Pains パリの味

パン屋、ベーカリー作りを応援します。

ベーカーテクノサービス

アップルパイ

2009-08-30 10:34:52 | Weblog

 今、アップルパイを商品構成の中心に据えたカフェをプロデュースしています。

 最近は商品名に**パイとついていても、パイの層が無いパン生地のようなパイが主流で、不必要なしかも変なバター臭が添加され、パイは美味しくない食品であると知らしめている。その様なメーカー、店が多すぎる。クロワッサンも同様です。

 クロワッサンも本来リーンな生地にバターを折り込み、小麦粉の香りとバターの香りを楽しむものであり、口の中でシュワシュワと溶けるその一瞬に両方の風味が味わえる、そこが持ち味です。
 ただ冷凍のクロワッサン生地を焼いているだけの店が多いのでしょう。クロワッサンはイーストを使っていますので、冷凍生地用の生地改良剤を使用します。この冷凍生地用の生地改良剤無しに、長期間冷凍保存は出来ません。不可欠の添加剤、添加物です。この生地改良材は冷凍耐性を改善しますが、生地の物性も変えてしまいます。そのため、食感が悪くなったり、風味が損なわれたりします。

 このカフェを皮切りに、本物だけで経営が成り立つベーカリーとベーカリーカフェを同時に立ち上げています。

 くだらない調理パン、菓子パンを作るパン屋でなく、本物の商品で長く安定した経営が出来る、そしてお客様から信頼されるベーカリーを増やして行きたいと考えています。


ベーカリーカフェ

2009-08-28 08:04:43 | Weblog

 カフェ、東京のカフェは何とも落ち着けない、落ち着けるのは一部のホテルのカフェだけだ。

 フランスのカフェはカウンターとセルフ席及びフルサービスの席に分けられていて、フルサービスの席では落ち着いて自分の世界に浸れる。しかし、東京のカフェの多くはテーブル・床は汚く、埃っぽい。アメリカから入ったブランドはコーヒーが旨くない。コーヒー本来の香りが無い。牛乳で割らなければ飲めないようなコーヒー。

 韓国のカフェより多少ましだが、東京のカフェのレヴェルは悪い。日本はアメリカのコピー、韓国は日本のコピー、このままアメリカ一辺倒でいいのでしょうか。ファーストフード、コンビニを代表とするアメリカ文化を導入しすぎではないですか。フランス駐在から帰り、ハワイへ着任したとき食べ物の不味さに驚きました。

 フランスの香り漂うカフェを展開しようとする方の出現を望みます。

 


元気なパン屋

2009-08-27 08:32:02 | Weblog

 商売繁盛のポイントは客数の伸び、常にお客サンを増やし続ける秘訣はありませんが、外国製のオーブンか国産のオーブンか消費者は気にしていません。

 お客さんの関心は価格と品質・美味しさ、心地よいサービスですね。お客様は、わざわざ足を運び帰りがけにまた来ようと思う、その都度ワクワクさせられる店を求めています。

 そう感じて頂くには、来店時の出迎えの言葉、お帰りの時の言葉が大事であること。商品はまず美味しくなければ、食事パンは品揃えの豊富さ、それに美味しいビノワズリー、これがパン専門店としての最低の条件ではないでしょうか。
 食パンと本物の直焼きパンの豊富な種類が選ぶワクワク感を与え、食べたときに美味しさを感じていただくことで、またあの店へ行こうと気持ちを高揚させるパン、そんなパンを焼くことが必要です。

 今は専門性がお客様をひきつけます。パン屋としての専門性の高さ、これは食パンと直焼きパンが美味しくなければ感じてはいただけません。最近食パンと直焼きパンが美味しいパン屋、少なくなりました。
 珍しさだけでは長くお客様を満足させることは出来ません。店構えも商品も。
 最後に残るのは本物で在ると確信しています。


