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世界と日本のボーダー文化

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書評 中村文則『王国』(3)

2012年02月19日 | 書評

 犯罪というのは、矢田という男に指示されるままに、ホテルの一室にいき、そこにいる男に眠り薬を飲ませて、

 ベッドの上で裸にして自分と一緒にいるところを写真に撮るというものだ。

 有名人や社会的な要人のスキャンダルを捏造するのだが、「わたし」には、犯罪行為の全貌がつかめない。

 その点では、彼女に指示している矢田にしても、ほとんど同じかもしれない。

 舞台は、若干の例外はあるが、ほとんどすべてが夜の池袋のラブホテル街だ。

「わたし」は、池袋に関して、「この街にはまだ盲点が無数にある」という。

(つづく)

 

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