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「福音の少年 Good News Boy」シリーズ(徳間書店 徳間デュアル文庫)著者による電脳生活と意見。

【本】「痛快!憲法学」社会科の副読本(服毒本?)にすべし

2006年02月05日 17時14分14秒 | 本のこと。
痛快!憲法学 ― Amazing Study of Constitution & Democracy

集英社インターナショナル

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すみません。わたしは浅学にして、小室直樹さんの本を読んでいませんでした。
ソビエト連邦の崩壊を10年も前に予言していたひとというのは知ってました。
が、今にいたるまで、なんとなく敬遠していました。

この本をたまたま手に取ったのも、江口寿史さんの表紙の三人の女性に惹かれたからです。

あまり期待せずぱらぱらめくっていたら、次第に引き込まれていって、一日で読み終えました。

いやあ。面白いです。ものすごく面白い。憲法学とありますが、むずかしい法律学の本ではありません。「憲法」という果実からさかのぼってみた、人間の歴史・文化・宗教・経済のお話です。中学校の社会科程度の知識は前提としてあった方が理解しやすいでしょうし、おもしろい。

いや、この本、いっそ中学校か高校の教科書の副読本にしたらどうだろう?
一部の先生方は小室直樹という名前だけで拒否反応を起こしそうだけど。
細かい論議・検証よりも、わかりやすさ、言い切ってしまうことを優先させるというこの著者のスタイルについては、いろいろ批判はあるでしょうが、論旨はまったく正しいとわたしは思う。

ライブドアのこと、皇室典範の改正、憲法改正論議、小泉改革、防衛施設庁のこと。
2001年に出た本だけど、この本の最終章に書かれている状況は何も変わっていないどころか、ますます悪化しているように思えます。

ちなみに表紙の三人の女性は「三権分立」を象徴しているんでしょうね。
やっぱり江口画伯はいいな。

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