ベーカリー支援、この１年

岩の原ワイン熟成用樽

今年１年、天然酵母及びパン作りの指導とパン屋作りで充実した１年でした。また、中国へ一歩踏み入れた事も大きな収穫でした。
今中国では、美味しいパンを作るために、技術及び製パン理論、材料化学まで貪欲に吸収しようとしています。これまでのいい加減な商品でなく、本物を目指して、います。これは商品だけでなく、店作り、きめ細かなサービス、食品衛生まで全てが日本のレベルに届くよう、懸命に努力している姿が見られます。今月広東省東莞である企業に商品提案と工程の改善を提案しましたが、これまで中国では見られなかった、シュトーレン、パネトーネ、美味しい折パイ、しっとりした食パン等に大変喜んでいただきました。今回提案したシュトーレンはロアモンド池上店でもほぼ同じ配合で作り、完売しました。元々はドイツで配合・製法を学び、日本で２０年間毎年少しずつ改良してきたもので、美味しく無い訳が無い、と自負があり、中国での評価は当然であろうと思っています。

パン屋作りは、ただベーカリーの店舗を作るということではありません。店舗を作るだけなら、ボッタクル事で有名なプロデュース会社が多々存在します。私の言うパンや作りは、良い機材を出来るだけ低価格で提案し、立地に合わせた商品を、その機材と技術レベルに合わせて工程を組みながら、提案し更に改良を加え、更には商品の入れ替えや、新商品を季節ごとに提案する、総合的なパン屋作りを指します。いい加減なラウンド型パンが店内にゴロゴロしているような、しかも機材は中古で、こんな安っぽいパン屋を作る事ではありません。

来年は、中国でパン屋作りに参画することになりますが、日本でももっとパン屋を元気にしたいと願っています。

ロアモンド池上店

雪の高田駅

">今年のクリスマスは記録的な売上となりました。私は上越におり全く生産に携わらず、記録を作ったことは従業員の努力の賜物でしかありません。

シュトーレン、パネトーネは早いうちに完売、例年バゲットが足らずクレームを頂きますが、例年より３０％ほど多く生産した為そのクレームも無く、例年反省しながら迎える年末が晴れやかに思えます。

しかし、客数は例年より少なく、ただ客単価が驚異的な伸びを示しています。値上げもせず、多くのお客様にご来店いただこうと努めて来ましたが、どうも客層の変化が進んだようです。この停滞する景気では。

今年も地方のベーカリー様へ度々お邪魔しました。直営店の売上は容易に上げることが出来ました。１２０％もの伸びを示すベーカリーもあります。しかし、インストアーベーカリーは、売上改善が思うように行かないことが幾つかありました。それは、冷凍生地を使い、人件費を下げるためパート従業員に替え、午前中だけの焼成で夕方まで品揃えをするため、商品が悪いうえ、夕方は冷えたパンしか無い状態です。冷凍生地は冷凍期間を長くして、安定させるため、酸化剤の使用量が多く、老化が早いことが致命的な欠陥です。これで商売していては客離れが進みます。ベーカリーの人件費は大きな問題ですが、人件費だけに捉われていては、客数を伸ばすことは出来ません。人件費が突出しない商品構成と、売価設定、サービスが重要です。特にスーパー、インストアーベーカリーのサービスの悪さ、最近目立ちます。

商売の基本を忘れては売上は作れません。

来年は中国のベーカリーを上場させるため、２月から毎月のように中国へ参りますが、元気なベーカリーを作ること、楽しみです。

ロアモンド池上店は１月２日から営業します。来年も宜しくお願いいたします。

ソフィー高田店開店

工事中の店内と店舗外観

昨日上越から戻りました。昔からクリスマス寒波は度々大雪をもたらしましたが、実際に遭遇してみると雪の多さに驚きました。新店開店準備で２１日に上越に来ましたが、途中の越後湯沢付近の雪から、さぞ多い事と予想してきました。しかし、雪は無く、ほっとしておりましたが、やはり高田市、積もること、積もること。

帰りの湯沢行きが走るのか気懸かりで、２６日は落ち着いて仕事どころではありません。昼頃には一旦雪が上がり、その隙に直江津まで送って頂き、帰ることが出来ましたが、信越線は妙高方面が止まり、除雪が進まぬ様子でした。湯沢行きの”はくたか”が長岡行きに変更となり、長岡で一本遅れの新幹線に乗り帰京出来ました。

今回は１月４日に開店する店舗の設備調整と製法・工程の確認が主な仕事でしたが、想定外のトラブルがありまして、全てを終えることが出来ませんでした。一通り設備が動き、ほぼ開店準備が整いましたが、多少不安を抱えての帰京で、後は店長の腕の見せ所でしょうか。

