず、今後もこの範囲を外れることはなさそうです。その主たる理由は、日本人一般にとってのマレーシア人気があまり変化しそうにないことだといえます。つまりマレーシアへの先入観念とマレーシアのイメージが大きく変わることは考えられないからです。

この分析は、定年後引退後の長期滞在を考えていらっしゃる人たちにも適用できるでしょう。マレーシアを熟知した上で、マレーシアマイセカンドホームプログラムに参加される方は、そうではない方たちよりもずっと少ないと推測されます。つまりある国への先入観とその国のイメージは、結構大きな心理的影響を及ぼすと考えられます。こうした分析を通して、日本人のマレーシアマイセカンドホームプログラムの年間新規参加者数が、将来現在の3倍増、4倍増にもなるというのは非現実的な予測だと、Intraasia は結論付けます。」

以上は引用

2000年代後半は、日本人のプログラム新規参加者数において年間平均200人弱です、つまりこの数字が5年や6年程度で600人、800人にもなるのはありえない、との判断をしました。この記事を書いてから2年半ほど経った現時点でも、イントラアジアはそれは当てはまると思っています。上記に書きました2011年の傾向を踏まえても、あと数年で年間 500人を超えるのは難しいのではないでしょうか。

ただし前にも書いた次のことを前提条件として付記します:
「マレーシアマイセカンドホームプログラム当局は、申請条件の厳格化と審査のあり方の見直しを随時しているようです。これまでも時々起こったように、政府の方針変更と当局の思惑しだいで申請条件と審査のあり方いつでも変わりうる。」 従って「マレーシア当局がマレーシアマイセカンドホームプログラムの申請条件と審査において大きく”下方にぶれ”を起こせば(条件の大幅緩和)、日本人参加者の数がこの予想値をかなり超すこともありえるでしょう。」


予測の当否はいずれわかることとして、日本人プログラム新規参加者数が今年2011年は大幅に増えた傾向を、2012年も維持して欲しいものです。いやイントラアジアがそう願わなくても、すでに日本人ロングステイ者・希望者の間にマレーシアに向かう潮流が強くなっているのかもしれませんね。