ベーカリーチェーンの凋落

2009-08-26 13:45:39 | Weblog

 昨日、ドトール・日レスグループによる、サンメリーの買収が発表されました。元は和菓子の「大阪屋」でしたでしょうか。
 一時は、中野、国立などサンジェルマンの目の前に大型店を出店し、目には頑張っていたように映りました。しかし、商品は他社の真似、質の悪い贋作でした。その後はやはり独自の商品が少ないこともあり低迷しておりました。最近はスペイン製か石窯を導入し、郊外型の大型店を出店し客数を増やした時期もありましたが、その窯も使いこなすことが出来ず、石窯で焼いたのかと疑いたくなるようなパンで商売していました。

 パン屋で店舗に1億円超の設備投資、この回収は至難の業です。高級で高価な本物のパンを売るならまだしも、そこら辺のインストアーベーカリーの商品と同等では経営が立ち行かなくなって当たり前です。私にご相談いただければ、その改善策を授け本物を焼ける技術者を育てて差し上げましたが。

 ベーカリー機器は使いこなす技術が備わって初めてパンが焼けます。高価な機材を導入すれば、誰でも満足できるパンが焼けると勘違いしている輩がいかに多いことか、実に嘆かわしい。
 


ベーカリー新規出店

2009-08-24 08:41:03 | Weblog

 ベーカリー・パン屋の新規出店・開店、大きな賭けをする訳ですからパン作りの知識・技術を身につけて開店を考えたら如何ですか。料理教室に通った程度の知識で、天然酵母でパン作れますといっても、しょせん市販の天然酵母もどきを使う悲しさ・

 それでもベーカリーが少なくなり何とか商売になるから料理教室のパン作りのコースが繁盛する。また料理教室は無責任に生徒を集める。

 さらに、パンコーディネーターなどと言う馬鹿げた技術的に何の裏付けも無い資格を乱発する協会が存在します。3日或いは4日の講習でパンについて何がわかりますか。どんな知識・経験が身につきますか。短期間の講習としては呆れた高額の講習費をあき集めて。

 冷凍生地だけで営業する大手製パンメーカーの直営店、立地が良いから商売になる。翌日にはバサバサで食べられないような商品を売り、ヌクヌクと。

 日本では職業選択の自由が保障され誰でもパン屋を開店できます。ただ、確かな技術と知識を持ち合わせた方にベーカリーを開店していただきたい。しかし、このような技術と知識に裏付けされた職人に限って商売が下手で、顧客を増やし、維持すること、売れる商品を開発することが不得意なんです。

 日本人はそこにパン屋が在るからパンを買う、しかし、フランス人はいくら家の近くにパン屋があっても、美味しいと思える好みのパン屋へ足を運ぶ。

 不器用なパン屋を応援します。

 コンビニFC店経営で苦労させているオーナー様、コンビニなど脱退してベーカリーカフェを始めませんか。

 本部だけが儲かるコンビニ、本部のアホな若い社員にへいこら頭を下げ、価格設定も、商品構成・仕入れ、営業時間全て本部に決められ、商売の面白さと醍醐味など全く感じられない、深夜など客は無く、人件費と電気代の垂れ流し、時代に逆行した本部主義。
 末端の各店が苦労し売上の大半を吸い上げられ、借金塗れのコンビニが多いこと。
 下手すると、目と鼻の先に同じブランドのコンビニが開店する。しかも大きく、駐車場つきで、商道徳もモラルも血も涙も無い、オーナー様 挙って新事業を始めましょう。

 ベーカリーも決して楽な商売ではありません。しかし、24時間働かなくてすみます。正月も休めます。ご自分の好きな商品を作れます。価格もご自身で決められます。コンビニの広さ40坪~50坪、ベーカリーカフェに最適な広さです。 


