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書評 栗田大輔『明治発 世界へ!』

2021年12月25日 | 書評
「強さ」の秘密
栗田大輔『明治発 世界へ!』


著者の栗田さんは、明大体育会サッカー部の監督である。

夏の総理大臣杯で5年連続の決勝戦進出を果たし、2年前は冬のインカレを初めとして大学生が獲得できる優勝杯をすべてものにした。

監督歴「6年間でタイトル10個」「プロ50人以上輩出」とオビに謳(うた)われているように、結果をだしつづけている。

だから、これはいま全国の高校生年代のサッカー選手たちがあこがれる明大サッカー部の強さの秘密に迫った、タイムリーな本だ。

だが、栗田さんの本職は一部上場のゼネコンのばりばりの営業マンである。

家庭人でもあり、地域のサッカースクールも経営している。その上、僕が瞠目(どうもく)するのは、選手たちにやる気を起こさせる「教育者」としての姿勢だ。

「大学の四年間で「変化する瞬間」が2〜3回ぐらいあるんです。(中略)私はその瞬間を見逃さないようにしています。ここだと思った瞬間に、相手にズバッと響く話をします」と、栗田さんは語る。

営業活動で磨いた言葉の力を若い選手の「育成」に活かすその手腕は、職場で若い人たちに接している中間管理職の皆さんにも参考になるはずだ。


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