加地尚武の佐倉新町電気街

「福音の少年 Good News Boy」シリーズ(徳間書店 徳間デュアル文庫)著者による電脳生活と意見。

【DVD本日の一枚】オクラホマ! (20世紀フォックス)

2005年02月21日 07時07分40秒 | 音楽・映画のこと
 じつは、わたしは月に一~二枚のDVDを購入するのだが、ほとんど古い洋画の、それもミュージカル映画が多い。数えてみたらアニメは二枚しかない。実写の邦画は一枚もない。したがって妙な方向にかたよった記事になるが、興味のあるひとだけおつきあい願いたい。

 さて「オクラホマ!」である。
 かの社会派の名匠フレッド・ジンネマン監督が生涯ただ一本だけ撮ったミュージカル映画として、名前だけは知っていた。名匠とほめあげつつ、「地上より永遠に」「尼僧物語」「ジャッカルの日」の三本しか観ていないけれど。
 で、本作の感想だが、ひとことで言って「微妙」であった。
 ロジャース=ハマースタインの楽曲はすばらしい。とくに後のオクラホマ州の州歌になった主題歌は底なしに明るく、痛快な名曲である。
 にもかかわらず、この20世紀フォックスのミュージカル映画は往年のMGMの珠玉の作品群にくらべて、楽しくない。
 原因はひとつ。それは主人公カップルの女性の方に横恋慕する悪役(若きロッド・スタイガーが扮している)の扱いである。娯楽映画としての必要性を超えて、存在感がありすぎるのだ。ネタばれになるが、ラストの「裁判」のシーンも、現代の感覚からすれば後味の悪いものだった。もとになった舞台を観ていないので、それらがすべて監督の責任なのかどうかわからないのだが。
 それと、50年代に作られたミュージカル映画にしては妙にお色気シーンが多いような気がする。ストーリー上意味のない水浴シーンとか、キャットファイトシーンとか。
 いままでなかなかDVD化されなかったのもわかるような気がする。

 繰り返しになるが、楽曲はすばらしい。
 というわけで、★★☆☆☆。 

オクラホマ!

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

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