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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

歴史を肌で感じる

2023-07-08 21:09:27 | 建物探訪
先日住学の番外編に参加してきました。
先月AC15の渡辺さんが私の自宅を見に来てくれた時、渡辺さんの自宅も近々できるんですというお話だったので、住学番外編の開催を打診したところ快く承諾していただきました。

そのお宅とは話を聞いただけでウズウズする内容で、

47年前にMサワホームさんが造成開発した団地内にあるMサワさん自社施工の長屋群の内、一戸を購入してリノベしたんですって言うんです。

それって学生時代の教科書に載ってたような建物って事で、
住宅の工業化が一気に進んだ時代。
ハウスメーカーという黒船が各地に襲来した時代。
まさに歴史なんです。
私のスタイルとはある意味正反対の建物なんですけど、

一周してとにかく格好いいんですよ。
超モダン。

逆になんでMサワホームさんはこの路線を突っ切らなかったんだろうと思っちゃうくらいのとんがり具合で、それを渡辺さんがどのようにリノベしたかというと、
基本そのまま。
元の材料をただ白く塗っただけ。

ところが本当にこれが格好いい。

ファッションとかでリバイバルが流行っていますが、当時のスタイルそのままっていうよりは、多少現代風に味付けされているのが、その当時リアルだった私の印象。

水回りの配置やデザインは、渡辺さん風に一新されているところもあるので

47年前のデザインがとても上手にリバイバルされていて、リスペクトが前面に出つつ、渡辺さんの個性も出ていて、ある意味新築よりも想いが染み込んでいる分、デザインが座っているんですよ。

加えて、各戸にお庭も付いているんですが、道路からは見えない裏の遊歩道に接しているので、すごく自分の世界に没頭できそうなお庭なんです。

番外編に参加したみんながこのエリアに住んでみたい、もしくはこの長屋を自分もリノベしてみたいと思ったはず。

つまり、みんながこの建物を残したいって思ったはず。

この建物のパワーはすごいと思います。
いくつか空き家になっていると聞きました。
築年数も結構な感じですし、長屋ですので、想像以上に安く購入できるようです。
リノベ派の方、いかがでしょうか。
超お勧めです。

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