マレーシア マイセカンドホーム  -シニア世代の海外ロングステイ-

マレーシアにロングステイする”マレーシアマイセカンドホームプログラム”の情報と解説のブログ。最新更新 2017年4月

クアラルンプール圏の住宅写真と地図の連載、 シリーズ第5回

2013年12月21日 | マレーシアの住居知識と情報

これまで 『クアラルンプール圏の住宅写真と地図の連載』 を既に第1回から第4回まで掲載しました。

初めてご覧になる方は、まず始めに2013年2月19日付け記事-『クアラルンプール圏及びペナン島の住宅写真と地図の連載を始めました』をご覧ください。当ブログページ左側にあるカテゴリーの中から ”マレーシアの住居知識と情報” をクリックすると見つけやすいですよ。

【Picasa ウエブアルバムの閲覧にあたって】

閲覧のための説明です:

  • 当ブログの記事内にPicasa ウエブアルバムの都市写真シリーズへのリンクを示します。
  • そのタイトル(写真と地図、シリーズ何回)をクリックすると別ページで開きます。
  • Picasaのメンバーに登録していなくても、もちろん閲覧できる。
  • 写真を1枚づつクリックすると、その地理位置がGoogle 地図でわかる。
  • 地図は閲覧者が拡大したり位置を移動することができますので、読者の見やすい形でご覧になれます。
  • 写真をスライドショーにして連続してみることもできる。
  • 全ての写真には短い説明を付けました。
  • 詳しいことは、ウエブ上で Picasa のヘルプをクリックして知ることもできる。


 『クアラルンプール圏の住宅写真と地図の連載シリーズ』 は閲覧だけなら特に細かな Picasa操作知識は要りませんので、誰でも容易に閲覧できます。

注意点
1.Picasa ウエブアルバムでは閲覧者のOSまたはブラウザーの種類を判断して、自動的にカタカナが一部表示される仕組みになっている。これは非常におせっかいな機能です。カタカナ読みは間違いが多いので一切無視してください。(おそらく何語であれ一律に英語読みするプログラムになっていることから、マレーシアにおける発音とかけ離れている)
2.Goole マップは決して最新地図情報を示していません。クアラルンプール圏だけを見ても比較的最近の情報と思える地域部分もあれば、5年以上前ではなかろうかと思えるような地域部分も一杯あります。ペナン島も同様です。最近の新興開発地・施設はほとんど表示されていないと考えておいた方が無難です。

この点を踏まえた上で、Googleマップは大いに有用な場所知識を与えてくれます。

【クアラルンプール圏の住宅写真と地図、 シリーズ第5回】

クアラルンプール圏の住宅写真と地図 - シリーズ第5回


【イントラアジアのひとこと】
クアラルンプール圏に限りませんが、住宅写真と地図 シリーズで掲載している写真は全て、イントラアジアが公共交通機関のバス、電車を使って移動し、徒歩で歩き回って撮影した写真です。
自家用車やタクシーに乗らないと行けないような撮影場所はありません。つまり一部の遠景ズーム写真を除いて、被写体になっている住居や目印のショッピングセンターなどは全て、徒歩、バス、電車で到達できます。

 

【年末にあたってのあいさつ】

当ブログの読者の皆さん、今年1年ご愛読ありがとうございました。当ブログを始めてご覧になった方は、左欄にある”カテゴリー”をクリックっして順にゆっくりご覧ください。

当ブログは以前から記事内で次のように時々強調しています:
”ロングステイ地ではその地のスタイルにできるだけまたはある程度は馴染もうとされる方、日本人コミュニティーと付かず離れずに暮らしたい方”、 ”マスコミや業者が創り出している海外ロングステイのイメイージにこだわらない人” を応援します。
”日本人コミュニティー内だけで暮らすつもり、暮らしたい”場合のことは扱いません。
21世紀の現代は携帯電話、スマートフォン、ネット接続パソコンを使えば、(隣近所ではない)離れている在マレーシアの日本人とも容易につながりは持てますよね。
以上

当ブログはこういう方たちを念頭に置きながら、マレーシアマイセカンドホームプログラムを詳細に解説し、最新情報と分析を加えています。さらにマレーシアの当局や業界が発表する統計、ニュースを基にした住宅不動産情報とその説明及びイントラアジアの撮った住宅写真もかなりの文量載せています。
またマレーシア滞在生活を、1人の住民としての立場と経験から案内し紹介しています。

2013年のマレーシアマイセカンドホームプログラム新規参加者統計において、現時点の最新情報である10か月間の日本人参加者数は573人です。この数は2012年より減っていますが、それでも毎月60人近い方が参加されているわけです。

2013年後半は更なる円安傾向が漸進的に進んで12月は対リンギット為替で 3.0の水準に限りなく近づいている。この円安基調はこの先かなり長期間続くだろうという観測が多いようですから、もはや1万円を両替してRM 400を得た時代は夢になり、RM 300という為替水準であらゆることを考えなければなりません。まさに円安は両刃の剣ですね。