ソフィー高田店、１月４日開店です。お近くの方、ご来店お待ちいたしております。

岩の原ワイン

上越市、岩の原ワイナリーへご案内いただきました。
ボルドー、ブルゴーニュを好み、国産ワインには特別の思いがありませんが、昨日写真の深雪花（みゆきばな）の美味しさを知りました。フランスワインの様な重みはありませんが、すっきりした、透き通った香りで、質の高いワインに当たりました。

最近風味の抜けてしまったフランスワインの多い中、好みのワインが見つかり、良いクリスマスプレゼントです。

フランス駐在中、ヨーロッパ各地のパン屋を巡り、パンの情報を集めると共に、ワイン産地、シャトーを訪ねてきました。料理、ワイン、パン、及びチーズを訪ねた町々で味わえる貴重な４年間でしたが、今回この上越で同じ体験が出来ました。また、ホテル近くで黒龍江省出身の中国人が経営するラーメン店、万里も探し当て、１年を締めくくる上で、有益な出張になりました。

ただ、報告書と次回コンサルのための資料作りを多く抱え、正月の休みは毎日仕事になりそうです。

上越市高田駅夜景

	Canon SELPHY セルフィー CP800 ホワイト
	クリエーター情報なし
	キヤノン

製品の特徴：
見やすい角度に調整できる2.5型チルト式液晶の搭載
メーカー型番 : CP800（WH)
プリント方式 : 昇華型熱転写方式
解像度 : 300×300dpi



２６日まで上越市にいます。中国から帰国後シュトーレンとパネトーネを急遽作り、上越に来ていますが、雪が無くホットしています。

シュトーレンは本来イーストで醗酵させた醗酵菓子ですが、近年イーストを使わないクバルくシュトーレンが増えています。クバルクシュトーレンはイーストを使わず、ベーキングパウダーで膨張させるため、風味が乏しく老化が早い。良い物を作るなら、イーストを使った、醗酵させたシュトーレンにすべきです。短時間中種で良く、来年は本物を作ってみては如何ですか。

シュトーレンの日持ちの良さ、これが特徴ですが、この優れた保存性を決めるのは、配合、製法です。また、溶かしバターの上澄みに漬けて、その上にグラニュー糖を付着差せて１～２日低温でバターが落ち着くのを待ち、更に粉糖を掛けて完成です。焼成後１ヶ月以降が食べ頃になります。

広東省東莞でのパン作り

	モエ・エ・シャンドン ロゼ　箱付き　ラッピングなし
	クリエーター情報なし
	モエ・エ・シャンドン

今やクリスマスには欠かせないシュトーレンですが、東莞のベーカリーで提案してきました。薄力粉が良くないので全て強力粉で仕込みを行いましたが、なかなかの評判でした。今年のクリスマスには間に合いませんが、来年はパッケージを考え、販売するそうです。中国もベーカリーが増え、幾分過当競争になり、店舗を出すにも家賃が高く、売上を稼ぐことと、経費を抑えることに躍起になっています。その為出店コストは抑えなければならず、如何に軽装備でよい商品を、しかも品質を上げながら作ることに真剣に取り組んでいます。

ラーメン一杯３元ほどで食べられますが、方やパン・ケーキは高価でまだまだ国民全体に浸透しているわけではありません。これからが正念場でありますが、今第一回の淘汰が始まろうとしています。

今回お邪魔したメーカーは高級志向でパン・ケーキ、レストランを経営し、中国人の通訳の話では、なかなか買う気持ちには成れないと言っていました。確かに他社と比べると品質は良く、店構えもセンスの良さが光っていますが、価格は５割ほど高く感じています。前回お邪魔した時は、中国にもこんなセンスの良いレストラン＆ベーカリーが存在したのかと、驚き、脅威に思え、まさかコンサルの依頼があるとは思ってもおらずに帰国しきました。

ただ、このアドヴェント シュトーレンは本来アドヴェントの間に食べるお菓子で、アドヴェントとは、概ね１２月はじめからクリスマスまでを指します。日本ではクリスマスケーキとセットで売れますが、もっと早い時期に購入して頂くとパン屋は喜びます。本物は３ヶ月程度日持ちします。しかし、最近はいい加減な、美味くないシュトーレンが幅を利かせ、しかも高価格で価格の６割が箱と包装費かと思える代物が多く、残念です。冬のドイツを自ら運転し、製法と知識を集めて来た者にとっては、腹立たしい事です。

消費者よ、騙されるな。本物はもっと低価格でひっそり売られています。
池上のロアモンド池上店へご来店下さい。本物が並んでおります。研修生が成型した物もあり、多少形は悪いが味は本物です。ドイツ人のお客様が関心する位ですから。少し宣伝してしまいました。

