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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

東孝光先生

2015-08-28 21:50:49 | 建物探訪
このブログでもちょいちょいご登場いただいてます東孝光先生

東先生と言えば塔の家
狭小住宅の先駆けと言われている大先生です。
私も2年前に塔の家を見てきました。
凝縮が凝縮されたような建物。
他の建物にないオーラに圧倒されたのを覚えています。

その東先生が今年の6月に亡くなりました。
残念ですね。


とても温厚な語り口ですが、興味深さからくる観察力は、塔の建物以上に圧倒されたのを覚えています。
写真でも、お施主様から建物の説明を受けながら、様々な質問をいただきました。


まさか私が設計した建物を見に来てくれるなんて、ほんと夢の様な時間でした。

「下屋上の壁の高さはどうやって決めたんですか」

私がこの建物で一番悩んだところを、会うなりの開口一番で質問されました。

「サッシの高さと、白壁の高さ、屋根の大きさ、文句のつけようがないバランスだよ。この高さをどうやって決めたのかを知りたくて、見学に来ました」

こんなにうれしい質問はありません。
一番悩んだところを真っ先に聞いてくれた。

私も会うなり話が止まらなくなりました。

どうしても低くしたいのに、レンジフードの高さやシステムバスの据え付け高さでどうしても下げられない。
1mmでも低くする納まりを考え、1mmでも低く見えるように軒の長さと軒裏の勾配を何通りもシミュレーションして決めた高さなんです。

君はバランス感覚のいい設計士さんなんだね。ありがとう。

全米が泣いた。

嬉しかったなぁ。
褒められた。


隠したくない私の自慢です。

そしてそれに恥じない設計をしていきたいと思います。
狭小住宅で。

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