シニア世代及びシニア前世代の方で海外での長期滞在を考える方は珍しくない時代になったようです。とはいえ実際に行動に移されるのは、その何十分の1いや何百分の1程度に過ぎないことでしょう。そんな時、マレーシアでロングステイは有望な選択ですよと、イントラアジアはお勧めの心を込めてこのブログを運営しています。

2014年も当ブログは更新を続けていきます。ご期待ください。

2013年12月下旬
イントラアジア

【 Intraasia から2016年8月末のお知らせ】
Google が Picasa ウェブ アルバム利用者に次のようなお知らせ(抜粋)を送ってきました。
2016 年 5 月 1 日をもって、Picasa ウェブ アルバムはサービスを終了します。
ご利用いただけなくなるリンク
・ウェブサイトに埋め込まれたスライドショー。
・ウェブサイトに埋め込まれた Picasa ウェブ アルバムのアルバムや写真

Picasa ウェブ アルバムのサービス終了後は、以下の機能をご利用ください。
・あらゆるアルバムやメタデータはアルバム アーカイブからご覧いただけます。

ということで、当ブログで掲載している『クアラルンプール圏/ ペナン島の住宅写真と地図の連載シリーズ』でリンクしている Picasa ウェブ アルバム は全て無効となりました。写真の説明、Googleマップ上への位置表示などのデータは全て抹消されたようで、もう見ることができません。

唯一残されたデータは、アルバム アーカイブに自動移行された住宅の写真だけです。つまり『住宅写真と地図の連載シリーズ』における情報は全ての住宅写真が閲覧できるが、説明もマップもありません。

 Picasa ウェブ アルバムは何年か前に、Googleが買収して翼下に収めました。その数年後 Googleは廃止を決めた。Web サービスの存廃や変更は頻繁であることが知られているように、提供元企業の恣意的判断下にあるということを示す一例ですね。

 


マレーシアマイセカンドホームプログラムの変節と参加条件の改正を考察する

2013年12月01日 | 総論と分析と考察

2002年から始まったマレーシアマイセカンドホームプログラムは年を経る中で多少変節してきました。
これは最近になって初めて起きたことではなく、2000年代の中頃にも起きた。そしてその変節の背後にはプログラム当局側及び各国の申請者側の双方の要因があると言えます。

読者の方々は、当ブログの記事 『マレーシアマイセカンドホームプログラムの2013年9か月間の新規参加者数』 の最後にあるイントラアジアのコメント部分を再度ご覧ください。
2003年から2005年にかけて中国またはバングラデシュからの新規参加者数が驚くほど増え且つ新規参加者総数の圧倒的多数を占めた数年間の後、プログラム当局は申請条件と規定を一部改正した、つまり厳しくした。

そして2011年から既に兆候が現れていた中国と日本の2か国による新規参加者の半数を占める寡占状態、そして今年2013年は中国1か国による新規参加者数が3分の1も占めるという状況が起きている。
本来の狙いとは幾分またはかなり違う形の新規参加者が増えているであろうことが、この急増を反映した推移及びマレーシアマスコミの報道、とりわけ住宅不動産業界に関連したニュース、から推測できます。

後述するように、住宅デベロッパーのような業界はこういう現象をなんら問題視せずむしろ歓迎しているかもしれませんが、マレーシアマイセカンドホームプログラムの本来の理念と観点から捉えたら、決して好ましい現象とは思えない。

観光省及びマレーシアマイセカンドホームプログラム当局がこの状況を傍観しているとすれば、マレーシアマイセカンドホームプログラムは本来の理念を失いかけたまたは理念を変えたプログラムと言ってもいいでしょう。

注:本来の理念とは、定年などで仕事または事業・商売を引退して老後を自国ではなく他国で過ごす、裕福な外国人をマレーシアに引き付けようというもの。


【プログラムの変節を起こしている様々な要因】
では説明していきましょう。いくつかの点をあげます。

1. 現在の申請条件には依然としていわば瑕疵がある。

申請条件の中から抜粋しますと、例えば:
「50歳以上の申請者は、流動資産が RM 35万あり及びマレーシア国外を源泉とする月収が RM 1万あることを示す条件に適合しなければなりません。
申請者は経済状況の証明として現在の預金口座の認証謄本を提出する必要があります。そのために直近3ヶ月間の口座取引明細書を提出し、その際各月の口座残高が RM 350,000 (35万リンギット)を下回らないことが必要です。」

この条件では、たった3か月間の口座取引証明で足りる。この短い月数であれば、誰かから金を借りて一時的に口座に入れておくことができる人またはそうする人はいるだろうと、考えても可笑しくない。そういう方策が難しくない国は世界には間違いなくあるでしょう、どことは言いませんが。

2. 前にも書いたように、マレーシアマイセカンドホームプログラムの公開されている規定と条件は詳細には書かれていない、保険証券のように規定を網羅したものではない。

参照:『マレーシアマイセカンドホームセンターで質問した結果明らかになったこと - その3』- 2012年3月11日付け記事内で次のように指摘しておきました:
「なぜなら公式サイト及びその発行文書は緻密な条件・規定を網羅したものではなく、世界各国からの申請者・申請希望者に対して最大公約数的に対応するためのものであり、運用上はマレーシアマイセカンドホーム当局内の審査委員会が審査して判断するというあり方です。」

