goo blog サービス終了のお知らせ 

native dimensions blog

新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

【ministock-04】なんとかはなりません。-建築家の小さな自邸-

2020-10-03 22:31:42 | ministock-04
ちょっと空きましたが、ミニストック-04の打ち合わせはちょいちょい進んでいます。

で、その間ずーっと平行線だったのが2階の間取り。
ミニストックシリーズで1階にダイビングがあるパターンにおいて、2階の間取りは今のところ2パターン存在します。

一つが、ミニストック-01や07で採用された個室があるパターン。

もう一つが、ミニストック-05や09、11で採用されたワンルームパターン。

どちらも特徴があって、01(07)の場合は、それなりに個のスペースがあるのが特徴ですが、収納スペースがちと少ない

かたや05(09,11)の場合は、だだっ広い一部屋を自由に間仕切るスタイルで、ウォークインクロゼットがあるので収納力が最大の魅力。

また、01(07)は、1.82mのキャットウォークで最大2列で室内干しするのに対して、05(09,11)は2階の廊下が物干しになっていて、5.46mを一直線に干せるタイプ。

構造的には、01(07)がすごく単純になっていて、05(09,11)はちと複雑

共通しているのは、どちらもマックス4人住まいまでいけるところ。
15坪で4人暮らしとは、まさに最小限住居。

モノが少ない方には01(07)タイプがお勧めですし、
多い方は05(09,11)タイプがいいのかなと考えていて、
我が家の場合は05(09,11)タイプだろうと思っていたんです。

それで、家族に2階の間取りをプレゼンしたんですけど、それが大外れ。
私以外の家族は01(07)タイプがいいんだ!と言い切ります。

理由は、10年も前からそのプランを見ていてシミュレーションが完了しているから、というまさかの理由。

え、でも今の荷物片づけられるの?と聞くと、(私はぽいぽい捨てちゃう派、奥さん、娘はとりあえずどこかに仕舞う派)

知らん。の一言。何とかなるんじゃないの?

え、え、え?

ネイティブディメンションズ全否定の回答。

何とかなるか、ならないかを事前に事細かに検討するのが、ネイティブディメンションズのウリなんですけど・・・

まさか、家族からこの回答が返ってくるとは。

でも、そこで無理矢理言い聞かせるのも、私らしくない。

矛盾を解決するのが、私の仕事。
みんなであれこれパターンを考えながら話し合いました。

まとめると、「ウォークインクロゼットを作りつつ、それなりの個室も作りたい」というのが、みんなの要望。ただし、完全な個室は必要なくて、壁やドアは別にいらないというのが、ちょっと我が家らしいところ。

それは、壁やドアはいらないけど、それなりの囲まれ感が欲しいという実はハードル高めのご要望。

世界一わがままだな。

で、いろいろ考えた結果、一つ修正を加えました。
「収納を作りつつ、それなりの個室も作りたい」にしよう。
ウォークインクロゼットだと、どうしても通路分が無駄になっちゃう。
単なるクロゼットにして、わずかなスペースを整理しなきゃ。

という事で落ち着いた間取りがこちら
ほぼ01(07)のままで、壁面にクロゼットを作るパターン。

結果的にⅬ字型のクロゼットになりますが、長辺側は引き戸で仕切って洗濯したものを収納します。
短辺側は普段着などを収納するスペースにして、使い分けられるようにします。

01(07)の寝室は4.5帖あるんですけど、夫婦で話し合った結果、4.5帖もいらないよね、というのが突破口になりました。
結果、3.5帖くらいの寝室ですが、視野的には4.5帖の吹抜けに面しているので、8帖くらいに感じられます。

また、もう一つの突破口は、そもそも今の生活のままですが、各個室にクロゼットはいらないという感覚。
1か所にまとめた方が洗濯物を片付けやすいですし、オープンな付き合いの我が家にとって洋服が1か所なのはなんの抵抗もないんです。

この2つの要素から、今回の間取りが生まれました。
ちょうど見え隠れする感じや、間接照明のイメージなど、雰囲気良くなりそうです。

奥さんが布団でも構わないと気持ちの変化があったのも大きいかな。

無理難題と思われましたが、やっぱ話し合うとゴールってあるんですよ。
ちょっとずつカタチができてきてます。

ぱっと見ありえなさそうで、実は住みやすい家になりそうです。
住まいづくりは楽しいですね。




コメントを投稿