ドゥーフリーザー

2009-08-23 12:25:17 | Weblog

 ベーカリー機器の選択で、オーブンには神経を使い、外国産が良いとか、メーカーを指定する方が最近多くなりました。

 オーブンはメーカーにより癖があり、その癖を理解し長所を上手く利用しながら、欠点を克服することで良いパンを焼くのがプロであります。
 構造的にドイツのオーブンは蒸気の抜けが悪く、ドイツパンを焼くのに適しています。フランスのオーブンは自然に蒸気が抜け、フランスパンのクープが出るように作られています。それぞれ国ごと、地方別に粉が異なり、作るパンが異なり、その条件に合わせたオーブンが作られてきました。現在は、EU内で規格が統一されてきているようですが、ヨーロッパは直焼きが主体で少品種・大量生産、1日中同じ商品を焼いています。そこでオーブン全段同一温度にコントロールするタイプが多い理由がここにあります。

 しかし、日本は多品種少量生産で、菓子パン、フランスパン、食パン、ビノワズリーとこんなに多品種を焼くベーカリーは日本以外ありません。この多品種焼成に対応するには、国産オーブンが適しています。

 国産オーブンではフランスパンの腰持ちが悪いとの指摘もありますが、生地作りで克服し、下火の使い方で立派なバゲットが焼きあがります。

 しかし、オーブンには気を使い、焼きあがるパンの形には敏感になっていても、冷蔵設備には無頓着なベーカリーが実に多いことに驚きます。
 生地の冷やし方、保存方法によって菓子パン、ビノワズリーの品質は大きく左右されることが余り理解されていません。

 ドゥーフリーザーは高価ですが、ここに紹介するドゥーフリーザーは高性能でありながら、価格がリーズナブル、あるメーカーがぼった食っているとしか思えません。
 これまで両者使用して比較しましたが、冷却、霜取り、生地乾燥の低さ、ここに紹介する機材に軍配が上がります。

 


白いパン

2009-08-21 21:54:44 | Weblog
最近山崎パンからクラストの真っ白な食パンが発売されました。なぜクラストの柔らかいパンが人気なのだろうか。

 パンの香り、食欲をそそるパンの香り、それはクラストの褐色の色に関係しています。クラストが褐色になることを、メイラード反応(褐変反応)と言います。このメイラード反応で良い香りとパリパリのクラストが生まれます。

 しかし、大手製パンメーカーの作る食パンが不味く、そのクラストはさらに不味く、そのため食パンのクラストを食べなくなって久しくなりました。そんな習慣がクラストが無い食パンを開発させたのでしょう。上手くない食パンを作ってきた大手パンメーカーが行き先が無くなって仕方なく作った食パン、それが白い食パンです。しかし、低温で焼くためくちゃくちゃで美味しくない、と言うよりパンじゃない。
 今、NHKでハワイを紹介する番組を放送しています。ハワイに居たころを思い出し、懐かしく見入っています。
 そう言えばハワイのバターロールもネチャクチャする食感でした。しかし、クラストはきちっと渇色で香りもありました。
 大手メーカーにはまともな商品、美味しい製品を作る責任があるのでは。

イタリアンバール

2009-08-20 16:20:09 | Weblog

 ミラノのバール、フランスではカフェですが、毎日何度も足を運びコーヒーを飲み、喋り、いつ仕事をしているのかと日本人の私は心配になります。そして仕事が終わるとビール、ワインで一杯。

 ヨーロッパ、豊かです。フランスでは夏1ヶ月の休みが取れます。誰でも。パン屋も1ヶ月休みます。日本の個人のパン屋が夏休み1ヶ月取れますか。
 物価が安いこと、これが特筆すべきことです。食品、交通費、教育費、医療費、この生活に密接に関わる支出が少ない。
 次男が通った幼稚園無料、女房の入院費が無料、メトロ・バスは均一料金。
 農業がしっかりしている国は強い。農産物を輸出できる国は、その農産物を武器に外交が出来る。それにはODAで対応すれば良いと考えているのでしょうか。ODAの元は税金ですが。小麦、トウモロコシ、大豆、鶏肉、白身魚のフライ、ハンバーガーのパテ、これらのほとんどが輸入に頼っています。業務用食材は全て海外生産されたものといっても過言ではありません。

