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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

【ministock-14(modern)】ゆとり世代ー現代版最小限住居ー

2024-07-14 09:04:34 | ministock-14(modern)
ユニットバスの下に寝転んでみました。
見たことない景色かと思います。
皆さんが毎日入っているお風呂の下ってこんな感じになっています。
このままここで昼寝もできます。

床下に分電盤やソーラーパネルのパワコンも床下です。

エアコンも床下なので、とにかくお部屋がすっきりします。

SNSや雑誌ではエアコンや分電盤をいかに目立たなくするかの工夫が紹介されていますが、そもそも1階や2階にないのが一番簡単で単純。

半年点検に伺ったんですけど、特に不具合もなく、Tさんも快適に過ごせていますとのこと。

住まいを長持ちさせる条件の一つに「点検しやすい」があると思います。
点検しやすいということは直しやすいということ。

話は逸れますが、最近の自動車は部品交換ではなく、アッセンブリの丸ごと交換が主流なので、整備士の技術力が落ちているという記事を読みました。
真意は分かりませんが、確かに最近の自動車のエンジンルームはそもそもエンジンカバーで覆われていてちょいと部品交換という感じにはなっていません。

かつて乗っていたミニなんて、壊れやすいという評判でしたが、それは単に消耗部品が壊れるだけ。

基本的な消耗品パーツは常に持ち歩いていて、壊れたら自分で直せるから不便に思ったことはありませんでした。
むしろ、自分で直す方が愛着も湧きますし。

そのせいかどうか分かりませんが、自動車の買い替えタイミングは昔よりも短くなっているというのも聞きます。
残クレも一つの原因かなと思いますが、自分で手を入れることがほとんどないので愛着がわきにくいのかもしれません。

また、Tさんからは面白い話も聞きました。
以前は防災には興味がなかったけど、この家に住んでから防災準備についての興味がわいていろいろ調べるようになったとのこと。

少し考えて、家が快適に過ごせているから考え事の幅が広がったのかもしれないとつぶやいていました。

確かにそれはあるかもしれないですね。
快適に過ごせていることで気持ちや体にゆとりが生まれているのかもしれません。
住まいってそんな効果もあるんだなと思いました。

まぁ事実点検しても大した不具合がなかったので、こんな話になったんだと思います。
防災用品は床下に置いておけるので、普段邪魔にもならないから優先順位が低くなることもないんだと思います。

そんな何もない点検の中、ほかにも生活して半年の実態をいろいろ見てきました。
まずは2階のトイレ。
ネイティブディメンションズではトイレの2か所設置はかなりめずらしいんですけど、使い勝手的な興味ではなくそこに仕込んだ予備のトイレットペーパー置き場の様子を見てきました。
並んでる~

そして、どことなく得られる安心感!

先ほどの防災と似た話かもしれませんが、予備を備える優先順位ってそんなに高くないと思います。
しかし、こちらは予備を備えるんじゃなくて「並べたい」という楽しみを目的に変えちゃった使い勝手です。

もう笑っちゃいました。
ライトアップされてるし。(私の提案)
自分で自分がおかしい。

もう一つ。
こちらも普段ネイティブディメンションズではあまりない提案のギャラリーについて。
すごく利用頻度が高いわけではないそうですが、収納スペースが自分のゆとり時間として使えるようになっています。
写真のように親子時間としても今後機会が増えるといいな。

2階の子供部屋もまだまだ全然使う予定がないので、チェアハンモックスペースになっていました。
(ちなみに我が家は家族がいても夫婦二人になっても、ずっと2階の使い道がありません。寝るだけです)
壁のないワンルームスタイルが基本のミニストック。
廊下や吹き抜けと併せて広々と使うことができます。

延べ床面積23坪とは思えない広さです。

これを将来、壁で仕切るもよし、障子で仕切るもよし、カーテンで仕切るもよし、家具で仕切るもよし、

もちろん何もしなくてもよしです。

ちなみに今のところお引き渡し後のミニストックで部屋を仕切りたいというご依頼はまだいただいていません

いつかはご依頼来ると思いますが、絶対仕切らなければいけないというわけでもなく、

家族間がゆるーくつながれる住まいというか、ゆるーくつながれる育て方ができる住まいだと思っています。
私がそんな育て方をしてきたので、もともと子供部屋を仕切る必要がないと思っている方からのご依頼が多いというのが実際のところです。

ちょっと他とは違うゆとりの取り方です。

そして、暮らし方優先で住まいを考える作り方です。


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