
先日の高田散策でのメインイベントは渡邊洋治氏設計の斜めの家を見学するためでした。
戦後の近代建築において、「狂」「奇」「異」といった形容が多く使われている建築家で、その根源は裏日本にあるのではと解釈されています。
上越出身の偉大な建築家が設計した斜めの家は妹夫婦の為の家であり、今年で築40年を迎えます。残念ながら現在は誰も住んでいませんが、2008年までこの家で生活されていました。
また、この斜めの家は氏の死後に存在が知られたため、設計趣旨等が明らかになっておらず謎が多い建物でもあります。

まずはこの特徴的な外観。
もろに斜めです。
そして、何がびっくりかっていうと、普通の住宅街にごくごく普通に建っています。
約80坪の矩形の敷地に当たり前の様に建っていますが、存在感は強烈です。

その斜めの外観をさらに特徴づけているのが、このランダムに配置された窓ですね。
内部も同じように細かな開口が切られています。

こちらが玄関ですが3面オーバーハングの下にあります。
本当に木造か?と思わせる構造ですね。
中に入ると、さすが斜めの家。
外壁がただ斜めではなく、この外観を特徴づけていた斜めの線はすべて内部がスロープでつながっているから。
スロープがそのまま外観になっているのです。
そして、つまり階段のない家です。

こんな感じ。
このスロープが建物の突き当りで折り返すので、

こんな見え方になるんです。
すっごい面白い!
また、内外に切られた開口がとても神秘的な明かりをスロープに届けてくれてます。
このスロープの途中途中に部屋の入口があるので、部屋は少しずつスキップしていて、各部屋の関係性がとても面白かったです。
この段差を利用して気配が感じられる様になっていたり、プライバシーが守られていたり。
とにかく興味深いのが、この建物の存在感は驚くほどに強烈なんですが、その存在感を決定づけているのが、細部のディテールっていうよりは、間と間のつながりの様に思えました。
つまり、図面ではまず表現されない様な部分でこの建物の存在感に圧倒されてきた私。
もう、帰りの車の中でずっと「すげぇ、すげぇ」って言ってました。
加えて、この建物にも裏日本はありました。
とても近代的な建物に見えますが、細部にはこの地域特有の窓の切り方など、豪雪地帯での文化がしっかりと納められています。
捨てていけないものはきちんとある。
これぞ設計です。

これもどうでしょう。
一つの開口に引手が4つ。
何だと思います?

外側から順に、雨戸、ガラス戸、簀戸、障子と並んでいるので、季節に合わせた開口が都合よく出てくる仕組みになっています。
しかも、簡単にメンテナンスできる工夫までもしてあり、機能性にも優れています。

40年前の建物ですが、今でも前衛的で、伝統的で、機能的である続ける姿に本当に圧倒されてしまいました。
この感覚は持ち続けていたいですね。

戦後の近代建築において、「狂」「奇」「異」といった形容が多く使われている建築家で、その根源は裏日本にあるのではと解釈されています。
上越出身の偉大な建築家が設計した斜めの家は妹夫婦の為の家であり、今年で築40年を迎えます。残念ながら現在は誰も住んでいませんが、2008年までこの家で生活されていました。
また、この斜めの家は氏の死後に存在が知られたため、設計趣旨等が明らかになっておらず謎が多い建物でもあります。

まずはこの特徴的な外観。
もろに斜めです。
そして、何がびっくりかっていうと、普通の住宅街にごくごく普通に建っています。
約80坪の矩形の敷地に当たり前の様に建っていますが、存在感は強烈です。

その斜めの外観をさらに特徴づけているのが、このランダムに配置された窓ですね。
内部も同じように細かな開口が切られています。

こちらが玄関ですが3面オーバーハングの下にあります。
本当に木造か?と思わせる構造ですね。
中に入ると、さすが斜めの家。
外壁がただ斜めではなく、この外観を特徴づけていた斜めの線はすべて内部がスロープでつながっているから。
スロープがそのまま外観になっているのです。
そして、つまり階段のない家です。

こんな感じ。
このスロープが建物の突き当りで折り返すので、

こんな見え方になるんです。
すっごい面白い!
また、内外に切られた開口がとても神秘的な明かりをスロープに届けてくれてます。
このスロープの途中途中に部屋の入口があるので、部屋は少しずつスキップしていて、各部屋の関係性がとても面白かったです。
この段差を利用して気配が感じられる様になっていたり、プライバシーが守られていたり。
とにかく興味深いのが、この建物の存在感は驚くほどに強烈なんですが、その存在感を決定づけているのが、細部のディテールっていうよりは、間と間のつながりの様に思えました。
つまり、図面ではまず表現されない様な部分でこの建物の存在感に圧倒されてきた私。
もう、帰りの車の中でずっと「すげぇ、すげぇ」って言ってました。
加えて、この建物にも裏日本はありました。
とても近代的な建物に見えますが、細部にはこの地域特有の窓の切り方など、豪雪地帯での文化がしっかりと納められています。
捨てていけないものはきちんとある。
これぞ設計です。

これもどうでしょう。
一つの開口に引手が4つ。
何だと思います?

外側から順に、雨戸、ガラス戸、簀戸、障子と並んでいるので、季節に合わせた開口が都合よく出てくる仕組みになっています。
しかも、簡単にメンテナンスできる工夫までもしてあり、機能性にも優れています。

40年前の建物ですが、今でも前衛的で、伝統的で、機能的である続ける姿に本当に圧倒されてしまいました。
この感覚は持ち続けていたいですね。

※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます