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ADD?傾向のある塾教師がADHDやアスペルガー症候群の子にどうかかわり教えたらいいのか模索していくブログです。

LDの子は 知的発達に問題がない子?(2)

2007-08-03 12:55:20 | LD
前回は
LD児は 頭は悪くないのだけれど
学習のための基本的なスキルを
身につけるのが難しい…という話でした。

どうして難しいかというと
神経心理学的観点からいうと
☆右脳と左脳
☆耳
☆目
☆メタ認知
に問題があるらしいのです。

問題と言っても
耳が悪いって 聞こえにくいの…?
というわかりやすいものでは ありません。

ふつうの人は
音のあふれた場所でも
必要な音だけ拾って聞ける…という便利機能を持っていて
自分でも意識せずに使っています。
しかし LDの子は
この機能が
すごく弱いらしいのです。

前に 子どもの頃の私は
とても忘れ物が多かったことを書きましたが
正確には 忘れたのではなく
先生の話を聞いていなかった…
騒がしい教室の中で
先生の声が 拾えなかった…という
入力時のミスが原因でした。

そして今でも
くつろいでいる時に
テレビのついている部屋で
本を読んでいたりすると
子どもが話しかけていても
聞こえていません。
「無視したー。」という文句あたりから聞こえ始め
それまで聞こえていた音を頭の中で再現し
とんちんかんな答えを返してしまいます。
そこで「お母さんはいつも 聞いていない!!」
という苦情を言われるはめになります。

けれど耳が悪いのかというと
子ども時代も音の微妙な中間音まで聞き分け
「耳コピー」が得意でした。
息子もまた「耳コピー」人間2代目で
ピアノを習ったこともないのに
聞いただけで
いきなり両手で
ピアノがひけたりする
ぼんやりくん。
この世界は なかなか奥が深いようです。

そして目の問題も
耳同様 見えない…という単純なものでは ないようです。
☆2重に見える     (複視)
☆両眼をうまく使えない    
☆動いてるものを目で追えない(追視)
☆1っか所をじっと見ていられない(注視)
と???な症状の数々。

絵とその背景(図と地)を
見分けられないから
行間の詰まった本は読むのがつらい…のだとか。

それと これもふつうの人にはついている
便利な機能のひとつに
「あ」という字を
大きく書いても 小さく書いても
下手な人が書いても
「あ!」とわかる
今もパソコンが苦手とする
一定の特徴を持つ形を
1つの意味のあるものとして
認知する能力が弱い子が
LD児にはいるらしい。

それでは
読み書きの習得の困難も
うなずけます。


あと目と手の協応が苦手。

これも ふつうの人には
目から入った情報で
すばやく次の行動の調節ができる
というロボットにつけるとしたら
いったいいくらかかるんだろう??というような
高度な機能がついていますが
LDの子はここが弱い。

だから不器用なのですね。

そして 字が とても汚い…


ここまで読んでくださってありがとうございます。それでは 具体的な対応策は次回に書きますね。

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LDの子は 知的発達に問題がない子?

2007-08-03 09:13:21 | LD
LD つまり学習障害の子は
知的発達に問題がないのだと ききます。

話す 読む 計算する 推論する など限定で
マスターしたり
使ったりが
ものすごーく困難!!

繰り返しますが
できないのでは ないのです。
マスターするのに
とても 手間がかかるのです。

原因は 中すい神経系の機能に
CTやMRIでも発見できないくらい
軽ーい異常があるから起こるそうです。

でも現実には
学校の勉強についていけないので
頭が悪いんじゃないか…と
誤解を受けている子は多いようです。

でも
何度やっても できないようでも
決して 頭が悪いわけでは ありません。

LDの子は
すごく損なことに
一番 学習の土台となる部分で
つまずいてしまいます。
「基本的スキル」が身につきにくいからです。

次には そのつまずきのせいで
ついていけなくなる…
ついていけないから投げやりになる…
という悪循環。

メガネや補聴器が発達していなかった昔には
目が悪い子も
耳の悪い子も
LDの子と同じ問題にぶつかっていたはずです。

LDには めがねや補聴器といった道具のかわりに

「特別な教育指導」が必要です!

ここまで読んでいただきありがとうございます。
では 続きは次回に書きますね。

イラストは「数えきれない太陽」から。テーマは「飛翔」
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