ぐっとつかんで少し放す

　何事も思い通りにはいかないのがものごとの習いである。人は思い入れ、努力し、願い、そして運命に翻弄されて、それを受け入れる。
　今自分が、自分の願いをつかんでいるのか？　もっと力を入れないとすりぬけてしまうのではないか？　違うつかみ方があるいはあるのではないか？
　または、すでに山を過ぎてどうしようもなくなったことと悟り、今更山を後ろにのぼることは出来ない、と物事の手綱をすこし放して息をつくのか。
　そうした感覚をこだわりのある事には持つものである。
　１、もっと強くつかんでいるべきではないか？
　２、やることはやった、少し握る手をゆるめて息をしろ、なのか？
　３、もう十分休んだ。また新たな挑戦に力を入れて行く時期だ。
　これらの三種類のどれかの状態にあるのかを意識して、その状況に応じた生き方をすべきなのだろう。
　思いがかなうのはとても稀なことである。めったにないからこそ、すばらしいのかもしれない。

　それにしてもなんども言うが、人生は思うようにはいかないものである。
　ハグハグ。