Pains パリの味

パン屋、ベーカリー作りを応援します。

ベーカーテクノサービス

記事のタイトルを入力してください(必須)

2017-05-30 07:29:25 | Weblog






野山の花の美しさ、

今日はこれからビッグサイトへ、カネカ食品販売株式会社様の展示会があります。
その後羽田から出雲へ、技術指導です。


カメラ好き老人のボヤキ

2017-05-27 15:57:03 | Weblog

朝日を浴びるメタセコイア


高尾山頂より三つ峠方面を望む


高尾山のシンボル「天狗}


アンパンを1個包むのに、1分以上も掛かる人間が経験者ですと言って応募してくる。

天板1枚15個乗せるとして、1枚成型終わるまで一体何十分掛かるのか。天板1枚の成型は5分以内でなければ商売として成り立たない。

食パン10kgの分割丸め、これを1人で行うにしても5分から7分程度が普通。

プロであればこの位のスピードが当たり前。当然生地は傷めず、綺麗に丸めてあり、次ぎの成型が上手く綺麗にできるよう整えることが当たり前。

この当たり前のことが出来ない、そんな技能レベルでベーカリーを開店したら。

パンは是だけではなく、化学の知識も必要です。発酵、何故酵素が必要なのか、生地の化学変化、材料が如何影響するのか。
分かれば柔らかく、シットリした美味しいパンを作ることへの不安は少なくなります。

修業経験無くベーカリー開業は可能ですが、開業後の行く末はばら色ではありません。

開業が目的ですか?

   経営を続けること、美味しいパンをお客様に提供すること、そして利益を多少頂くことが目的ではないですか?


機材選び

2017-05-24 07:14:42 | Weblog





昭和記念公園にて

一昨年8月より群馬で休みなく働いてきましたが、これは約束とは全く異なる現場での長時間労働でした。
スクラッチベーカリーを立ち上げたい、そこで店作りと技術指導をお願いしますと話を頂き出向いた訳です。しかしそんな夢のような話を実現する前に、破綻した組織の修復と他部門の強化が先決でした。そんな会社に見切りをつけ本来の仕事に復帰しました。

大変なブラック企業の再建に加担してきた1年半、その間に溜まった疲れを癒すための二ヶ月でしたが、毎日写真三昧の日々で3000枚ほど撮り溜め、今その整理の最中です。


本題:ベーカリー機材の選択、これは素人には分からない事が多過ぎます。

まずオーブン、形はどこも殆ど同じ、しかしその性能は?
1、気密性、焼成には蒸気が必要です。蒸気?なぜ?とお思いでしょうが、オーブンの中でパンが大きく膨らむ、綺麗な焼き色がつく、そして美味しそうに見える、皮が薄く柔らかい。これらは全てオーブン内に蒸気が十分有って初めて可能になる事なのです。

 機密性が悪いと蒸気が逃げ出し、ボリュームの無い、焼き色が付かない硬いバサバサのパンになります。
 機密性は消費電力にも影響します。機密性が悪いと熱も逃げます。となると、ヒーターには常に電気が流れ、加熱状態です。

この機密性、オーブンの作りで決まります。オーブンは鉄またはセラミックの箱ですが、合わせた所に隙間があれば機密性は保たれません。また漏れた蒸気は箱の外側に在る断熱材に溜まり、残念な事にこの断熱効果を下げてしまいます。

良いオーブンの条件:機密性が高くて蒸気が漏れない。断熱材がしっかり入っていて、外に熱が逃げない。

このようなオーブンを作る企業、意外と少ないのです。

仕事への準備

2017-05-23 17:31:22 | Weblog





高尾山登山道 6号路



3月末で群馬の仕事を終え、4月、5月は毎日が日曜日状態でした。毎朝の散歩に始まり、日中は登山、公園めぐり、カメラ屋めぐりで些か飽きていたところですが、明日のビッグサイトを皮切りに怒涛の7ヶ月が始まります。







下田の黒船祭りにて


初夏

2017-05-17 07:44:43 | Weblog



昭和記念公園ハーブ園にて


昨日は中古のベーカリー機材を探しに埼玉県日高に行きました。

ここは中古機材が専門ではなく、頑固に気密性の高いオーブンを作り続けるオーブンメーカーです。
恐らく今、国内で最も多く販売されているオーブンであると思います。

自社の中古オーブンの販売もしていますが、ニクロム線の張替え、痛んだ部品の交換、ステンレスの磨き直し等を行い、新品と同じ性能に戻して販売しています。その作業現場を見てから、この会社と社長を信じ込み、もう20年以上のお付合いとなっています。

塗装をし直しただけで販売している中古機材屋が多い中で、信頼できる、本当に信頼できる会社です。


今回は設備予算を抑えてベーカリーを立ち上げたいとの依頼を頂き、新品機材と中古機材両面から機材を揃え、何処まで価格を抑えられるか、その相談をしました。

私の仕事は商売になる場所を探し、出来るだけ低価格でよい機材を揃え、その機材に合った製法と配合を作り、効率の良い工程を考え、商売繁盛の手助けをすることです。当然材料の仕入先の紹介、価格交渉まで立上に必要な事全てお受けします。

