さぁ、今日は専門用語的なタイトルから始まりました。
わくわくしますねぇ。
時間軸としては少しさかのぼります。
ミニストックの気密層はポリエチレンフィルム(JIS A 6930対応品)※1を指定してますが、その気密層の連続性を確保しやすいように、鉛直構面※2には構造用合板を使用しています。
専門用語だらけだぁ。
※1 ポリエチレンフィルムとはいわゆるビニールシートと思ってください。ただし、ビニールシートと言っても、それなりに品質に差があります。住宅の気密を確保するためにJIS規格A6930を指定しています。
業界用語でいうとルービニトーシー。
ウソ。
※2 鉛直構面とは壁面における地震や風に耐える部材の事。一番メジャーな部材は筋かいですかね。
そして、水平構面※3にも構造用合板を使用しています。
※3 水平構面とは床面における地震や風に耐える部材の事。なじみはないかもしれません。簡単に言うと、床にも筋かいが必要という事。梁が直交する部分に火打ち梁と言われる斜めの部材を入れますが、それも水平構面の部材の一つ。
ちなみに火打ちとはコレです。
金物だったり、木だったりします。
もう一つちなみにいうと、この水平構面は吹き抜けだろうが階段だろうが容赦なく必要です。
どうしても付けたくないなら、他の床を強くして、それを証明しなければいけません。
構造計算で。
住宅はこの検討がとてもおろそかになりがちです。特に吹き抜けや階段。ちょう注意ポイントです。
話、戻ります。
今回はこのように構造用合板を貼っています。(一部火打ち梁を使用しています。写真の左下)
壁にも床にも構造用合板。
ちなみに、
柱や梁は上から下に力を流す材料。
構造用合板は横からの力を下に流す材料。
役割が決まっています。
ただし、鉛直構面、水平構面の強さは、構造用合板で全部が決まっているわけではありません。
実の所、もう一人の主役はこの構造用合板を打ち付ける釘。
地震の時などに釘が抜ける抜けない、曲がる曲がらないが重要なんです。
だから、指定した釘、打ち付ける間隔、釘を留める強さを現場で確認します。
こんな感じで。(壁)
こんな感じとか。(床用の釘)
全体はこんな感じ。
いい具合に壁の構造用合板と床の構造用合板が連続していて、吹き抜け部分は、火打ち梁で補強しています。
これで、地震や風の力をスムーズに流すことができます。
ん?
はて?
おや?
その割に写真の真ん中には筋かいが見事な×を描いています。
しかも二つ。
釘打ちが面倒になったわけでなく、実は壁に張る構造用合板は、室内では柱の外側に張る分には問題ないのですが、柱の内側に張る場合、床の構造用合板と同時に使う事が原則認められていません。
だから、内部は筋かいにしました。
これで耐震等級2の家の出来上がりです。
追記
今日でブログを始めて丸5年が経ちました。
6年目も全力です。
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