ADD?先生の発達障害児 教育応援サイト

ADD?傾向のある塾教師がADHDやアスペルガー症候群の子にどうかかわり教えたらいいのか模索していくブログです。

自閉症のふたごちゃん♪ 社会性の発達を助ける 2

2008-11-02 08:39:08 | ADHD
ふたりは今次の課題にチャレンジ中です。

虹色教室で、ちゃんが、お菓子の家のドールハウスを指差して
要求しました。取ってあげると、ちゃんが遊び出し、
ちゃんは、無表情のままその場を離れました。

ここでは、「私が取ってもらったから私のだよ」という主張が
必要だったのですが、ちゃんとちゃんは、
どちらも心の境界線があいまいで、相手がしているのを見ると
自分がしていると勘違いしているように見えるシーンがたくさんあります。
遊んでいる時、「自分」というのが、
きちんとないのです。

定型発達の子はオムツの頃から、物の取り合いをしたり、イケズをしたり、
けちんぼしておもちゃを貸さなかったりして、親御さんを悩ませます。
実は、これは心がきちんと発達していないと
できない高度な能力です。
自閉症の子に「それは自分のものだから、取られたらいや」
「返して欲しい」「自分のだから、貸したくない」という気持ちを
育てて、他人と自分のちがいに気付かせていくのは
とても難しいです。
子どもの心の中に何が育っていないのか気付いて、
言葉やジェスチャーで見本をしるしながら、
ひとつひとつ教えていかなければなりません。

何かができたとき、「上手!!」と褒めて、
ぱちぱち手を叩いても、
なぜ手を叩いているのか理由がわからず、
無関心な様子で、ふら~っとその場を離れようとするちゃんに、
オーバーに本人にも万歳をさせながら、褒めることを繰り返していると、

できた大人の「上手!ばんざーい」に少し関心を持つ
自分も万歳をしてニコニコ笑う

ということができるようになりました。
こんなことまで教えるの…???
というひとつひとつの気持ちを、
しっかり認識できるようになると、
人への関心が高まり、褒められたいからする行動、
相手を遊びの世界に誘う行動、
などが見られるようになり、
この日も、お絵かき、ぬりえ、切り紙などに積極的に
取り組んでくれました。

ただ教えるのではなくて、

何ができていないのか、わかっていないのか、どんな気持ちが認識できていないのか、をていねいに観察することが、
子どもを最も成長させてくれるものを育てるコツだと思います。

これは、高機能自閉症やアスペルガー症候群の子に何かを教えるときにも
言えることですね

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自閉症のふたごちゃん♪ 社会性の発達を助ける

2008-11-02 08:38:39 | 自閉症児の親子レッスン
5歳になったふたごちゃん。
4歳の時に比べて、ずいぶん成長したように思えます。
どこが変わったかと言えば、何か欲求があるときは、
こちらの目を見て話せるようになったことです。
本当によく目が合うようになりました。

相手の目を見て話す

は、自然に身についたものではなくて、ふたごちゃんのお母さんの努力の
たまものです。
ふたごちゃんは、壁や家具に視線を注いだまま、
「お母さん、○○~!!」と欲しいもの(ジュースなど)を欲求していました。
ふたごちゃんのお母さんはそういうときは、
すぐに聞いてあげたいのをぐっと我慢して、知らんふりして、
きちんと目を見て言えたときに
要求をかなえてあげていました。
(ヒントを与えて、目をみるようにうながします)

そうやって繰り返し学習する中で、

声を出す時に相手の目を見る

ということができるようになってきました。
そして、人の目を見て、欲求を出すようになったことで、
コミュニケーションの質が上がり、
他にもさまざまなことを学べるようになってきました。

ふたごちゃんのひとり…ちゃんは、人への興味が高まり、
小学生のお兄ちゃんに引っ付いて回り、
さまざまなまねっこをするようになりました。
そのため、かつてついていた診断名が
少し軽いものになったそうです。

次回に続きます♪
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