ただ、開業前に技術の習得だけは十分に時間をかけて行うべきです。開店後1~2週間の応援は分かりますが、開業後半年以上も毎日現場に入り、朝から晩までパンを作ることは御免です。もう歳ですから。

プロ

2017-05-11 08:46:57 | Weblog

初夏の花 ハナミズキ

つい最近写真で収入を得る事が出来るようになりました。これは趣味の延長線上です。写真だけで飯が食えるプロではなく、サポートしてくださる方が居て初めて成立する事と理解してください。

写真を初めて2年半、やっとカメラの機能を理解し、そのセッティングが出来る程度のレベルです。シャッタースピードと絞りは瞬時に分かる様になりましたが、人を惹きつける写真を撮るにはまだまだ技術も知識も乏しく、プロとの差が埋まることは無いと思うほどの差を実感しています。

カメラもレンズもプロが使うような高額の機材ではありませんが、機材の差より埋め難いのは経験から得られる技術と知識、これに尽きます。


パンもこれと同じで、やはり経験、またこれから得られる技術と知識、これは忙しく働いて重ねる失敗と時々得られる満足。
季節の変化、これに伴い温度、湿度の変化、これで生地の温度や硬さ、べたつき等が変わり、これがパンの出来を左右します。この時如何したら欠陥を出さず美味しいパンに出来るか。これは経験を重ねる以外方法はありません。幾ら説明したところで理解されるものでは無いと思います。

パンは時間、経験がひつようです。1~2週間でパンが作れると思ったら大間違い。
購入する機材にも注意が必要です。



中国、万州市 長江の朝、仕事前の1枚、(極普通のデジカメ使用)

初夏 パン作り、基礎について

2017-05-09 07:51:21 | Weblog





初夏


基礎について。
パン屋作り、ベーカリー立上げは人生の一大事業でありながら、パン作りの経験が無いにもかかわらず、安易に手をだす輩がいます。

1週間や2週間のパン作りでどれだけ技術を習得できるとお思いでしょうか。生地が丸められた、だからできる。これは余りにも短絡すぎます。丸めも、綺麗に、生地表面を傷めず、綺麗に、いかに速くできるか。手の皮が生地に当たるだけで生地丸めはできているとは言いません。

この生地丸め、アンパンの整形、食パン、フランスパンの整形、焼成、少なくても3年程度必要と考えています。2〜3年の経験を持つ人材を採用しても、任せられるまで更に1〜2年必要です。

アンパンの整形、天板1枚に15個乗せ、これなど5分以内にできなければ売り上げを作る、店頭を商品で埋めることはできません。
売り上げが上がらない、売り上げが悪いと相談を良く受けますが、全てパン作りの作業が遅い。これに尽きます。商売は趣味程度の技術ではとても無理です。速さ、綺麗さ、そして美味しさ、更に接客の良さ、これらが揃って初めて商売のスタートラインです。

しかし、これまで述べたことは技能です。技能=職人技。

ベーカリー、本当にライバルと戦い、勝ち抜いて行くには技能だけでなく技術が必要です。

技術=技能+知識。

パン作りはかがくです。生地は物理的変化と化学的変化が同時に進みます。生地の物理的変化を見て、内部の化学的変化を判断します。またイーストの働き、イーストが気持ちよく休まず働くための条件は?この条件をどうするか、どう整えるかによってできるパンが変わります。同じ配合でも生地温度、発酵室温度、パンチ時期、分割丸めのタイミング、丸めの強さ、ベンチタイムの長短、ホイロ温度等によって美味しいパンになるか、そうでないか、分かれます。

粉の中のタンパク質の量、その質、でんぷん量とその質、粉の選択だけでもパンは変わり、その性格の違いは製法も選びます。
生地中ででんぷんはどう変化するのか。その変化は何によるのか。その変化の度合いによってイーストはどう働くか。働かなくなるか。いつまで、でんぷんのブドウ糖への転換を続けるか。言い換えれば、それをいつ止めるか。



頭に描いたパンの姿、思い描いたパンを思い通りに作る、これは至難の技で、お客様の求めに応じたパンを作る難しさ、開店してから味わいますか?

誇り

2017-05-07 19:44:31 | Weblog





八十八夜 昭和記念公園

今回2年ぶりに中国で技術講習を行い、材料の改善と店頭に並ぶ商品のレベルの高さに驚いて来ました。しかしそれは世界中から、特に日本から技術者を招き、今の商品、今売れている商品を奪い取っているのであるか当然ではある。

今回はパネトーネの要望があり、美味しいさを決めるのはパネトーネ用種が重要であることを説明した。しかし彼らが求めるのはライバルに勝てる美味しいパネトーネだけで、タネには興味を示さない。そこで今回は完全形でなく、一歩手前で終わらせ、種の重要性を認識してもらうようして来た。種がなくても完全形にはできるが、次回の仕事に繋げるため。中国に喜んで行く訳ではないが・・・・・。

今回は依頼のなかったシュトーレンで美味しさ、日持ち、しっとり感を見せつけ、黙らせて来たが、基礎を追求しない彼らに本物を教えるアホらしさ、苛立ち、どこまで我慢できるか。

今の売り上げ、繁栄を追求するだけ、基礎を蔑ろにして、コピー大好き中国人、バカだ。