ベーカリーコンサルタント in 東莞

	Canon デジタル一眼レフカメラ EOS Kiss X4 ダブルズームキット KISSX4-WKIT
	クリエーター情報なし
	キヤノン

ただ今検討中



今回ついでに作った　galette des rois

中国の強力粉は良くなり、パンが作り易くなった、と感じています。しかし、薄力粉は灰分が多く、枯れ過ぎていて、モルトが不可欠であるが、そのモルトが無い。クロワッサン、バゲットの本物が焼けずに、今回の指導と商品提案が終わった。

中国では今、イースト、生地改良財、モルトなどの使用量に厳しい制約があり、更に抜きうち検査もあり、パンメーカーもピリピリしておる。

イーストの使用量に制約があり、モルトが使えず、しかも醗酵・熟成の概念に乏しく、若い生地を分割して老化の早いパンを焼いている。この老化が大きな問題であり、この解決に中国ベーカリーの今後の発展がかかっている。そう感じているベーカリーに今回お邪魔して、生地改良と製法・工程の改善が必要であることを告げた。

次回は商品提案だけでなく、パン作りの基礎理論と材料化学を講じる事と成った。この会社急拡大は考えておらず、店舗作り、人材育成を着実に進め、なかなか強かな会社である。サンジェルマンの大失敗を教訓としているように見える。

記事のタイトルを入力してください（必須）

	Canon インクジェット複合機 PIXUS MP493 文字がキレイ 顔料ブラック+3色染料の4色インク 1.8型カラー液晶 メモリーカード印刷対応 ベーシックモデル
	クリエーター情報なし
	キヤノン

今、大活躍の季節でしょうか。

富士急行線、富士登山電車、青富士車内。

これら広東省東莞市へ参ります。今年何度も参りましたが、とても美しい町です。
今日は広州空港に２０時着で、明日の仕事が多少心配ですが、クリスマス、正月用のパン及びケーキを伝授してきます。
今、日本ではいい加減な天然酵母モドキが幅を利かせ、美味しくないパンを堂々と販売するパン屋が多く存在します。天然酵母を知らずに本物風を簡単に作れるため、日本だけでなく、本場ヨーロッパでもこのモドキで商売している企業があります。

既に中国にもこのモドキが輸入されてはいますが、中国ではこれまでの偽食品、不法添加物の氾濫に猛反省し、無添加のパン、安全なパンを作ることを真面目に考えている企業が増えています。そのため、本物の、真の天然酵母を求める企業が増えつつあること、非常に嬉しく、本物で中国のパン業界が発展することに期待しています。

広い中国では、流通に問題があり、無添加で流通させることは困難ですが、直営店を持ち、全国展開始めている企業には、大変有効な手法であることは間違いありません。天然酵母でしかも冷凍生地化できれば、徹底的な差別化が出来ると企業側も理解しており、今後もこの技術の需要は出てきます。

そろそろ成田へ向かいます。

中国出張、パン屋作り

	Canon インクタンク BCI-321(BK/C/M/Y)+BCI-320 マルチパック
	クリエーター情報なし
	キヤノン

富士急行線、河口湖駅からの富士山、架線が少しうるさいですが、

明日から１８日まで広東省東莞市へ参ります。中国ではまだ珍しいクリスマス、正月のパンとケーキを思う存分提案してきます。いずれ中国でも、シュトーレン、パネトーネ、ギャレット デ ロアが店頭に並び、それを食卓で楽しむ、そんな姿が見られるようになる事を夢見ながら。

２０数年前フランス駐在中、ヨーロッパを駆け巡り集めた製法、配合が日本だけでなく、中国でも役に立つ時が来たと、感慨深いものがあります。
未だフランスパン、それもパリパリのバゲットを理解しているものではありませんが、近い将来必ずバゲットの美味しさに魅せられるはずであると、信じ。今回もフランスパンと併せて天然酵母を、また、美味しい食パンを、幾つかの製法を持って実演し、中国パン業界に僅かでも貢献できればと思う次第です。

今回はフランス勤務時代に仕入れた配合、製法を日本人向けに改良した商品群で、今の中国には少し早いと感じながらも、中国のこの業界を引っ張る今回お邪魔する企業に敢えて提案したいと決めました。

この配合、製法は未だ理解できない国内のベーカリーも多々ある中、中国のあるベーカリーに賭けて行きます。数年後には上場し、中国で屈指の企業になるよう。この企業、既に日本の中小ベーカリーより遥かに食品衛生では進んでおります。次に商品作りのノウハウを持てば、鬼に金棒。

この金棒を授けます。