
ここは重介護の人も暮らしてはる住宅なんで、
コロナが下火になってきた今も、スタッフは全員マスク着用中。
入居者も、自室から出る時はほとんどの人がマスクつけてる。
私、マスクつけて出るのよう忘れる。
普段からポケットに入れといたりするんやけど、
それも入れ忘れたりする。
んだもんで、玄関付近、出かける時にすぐ目につきそうな位置に、
吊るしとくことにした。

こないだ、
久しぶりにこの吊るしたあるマスク使おと思たら、
ん ?

紐ちぎれてるやん。
実はこういうこと、以前にもあった。
そん時は、私がうっかりして紐ちぎれたままのマスク吊るしたんかと思てた。
けど、今回は~。
というのは最近、うっかり机の上にマスク置いとくと、
こなつが目ざとくそれに飛びつく。
「あ、こら」
慌てて取り返した時には既に、
紐がなくなってる言うことが2,3回あった。
しかも、これまた久々に使おと思た折り畳み傘。

だもんで、今回、
はは~ん、これはきゃつの仕業だな。
紐ちぎれたマスク、容疑者に見せてみる。
「これに見覚えは ?」

容疑者は動揺する様子もなく、
落ち着き払ってスンスンスン。

で、のたもうた。
「はて、なんのことかしら ?」

「‥‥‥‥」
「わたし見てたわよ。
そのマスク受難の一部しじゅー」(by もこ)