 どこかの国の民主党は農家への戸別保障を公約にあげていますが、そんなことで日本の農業が強くなりますか。天災で短期的な保障は当然ですが、長期的にそんな保障が可能ですか。その前は米国とFTAを締結するなど馬鹿なことを言っていました。日本の農業を潰すつもりでしょうか。生活に困っている方は農業従事者だけではありません。派遣で仕事が無く希望を失った方、大企業の下請けで仕事を切られ、ご自身の年金を会社経営につぎ込んでいる方、こういう方が多いことこの国の政治屋は知らないで。郵政民営化と規制緩和で日本が良くなると言っていたお馬鹿な首相もおりました。そう言えば。おかげで、大企業だけがヌクヌク大きく儲けております。

 国家の基本は農業です。効率良く低コストで良い農産物が生産でき、農業で豊かな生活が出来る農家経営システムを作らなければ国家存亡の危機です。

 日本の社会構造を根底から直さないと、国民が中国、インドへ出稼ぎに行くような状況になりかねません。

 

 


アンジェリーナ

2009-08-19 17:29:14 | Weblog

パリのサロン・ド・テとして有名なアンジェリーナ、モンブラン発祥の店としても有名です。日本のモンブランとは異なり、味が濃く、甘く、価値のあるモンブランであると思います。日本のケーキは水っぽく、味が薄く、糖分控えめが主流で、概して美味しいとは思いません。味のしっかりした美味しいケーキを少し食べた方が、水っぽいケーキをたっぷり食べるより幸せを感じますが、どうでしょうか。

そもそもフランスの植民地にはコーヒーの産地が多く、お茶の産地が無かったことから、紅茶は高級品として扱われていたことで、サロン・ド・テはカフェより高級な場所になったようです。カフェに比べるとアンジェリーナは敷居が高く感じていました。
 仕事が終わると近くのカフェで生ビールを2~3杯飲み、帰宅するのが慣例でした。夏は外のテラスで、パリの夏は青空が綺麗で風が心地よく、ビールが進みました。冬はシャンゼリゼ66番地、Point showに在ったベトナム人の経営するカフェでビールまたはワインが美味しかった記憶があります。
 秋からクリスマスが終わるまで帰りの道路が渋滞するので、シャンゼリゼからポンドセーブルの自宅まで1時間以上かかることが普通でした。そのため、カフェで時間調整していたようなものでした。フランス人に囲まれ、フランス語で仕事することが大変なストレスになっていたようです。車の運転も日本人から見れば乱暴で、特に帰りの運転は気が抜けず大変でした。

そんな毎日の疲れを癒していたのが近くのカフェで、さらに疲れがたまると週末家族を車に乗せてノルマンディーへ旅行に出かけていました。フランスの高速道路は幅が広く、渋滞せず、家からノルマンディーのドゥーヴィルまで350kmほどですが、2時間半で走れ、スカットしてしまいます。定宿もレストランも気使いの必要なく、子供たちも楽しそうで、本当に楽しい週末がそこにありました。それで月曜日からまた仕事が出来るわけです。

コーヒーに合うお菓子は御茶に合うお菓子より味が濃くなるのは当然ですが、フランスのケーキは美味しくて、仕事でなく旅行で行きたいですね。

 


ルーブル

2009-08-14 19:26:17 | Weblog

ルーブル、この近くと言うよりバンドーム広場の近くにある”すし屋 ふじた”美味しくて、格安で、地元のフランス人で溢れかえっていたすし屋 ”ふじた”、最近行きたくなりました。

パリに駐在中、土曜日の7時家族でよく足を運んだすし屋です。子供たちも大好きで、どこのレストランへ行きたいか聞くと必ず”ふじた”と答えが返ってきました。
シャンゼのサンジェルマンで待ち合わせ、アンパンとメロンパンを先に食べさせ、腹を満たしてから”ふじた”へ行きましたが、寿司は別腹でした。

仕事柄フランス料理ばかりの毎日で、和食に飢えた私にとって”ふじた”は砂漠のオアシスでした。阿部さん御世話になりました。女房と来年5月ころ行きます。

パリでは”ふじた”、ハワイ・オアフ島では”与平寿司”、どちらも地元の人たちに人気の店です。