だからイントラアジアは2011年から2012年にかけて、何回もPutrajaya にあるマレーシアマイセカンドホームセンターに足を運び、細かな点を問いただして、その内容を当ブログで書きました。

3. プログラム当局が参加申請を審査する際、審査のぶれがあるまたは起こりえる。これはプログラム開始時からのことです。

参照:上記の『マレーシアマイセカンドホームセンターで質問した結果明らかになったこと - その3』記事でさらに次のように指摘しました:
「経時変化としての審査のぶれもあるまたは起こりえるでしょう。また申請者の国籍は様々ですからその個人事情とお国事情は異なる、よってその申請書類の記載内容において微妙な点や条件・規定で触れていない点をどう判断するかは審査委員会にかかっています。」

4. 外的状況の変化がある。
マレーシア国内と国を取り巻く状況は、当然年月とともに少しずつ変化している。
つい最近マレーシア政府は、外国人が購入できる住宅不動産の最低価格をRM 100万に引き上げると発表した。 これは国内における中高級不動産市場の過熱気味の状況を鑑みたものである。参照:『マレーシア政府が実施する/した、中高級住宅不動産市場に対する3つの過熱抑制策』 -2013年11月6日付け記事をご覧ください。

5. マレーシア政府及びプログラム当局自体が、この10年の間に申請条件と滞在規定を変更または拡充させることでプログラムに参加する対象層を広げており、本来の理念は既に建前化しているかのように思われる。
要するに、プログラム参加条件さえ満たせば、誰でも歓迎という態度になっている。

6. プログラム新規参加者に本来の参加者像とは異なる像が増えていることが推測される。注:この点に関しては下段で論じます。


こうした要因とこの数年の新規参加者の傾向を基にすれば、そして当局になんらかの問題意識が起これば、近い将来マレーシアマイセカンドホームプログラムの条件と規定に多少の見直しが浮かびあがっても、不思議ではない。なぜならプログラムの条件と規定はこれまでにも変更されてきたし、変更一切不可なものではないからです。

あくまでもプログラム当局と観光省のトップが近年の新規参加者の状況と傾向をどう捉えるかに大きく掛かっている。同時に政府指導者がマレーシアマイセカンドホームプログラムをどのように発展させていくかの方針を変えるかどうかによる。

よって外部の者があれこれ推測しても、結局のところはごく少数の意思決定者の判断次第です。プログラムの条件と規定の改正に関する推測はあくまでも外部者の推測にすぎない。

【プログラムが本来想定したのとは異なる参加者像を持った人たちの増加傾向が推測される】

2003年から2005年にかけて及びこの数年のプログラムの新規参加者の像を推測すると、恐らく、プログラムが本来想定した人たちとは違う人たちがかなり混じっていると思われる。 

ところで住宅デベロッパー業界は、高級住宅を購入する層としてプログラム参加者の一部に大いに期待している。住宅デベロッパーと不動産代理業者にとってプログラム参加者は高額物件の購買可能客たることを望まれている。州政府幹部や連邦政府幹部の中には、デベロッパーと同じような観点を述べる人たちも珍しくない。
イントラアジアは長年マレーシアを観察している専門者ですから、こうしたマレーシアマスコミ上での発言・記事をよく目にします(日本語の二次情報は一切関知しません)。

要するに、マレーシアマイセカンドホームプログラムとはいったいどういう人たちを主たる対象とするのかの理念がぐらついている。

高級な住宅に投資するために、何か別の目的で長期滞在するために、ビジネスを立ち上げる方策の一つとして、参加するひとたちをより増やしていくことで、プログラムを変節させる、または拡大していくのか? それとも引退・定年者の第二の我が家プログラムに徹するのだろうか?
マレーシア当局は現状を追認していくのであれば、それも一つのあり方ですから、理念を変更しそれをはっきりと打ち出すべきです。

【参加条件の改正と審査基準の見直しはこれまでにもあったし今後もあるだろう】

第3者としてイントラアジアはこのように観察し、捉えています。しかしながら、どういうあり方が良い、良くないを論じてもあまり意味がありません、マレーシア指導層とプログラム当局のトップが判断したものを、プログラム参加者・参加希望者側はそのまま受けいれるしかないのです。その一方、検討した結果参加しないという選択も当然ある。

なお当局によって参加条件と規定が見直されれば、その新たに打ち出された条件と規則に対してまた何らかの抜け道探しも始まることでしょう。これは全然不思議ではありません、なぜならどんな世界にもこの種の外国人優遇政策を本来の目的外で利用しようとする人はいるのであり、同時にプログラム代理業者はビジネスチャンスとして捉えていることから、プログラムの理念などどうでもよいだろう。

日本人の参加希望者にとって、近い将来プログラムの参加条件などが変更される、内部の審査基準に見直しがある、かどうかが気になるのは当然でしょう。ただ上記で強調したように、しょせん決めるのはあくまでもマレーシアのごく少数の意思決定者です。これはマレーシアの政治や官僚システムの常である。そのごく少数意思決定者がどのような決定を下すか、今の段階で事前にわかるわけはありませんね。